2022-04-07 13:36 追加
GSS東京・松尾由紀子「みんな本当にバレーが好き。今日は自分もみんなも思いっきりバレーボールができた」、アランマーレ・宮本菜月「アランマーレとして戦い切れた。恥じずに、胸を張って帰りたいと思います」 V2女子会見
V女子
■GSS東京サンビームズ
●色摩知巳監督兼選手(アウトサイドヒッター)
コロナの影響で私たちは2週間、練習ができませんでした。本当にぶっつけ本番でここに来ました。勝利は嬉しいですし、来れなかった選手たちの分まで頑張れたと思います。内容的には相当ひどいとは思うんですけれども(笑)。気持ちだけでどうにかやろうって。もう気持ちしかないんだよって言い聞かせて。第5セットは相手がリードしてしんどかったですけど、勝呂(詩保)が最後に3本決めてくれました。あのポジション、あの場面で決まっていなかったら試合には負けていたと思います。最後は勝呂のおかげですね。でも、第5セットまで持ってこれたのはみんなで頑張ったからです。今日は来れなかったメンバーにも感謝していますし、全員で頑張ったと思います。
●松尾由紀子選手(セッター)
今回、代理でキャプテンを務め、セッターというバレーボールで一番大事なポジションを任されました。主将の松浦(未波)が怪我から復帰して、ここからだと思った時に、チームがコロナの影響を受けてしまって…。どうしたらいいのかという戸惑いもありましたが、考えていても仕方ないですし。練習もできていないから開き直ってやろうって。周囲はみんな年下だから私がちゃんとしなきゃって思っていたんですけど、みんながそれぞれ役割をしっかり果たしてくれて。私も思いっきりバレーボールができたし、みんなにも思いっきりバレーボールをさせてあげられたかなと感じた試合でした。
●畠山初音選手(リベロ)
全員で最後の一戦に臨みたいと思っていました。このファイナルステージを頑張ろうって。このような状況になってしまったのですが、来ているからには自分の役割は果たさなければいけないと思いました。配信を通して応援してくださってる方々にも、私たちがバレーボールを楽しんでいる姿を見せることができました。良かったと思います。
ーー色摩監督に。自チームもですが、相手もメンバーが思うように組めない。事前対策が難しかったと思います。試合の中ではどういったことにフォーカスして戦いましたか?
色摩:自分たちのことでいっぱいいっぱいでした。隔離明けの選手もいますし、そうでなくても仕事の関係で来れなかった選手もたくさんいました。メンバーが決まったのも移動の直前。本当に何もできずにここに来たっていうのが正直な話です。スタメンの選手が半分残っていたから何とかなった部分もあるのですが、トスも合わせていないし、2週間バレーをやっていませんから。選手同士が会うこともできないから話をする時間もなくて。ホテルに帰っても、各人がそのまま部屋に籠るというか。接触を避けることを徹底していました。試合でしか会話ができない中、松尾がコートの中でこうしていこう、ああしていこうと引っ張てくれて。みんなそこについていったというか。本当に対策も、自分たちの練習もなく、ですね。今日、ここまでできるとは思っていませんでした。来れなかったメンバーの気持ちも背負って戦えたのかなと感じています。
ーー松尾選手に。難しい状況の中で、今日のトスワークのポイントは?
松尾:まずは試合の中で良い選手、ポイントゲッターになる選手に。その次に色摩選手に集めました。試合の最初の方では得点源の張(心穆意)選手があまり決まらなくて…どうしようかって思ったんですけど、いいところで西條華子が入ってきてくれました。色摩選手と西條選手が安定して要所要所を決めてくれたり崩してくれていたので、その後のトスワークはミドルを引き付けてから両サイドを使う形でやっていけました。途中で小泉と勝呂が交代しました。普段は練習で調子の良い選手、ゲーム中で調子のいい選手、最後この選手で負けたらしょうがないという選手の存在を意識して考えながらトスを上げています。今日に関してはゲーム中で調子のいい選手を使っていこうと思っていて、最後は勝呂と及川佑加、どっちに上げようかすごく迷いましたが、最後の1点は勝呂で行こうと。勝呂がそれに応えて、決めてくれて良かったと思っています。
ーー松尾選手はファイナルステージに残った4チーム中の3チーム、群馬銀行、アランマーレ、GSS東京でトスを上げてきました。各チームの印象は?
松尾:群馬銀行は…私がいた時とは選手もスタッフも全然違いますし、外国籍選手を獲得したことで攻撃力もすごく上がったと思います。リズムに乗せたら厳しい相手です。でも勝てるチャンスもあるチームだと思います。
ーー対戦したアランマーレは前所属、セッターは一緒にプレーしていた田村選手でした。
松尾:前チームでずっとレギュラー争いをしてたのが田村選手でした。試合前、私は特に何も言いませんでしたが「センさん(松尾選手)、田村選手には負けたくないんだな」という気持ちはみんながわかってくれていました(笑)
ーーGSS東京でプレーして感じたことは?
松尾:群馬銀行、アランマーレ、最後にGSS東京に来ました。GSS東京の選手はみんな本当にバレーが好きで、自分で考えてプレーできる選手がすごく多いです。これをやってみようとか、あれをやってみようとか、もっとこうした方がいいんじゃないかとか。そういうことを言い合えるチーム、苦しい場面でも自分たちでこうやろうって言えるすごく良いチームです。同年代の色摩がプレーをしながら監督もやっていて、みんなをまとめてくれています。上下関係がないので、みんなで意見を言い合って、自分の話も聞いてくれますし、すごくやりやすいチームです。
ーー畠山選手に。リベロはブロッカーとの連携も大事です。練習時間が取れない中、どういったことに注力してプレーしましたか?
畠山:事前に練習ができない状態、メンバーも普段のAB戦でプレーしている人もいれば、一緒に入っていない人もいる状況でした。そういう不慣れなメンバー構成でしたが、それでもこのコースは取れるなっていう感覚が自分の中にありました。ここは自分が行くから、ここは他の人が入ってとか。試合の中でメンバーを少し動かすこともできたかなと思います。
ーー今シーズン通しての手応えは?
畠山:自分は2年目になります。出場する試合が多くなりました。緊張していても、先輩たちから「大丈夫だよ」って言葉をかけていただけて。同期の西條とは、ここはこうしようとか、いろいろ相談ができました。とにかく頼りになる人たちがたくさんいたので、自分のプレーに集中できたシーズンだと思っています。来シーズンは自分のことだけじゃなく、もっと周りを動かすことを考えたいです。リベロとしての指示もそうですし、チームの中でも今シーズンよりは1年上になるので、その部分でもチームを引っ張っていけたらいいなと思っています。
ーー色摩監督に。来シーズンの抱負は?選手としての大記録、230試合達成(Vリーグ栄誉賞)が持ち越しになってしまいました。V2所属の女子選手としては、まさに大記録だと思います。
色摩:若手をしっかり育てたいなと思っています。サマーリーグはV1とできるチャンスなので、そこで戦う機会を若い選手たちに与えたいですね。前半に若手の育成をして…自分で納得できるのならば選手としても。
18歳からVリーグでやってきました。V2は試合数が少ない中、ここまで来ましたし。せっかくなら、とは思っています(笑)
撮影 堀江丈
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