2023-08-18 13:09 追加
髙橋藍「銅メダルを自信にパリ五輪最終予選に向け、高い意識を持ち、さらなる進化を」
全日本代表 男子
一夜明けて(オンライン会見より)
――VNLを終えて、長い期間戦ってきましたが、総括ということで一言お願いします。
髙橋:今シーズンのVNLでは自分自身のパフォーマンスとしては、1シーズンイタリアでやってきたことを、しっかり成長した形として見せることができたのかなと。その中でも、最終的には3位という結果で、歴史を塗り替えられたところが、自分自身もそうですけど、チーム全体としてもすごく自信につながりました。次の大会、OQTにつなげていける結果となりましたし、3位よりももっとその先の、まだ、頂点、1位、2位があるので、次はその目標に向かって、またチーム力を上げていかないといけないなという思いでいっぱいです。
――3位決定戦は、メンタル的に 厳しいところがあって、それがプレーにも少し影響したということですが、そのあたりを詳しく教えていただけますか?
髙橋:この大会は連戦が続いてましたし、最終的なファイナルのところでも、準々決勝から準決勝、そして3位決定戦で、強豪相手に対戦をしてきた中で、やはりレベルが上がれば上がるほど神経も使いますし、ひとつのボールに対しての集中力が精度として求められました。相手に対してブロックを意識したり、頭を使ったプレーをすごくするので、自分自身もファイナルは初めての経験でもあったので、セット終盤に向けての集中力を維持することが大変だったと感じ、経験として得ることができました。
3位決定戦でも、いつも以上にミスが出てしまったりとか、コートの中をもう少し冷静に見られたのではないかという部分もありました。要所要所でしっかりと自分自身のスキルを出せたところはすごく良かったですけど、もっともっと得点を取れるチャンスがまだ他にもあったので、そこをものにしていけたらと感じました。強い相手と常に戦ってきたからこそ、メンタルというところでは、非常に神経、頭を使ったなと。これも今回、3位決定戦で得られた経験ですね。
――序盤に日本チームには珍しい、お見合いでボールを落としたりもありました。それはおっしゃるようなメンタル面での緊張とか、そういうところで起きてしまったことなんでしょうか?
髙橋:もちろんそれもありますし、3位決定戦は本当に1点1点にすごく力が入るところもあったので、 その中で少しコミュニケーションが少なくなってしまったり、それぞれの選手が、ひとつひとつの点数を取りに急いでしまって、そういうことにもつながっていたのかなというところがありました。 それはやはり、ファイナル独特の緊張感であったり、雰囲気がそういうものを生み出していたのかもしれません。
――メダルを首にかけてもらった時の気持ちを教えてください。
髙橋:試合に勝った瞬間は、まだそこまで実感が湧かなかったんですけど、でも、本当に表彰台に上ってメダルをかけられた時に、自分たちが3位になったんだってことを改めて感じました。このメダルの重みは、自分自身も初めての感覚なので、その意味、価値を強く実感しました。
勝利の瞬間、コートで大塚選手と倒れ込むようにして抱き合った髙橋選手。その時を振り返り、「集中してきたものが解放されて、笑顔が出て、その先にたまたま達宣さん(大塚選手)がいたんですけど、今回の3位決定戦でも自分の代わりに大塚選手が入ったりして、2人で助け合いながら試合をした部分も多かったので、2人で感動を味わって…。こけるところまでは、全然想像してなかったですけど、でも、本当に感極まって、なんか2人だけの世界にいましたね(笑)」と語った髙橋選手。1歳違いで同じ京都の高校出身。日本代表でも初選出の時から一緒に行動することの多かった両選手ならではのエピソードといえるかもしれない。引き続き、アジア選手権、OQTでの活躍に期待したい。
取材:中西美雁
写真:FIVB、中西美雁
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