2023-06-10 17:08 追加
サーブにスーパーディグに、オフェンスでもチームを支えた髙橋藍「4セット目のブロックカバーは、ここで絶対ボールを落としてはいけないという勝ちどころだったので気持ちが入ったプレーができた」
髙橋藍コメント
全日本代表 男子
バレーボール男子日本代表がネーションズリーグ第2戦をヨーロッパの強豪セルビア相手に3-1で逆転勝利をおさめた。1セット目を取られ、2セット目も連続失点で始まった嫌なムードを断ち切ったのが髙橋藍。また第4セット終盤でも西田有志の被ブロックになりかかったボールを素晴らしい反応でディグし、得点につなげてそのままセットを取りきることで3-1で勝つことに貢献した。その中には足でレシーブする場面も。攻守で大活躍した試合後の髙橋藍選手にお話を聞いた。
ーー1セット目、ああいう良くない形で失って、そしてまた、2セット目立ち上がり一方的にセルビアに走られ流れは非常に悪かったですよね。その中で、髙橋藍さんのサーブで相手のレシーブを崩して、ブレーク(サーブ権を持つ側が得点すること)して、次も藍さんのエース。ここで完全に流れを断ち切れたと思うんですが、あそこはどういう意識でしたか。
髙橋:1セットを取られてしまったところで、もちろん本来であれば、1セット目も取り切るべきだった。それが1番自分たちが求めていかない部分ではあった。でも、試合の中なので、1セット目取られた段階で、もう1度切り替えなきゃと。でも2セット目のスタートは、すごく自分自身も、1発目のスパイクでミスを出してしまったところがあって、「やってしまったな」という気持ちはありましたね。
ただ、セルビア相手にでも、1セット目からしっかりサーブで崩して、ブレイクをとる場面は、少しあったので、その形を作っていけば、20点までには追いつけるし、 そこでまた、ブレイクで相手を離すことができるだろうという考えはありました。なので、自分たちのプレーは見失わず、自分のサーブが回ってきた時に、セルビアのチームはレセプションがいいチームではないので、こちらがミスすることなく、しっかりとブレークに繋げていくところは、意識してやっていました。その結果、あれだけの点差がありましたが、追いつけて、勝ち切ることができた。日本のリズムが、そこで生まれたのかなっていうのは思います。あの場面は日本が立て直したきっかけのひとつですね。
ーー4セット目、同点に追いつかれたりとか、逆転されたりとかの場面もありましたが、コートの中ではどういう風に立て直しを図っていました?
髙橋:やはりセルビアもいいサーブを持ってますし、高いブロックで自分たちが、ハイボールってときに苦しめられる場面があった。その分、サーブで崩されて追いつかれるっていう場面があった。試合の中ではそう簡単にいかないですし、自分たちもそのイメージはできてるので、やっぱり追いつかれて点数が一緒になってようが、自分たちがやることは、そこからまたブレーク取って、で、サイドアウトを継続していくってことなので、追いつかれても焦ることなく、しっかりとサイドアウトをとって、次のブレイクにつなげていくっていう気持ちでした。
――こちらから見ると、ちょっと、西田選手が、まだ彼自身の100パーセントじゃないという感じで、だからセッターの関田選手も、トスのあげどころに困ってるんだろうなっていう感じがしたんですけど、その中で1セット目の終わりとか、2セット目の始まりとか、髙橋藍選手だけでなく、被ブロックが多かったですよね。そういう苦しい場面で、例えばバックアタックでトス合わないかなっていう時にプッシュで置いたりとか、そのあたりは。
髙橋:もうほんとに被ブロック0が1番いいんですけど、出てしまう部分は本当にしょうがないと思うんです。でも、その出てしまう被ブロックの数は、できるだけ減らしていかないといけない部分だと思います。西田選手が、西田選手の持っている能力がまだまだ発揮できるはずというところで。もちろん今でも十分、点数をとって、サービスエースもとってますが、それでもまだまだこう、期待されてる部分があるのかなってところはあるので、彼自身も、もちろん次の戦いでもう一段階上がってくると思います。誰でもそうですが、常にフルコンディションでいるのは難しいこと。自分自身が崩れる時もありますし、本当にチームそれぞれの選手がやっぱりまだフルで戦えてない、フルのコンディションに戦えないところは必ず出てくるので、その分自分自身もチームの軸として今やってますし、そこで他の選手をカバーしたり、手助けしていくところは、自分のスキルも必要。選手の中で、まだ上がってこない、なかなかこう、普段通りに行かない選手がいても、周りがカバーできるところがバレーボールなので。各々の仕事というか、そこは、役割はしっかりと、意識しているので、カバーはしていると思います。
――チームの軸としてやっているとおっしゃっていましたが。
髙橋:そうですね、やはりチームの中で軸って、ほんとに6人中7人中で何人いてもいいと思います。それぞれの選手が、点数が取れる、「ここで点が欲しい」場面で決め切ってくれる。もちろん、 最終的にはエース石川キャプテンであったり、オポジットの西田選手だったり、もちろん自分自身のところもありますけど、そういう選手に託されてくるので、託されるようになりたいですし、それを決めきっていきたい。東京五輪では自分が助けてもらう場面が多かった。イタリアで2シーズンやって高さ相手に戦ってきましたし、今日も高いところで打てた。チームにとって得点を取れる選手に近づいてきたんじゃないかなと思っています。
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