●安保澄監督代行

まずはこの土日に試合が開催できたこと、それに向けてご尽力いただいた方々に感謝を申し上げたいと思います。
昨日のゲームで私たちが先勝したことで、精神的なアドバンテージを持ってゲームに入りました。第1・第2セットは比較的優勢にゲームを進められたと思っています。
第3セットに群馬銀行さんのスターティングラインナップ、少しオーダーが変わりました。それに対する戦術変更の判断や対応が遅れたことで第3セット、第4セットのゲームが後手に回ったと思います。有利に運べるようなディフェンスの戦術とオフェンスの戦術をコーディネートできなかったところが少しもつれた原因かなと思っています。

降格があるかもしれないというシチュエーションで試合をすることの難しさ。土壇場になった時に選手がどのように考えて、どのように行動するのかということを知ることができたという意味で、僕にとっても非常に学びの多いゲームになったと思っています。

ーー群馬銀行の印象は？

安保：高橋悠監督が選手個々の身の丈に合った技術をしっかりと身につけさせていますね。それを高い精度でプレーさせるところまで鍛え上げていると感じました。特にフロアディフェンスはチーム全体として、とてもレベルが高いと思います。V1の中でもなかなかあそこまでフロアディフェンスで拾えるチームはないと思います。
オリジナリティーがあるところは左利きのセッター古市彩音選手が攻撃の軸になっていて、セッターが前衛の時でも前の攻撃が3枚ある。ショートカットの攻撃ができるというのは非常に良い点で、特徴的なところだと思っています。
そういったチームはV1には少ないです。対応に慣れていない私たちは、ゲーム運びの部分で難しさがあったと思います。

ーー入替戦に向けて、どのような声掛けや、対策を？

安保：メンタルというのは結局、自信を持ってプレーできる技術があるかどうか、ということだと思います。
24対23の場面で自信を持ってこのコースにスパイクを打ち込むとなったら、実際そのコースに打ち込むだけの技術がなければ、そのプレーを選択する決断はできません。僕たちのチームはまだまだ技術的に足りないですね。
この短い期間でいかに選手たちをチャレンジマッチに向かわせるかというところで、サーブ、ブロック、セッティング。あとサーブレシーブをテコ入れしました。サーブレシーブでCパスになってもハイボールをしっかり打ち込めることができれば、難しい展開になってもある程度ゲームはできると思っています。

ーー序盤にサーブで攻めたことが試合を通して大きな意味を持ったと思います。サーブについての評価は？

安保：昨日のゲームを振り返った時に、サーブターゲットにした場所が本当に適切だったかどうか。そこは見直しました。自分の得意なコースにサーブを打つこと、戦術的に相手チームの攻撃をデリートすることをきちんと分けて、このローテーションでは相手チームの攻撃をデリートするためにここに打つ、そういうことに対して選手たちはとても勇気を持ってサーブを打ってくれたと思っています。

そういう意味では第1・第2セットはとても良かったと思います。逆に第3セットはそのサーブターゲット周辺には行っていたものの、距離が合っていたりとか、レシーバーの重心を崩すには十分な威力がなかったりとか。そういったところで少し相手にサーブに慣れさせてしまったというところがありました。
第4セットはサーブターゲットを変更しようと考えました。相手がサーブに慣れてるから逆に行った方がいいだろうと。特に5番の田中瑠奈選手にスパイクを決められていたので、第4セットの最後のところから少しそこにボールを集めて、動きを止めたいと考えました。その意図を選手は理解してやってくれたと思っています。

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