2024-10-27 10:49 追加
埼玉上尾・山岸あかね「引退を発表しましたが、いつも通りのシーズンと思って、優勝を目指してやっていきたい」、濵松明日香「チームにはすんなり溶け込めました」 SV女子
SV女子
●大久保茂和監督
非常に悔しい敗戦となりましたが、昨日の開幕戦はストレートで勝利し、今週合わせて3ポイント取れたことは、まずまずいいスタートが切れたなと思っています。
――外国人選手がまだ合流していない中でも昨日も勝利して、今日もかなり接戦まで行って、シーズン序盤のチームの状態としてはかなり良いかなと外から見て感じましたが、監督としてはいかがですか? 目黒安希選手が成長したのではないかと思いますが…。
大久保:楽しそうにやっていましたね。どうしても、上を目指そうと思えば思うほど苦しくなるっていうのが、スポーツアスリートのパターンだと思うんですけど、メディックスの選手たちは努力してきたことをお客さんの前で楽しみながら発揮しているなと思いますね。ディフェンスもよくつながっていますし。目黒に関しては、去年より打ちに行く回数が明らかに多くなっていますし、自分で見つけた課題を一生懸命練習していますし、そういうところの成長を感じますね。
――今日、山岸あかね選手をスタートリベロにして、(昨日正リベロだった)岩澤実育選手をレシーバーという形で入れたのは、昨日よりも少しディフェンシブな部分を強化してという作戦だったのでしょうか?
大久保:難しいところですね。オフェンスとディフェンスとどこでも区切れないので…。守りを固めたつもりはなく、 山岸、岩澤のところに限らず、昨日から黒後(愛)と仁井田(桃子)のところを代えたり。今シーズン、とても試合数が多くて、長い26週間かけて、レギュラーラウンドを戦っていく中で、選手、スタッフ全員で、一緒にテクテク、テクテク登っていきたいなという思いから、こういうメンバーにしました。
――黒後選手が対角に入った時も、オプションは使える形になっていますか?
大久保:もちろんです。昨日は岳野ひかるが2枚替えで入って活躍してくれました。やっぱり選手が入れ替わり立ち替わりコートに出たり入ったりすることで、 ベンチメンバー、あるいはベンチ外メンバーとのコミュニケーションが発生していますし、少しコートから離れて俯瞰して見ることによって、これを試してみようとか、視野が広がっているのではないかと思っています。
――濵松明日香選手が加入したばかりですが、昨日、今日とかなりフィットしてると見受けられました。監督から見ての印象は?
大久保:もうジャストフィットしていますね(笑)。鎌田咲希と誠英高校時代にコンビを組んでいたので。もちろん他のセッターが上げてもうまくコンビを組めていますし、すごくいいアクセントというか、攻撃の武器になりそうだなとこの2試合を見ていました。
――同年代の選手が多いからか、チームにうまく溶け込んでいるように見えました。
大久保:濵松は鎌田以外にも黒後、目黒、栗栖と 同学年が多いし、1学年下にも岩澤、岳野、椎名(真子)、山中(宏予)などがいますね。この辺の年代が次世代メディックスの中心になってくれたらという思いがあります。岩崎こよみ、山岸、今年キャプテンをやっている佐藤優花などベテラン勢は練習中から試合のような気持ちで一生懸命やってくれているので。誰が相手でも、自分の隣に誰がいても、自分の物差しで自分のベストを尽くせるかどうか。開幕戦とか決勝戦とかだけでなく、なんてことない1日を決勝戦のように準備できるかということ。(中堅や若手にも)そういう人間を増やしたいなと思っているので、ベテラン勢はお手本だと思っています。
――鎌田選手のセッターとしての良さ、プレーの特徴を改めて教えてください。
大久保:彼女は責任感が強く、思いやりがあって、アタッカーの気持ちやスタッフの気持ちになって考えられる素晴らしいセッターだと思っています。技術的にはまだまだ伸びしろがあると思っていますが、セッターとしてアタッカーの立場に立って考えられる、アタッカーに寄り添える選手です。バレーボールだけではなく、普段から視野が広いというか、 周りをよく見て、自分がどうすべきか、チームのことを先に考えられるというか。この資質は特に秀でているのではないかと思います。課題としては、気持ちが優しいから自分を信じきれない。
これは諸刃だと思うんですよ。今季は自信を持つためにも技術をつけるシーズンにしてほしい。大丈夫だって思えるだけの練習をして、それを試合で試して成功すれば、より成長できるのではないかと思っています。
写真:堀江丈
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