2024-10-12 09:50 追加
NECレッドロケッツ川崎・柳田光綺コーチ ロングインタビュー「言葉で伝えるのって難しい。でも力になる言葉を届けたい」 SV女子
SV女子
――サマーリーグで見えた課題は?
柳田:私たちがやりたいバレーは、サーブでしっかり攻めてブロックディフェンスで嵌める。持ち味のオフェンスで他のチームより高い打点で勝負するということです。
この大会ではサーブは良くてもブロックディフェンスで嵌めきれなかったり、せっかく1本目を取ったのにオフェンスで失点してしまうとか、まだ大味なプレーが多かったですね。
もっと一つひとつのスキルの精度を上げていかなければ、やりたいことが強みになっていかないなと感じましたし、ブロックとディフェンスの関係性が良いチームに対してどう工夫して攻めるか、オフェンスの決め方の幅というものも大事になってくるな、と。そういったことがこの大会での課題になりました。
――こういう選手を育てたい、というのはありますか?
柳田:劣勢だったり勝負どころで強いプレーヤーっていうのが本当に必要だなって思いますね。
誰しも調子のいいときは自分のパフォーマンスが十分に発揮できると思うのですが、難しい場面でも自分で状況を整理して、その苦境を打破するために必要なことを自分の頭で考える、そういうプレーヤーが必要だと思っています。
同時に、自分だけでなく、レッドロケッツというチームのために動けることが大切だとも思っています。
自分が活きることで誰かを活かせる、そういうプレーヤーをコートの中にどれだけ増やせるか。
そういう選手を育成するといいますか、一緒に成長していきたいなと思っています。
――同じタイミングで引退した上野香織さんもスタッフとしてこの大会に参加されていますが、どんな話をされましたか?
柳田:そうですね。この3日間は比較的メンバーを固定して臨んだので、コートに入っていないメンバーに対してどうアプローチしていくか、とかですね。
塚田しおり選手(セッター)も交えてそういった話をしていました。
――ファンに向けて。
柳田:コーチになって痛感するのは「言葉で伝えるのは難しい」ということです。
でも私自身、この大会中もファンのみなさんから「ベンチにいるだけで安心する」と温かい言葉をいただいて…日々葛藤がありつつ、そういう応援の言葉に支えられてチームのために頑張ろうと思えています。
自分がファンの皆さんにしていただいたように、選手に向けた言葉が、その人に届いて力になる。そういうことができればと思っています。
ファンの皆さんからしていただいたことを、形を変えてチームに還元できるように頑張っていきたいと思います。
取材・撮影 堀江丈
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