2022-03-02 12:16 追加
ザムストPresents“Vの肖像”Vol.4後編 サントリーサンバーズ鶴田大樹「連覇して引退したら中学生の頃からの夢である指導者になって経験を伝えたい」
鶴田大樹インタビュー
V1リーグ 男子
バレーボール競技者なら誰でも知っているザムストが提供するVリーガーを深堀りするシリーズ。第4回は今季限りの引退を発表した、東福岡を春高常連の強豪校に押し上げた鶴田大樹選手を取り上げる。後編では長かった新人での準優勝から優勝への道と、プロ選手となった経緯や今後の目標について語ってもらった。
移籍してきた酒井大祐の存在に刺激を受けてプロに
鶴田は入社5年目でプロ契約に転向したが、それは2年目にJTサンダーズ(現:JTサンダーズ広島)から移籍してきた同じリベロのベテラン、酒井大祐の存在が大きかった。鶴田自身は、1年目は「試合に出て楽しいな」という感じで、「自分が出て活躍してやろう」という意識が薄かった。2年目に移籍加入した酒井を見て鶴田は愕然とした。「年齢も僕より全然上で、サントリーに来たときには昔みたいには動けなくなって、体もきつい中でもすごい練習してましたし、意識とか意見を言うとか、本当にすごいなと思って。そこからですかね。試合に対する意識が変わったのは」。と振り返る。「やっぱりここでお金をもらってバレーボールをやっている以上、今のような気持ちでやってもだめだ。酒井さんを見習ってもっともっと貪欲にならなきゃいけないな」と痛切に感じたのがプロ転向へのきっかけとなった。
だがそう思いつつも、やはりまだ「自分が出て活躍するんだ」という貪欲な気持ちにもなかなかなれなかった。喜入祥充ら若い選手が同じポジションに入ってきても、「もっと出したらいいのに」という気持ちまであった。でもそれではだめだと思い直す。「もっともっと貪欲に自分がやらなきゃいけないなと思った。プロになるなら試合に出てなきゃお金にもならないですし、自分が出て活躍しないと評価してもらえない。会社員でバレーやってたそれまでとは違う。プロになってもう一回自分を奮い立たせようと思いました。酒井さんを見て。」結果を残して自分の居場所を作るという考えに変わった鶴田。そしてプロになってからはチーム内での発言もするようになり、「自分が中心で、ガツガツしていかなきゃだめだな、じゃないとチームも強くならないな」という気持ちになったという。
代表で久しぶりにプレーした柳田将洋から受けた衝撃
鶴田は2017年には代表入りも果たしている。この経験は何をもたらしたのだろうか。
「代表となりワールドリーグでずっと出場していましたが、そのときに海外にいたマサ(柳田)と一緒のコートに久しぶりに入ってやるときに、昔のままのマサじゃなかった。声も出すし、周りのプレーに対して本気で怒ったり。そういう姿を見て、あ、プロでやってる人間はすごいなと思いましたね」。
プロを決意して、家族には心配はされたが、特に反対されることもなかった。
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