2025-02-13 07:00 追加
ファンを明るく照らす東京サンビームズ。李想「強みはブロックと幅広い攻撃」 V女子
東京サンビームズ 選手コメント
V女子
東京サンビームズはその名のごとく会場に訪れた人、応援する人を明るく照らすバレーボールチームだ。
ホームゲームでも「今この時、この場所を楽しむぞ」という観客のポジティブな空気が伝わってくる。
勝負の世界、もちろん結果は重要である。しかしながら東京の試合は勝った負けたにとどまらず、過程の中にも楽しさを見出すことができる。
派手な音響があるわけでも、何かものすごいイベントがあるわけではない。しかし、ファンと選手が時間を共有し、一緒に笑い、一緒に泣く。東京の試合にはそんな温かさが溢れている。
SVリーグが目指すものとは少し形が違うかもしれない。だが、東京をはじめとする各Vチームの「包容力」もまたエンターテインメントとして成長していく可能性を秘めていると筆者は感じている。
1月26日、ホーム軽井沢風越公園総合体育館で無敗首位のブレス浜松を迎え撃った試合(GAME2)を取材させていただいた。結果は敗戦だが、次への手ごたえも感じた試合になった。
森田英莉主将、小泉海藍選手、そして内定の李想選手に話を聞く機会を得た。試合の感想も交え、3選手のコメントをお届けしたい。
●森田英莉主将(リベロ/セッター)
全勝中のブレス浜松との対戦。とにかく攻めのサーブで思い切ってバレーボールをすることを目標に試合に臨みました。サーブで攻めることによって自分たちが優位になる場面が作れたので収穫でした。今後も続けていきたいと思います。
ただ、浜松のスピードバレーに対して、ブロックもレシーブもついていけなかったなと感じています。どんな状況でも最後までボールを落とさない、決め切る、そういう気持ちをもっと全面に出さなければいけないと感じた試合になりました。
●小泉海藍選手(アウトサイドヒッター)
最近連敗が続いていたので、まずはここで1勝することを目標に掲げて臨みました。(所属選手が多く)毎回メンバーが違う中で調整も簡単ではないのですが、今日はこのスタートメンバーで勝つ、そういう気持ちで頑張った試合でした。
●李想選手(ミドルブロッカー)
ブレス浜松への対策として強いサーブを打つこと、新しい攻撃に挑戦することに取り組みました。GAME1もGAME2も攻めのサーブはできていました。コンビの精度を上げ、新しい挑戦をもっとしていきたいですね。
――森田主将に。対戦相手は無敗首位のブレス浜松でしたが、戦うにあたってそのことは意識した?
森田:ハッと世間を驚かせるようなことを成し遂げたいという気持ちは持っていました。「東京サンビームズがブレス浜松に勝ったぞ」と。
どこかのチームが倒さなければ、ブレス浜松がどんどん調子を上げていってしまう。そういう意味では意識はあったのかもしれません。
ただ、どのチームに対しても自分たちは挑戦者の気持ちで向き合っています。その部分では相手の順位はあまり関係ないですね。
――シーズン半ば、見えたチームの課題などは?
森田:一番の課題はブロックディフェンスだと思っています。私たちの身長が他のチームに比べて低いというわけではありません。ブロックとレシーブの関係がまだ整理されていないと感じますね。
他のチーム…信州Ariesとか今日のブレス浜松もそうなんですが、ブロックの手がぐっと前に出てくるというか、そういう迫力を感じます。ブロックフォローを含め自分たちの課題だと感じています。
――小泉選手は今季の東京をどのように感じている?
小泉:昨年はこの時期にまだ1勝もできていない状況でした。今季はもう上がるしかないわけで、その中で1レグに4勝ができたのは幸いでした。ただ、年が明けてからまだ勝てていません。内定選手の力も借りつつ、新しいメンバーと今までのメンバー、2つが1つに合わさって、もっと良いチームにしていきたいですね。
――小泉選手のプレーに対する姿勢を見ていると、数字もさることながらチームの軸になるぞというか、コートの中から支えていくという意思が強く感じられます。色摩知巳さん(東京OG、Vリーグ栄誉賞受賞)が今日会場にいらっしゃっていますけれども、そこを目指して欲しいな、と。
小泉:自分がこのチームに入った当初は…昨シーズンもそれに近かったのですけれども、先輩の背中について行くことしかしていませんでした。でも今季は自分たちが上の代。もっとプレーで語っていかねばならないなって。自分は会話が上手い方ではないので、プレーで後輩に何かを伝えられたらいいなと思ってコートに立っています。
――李選手に。内定という形で東京に加入していますが、チームの印象は? 先輩2人挟まれて話しづらいかもしれませんが(笑)
李:みんな仕事をしながら夜に練習参加をして、土日もしっかり詰めたメニューをこなしています。すごいなと思っています。
森田、小泉:春からはあなたもそれをやるんだよ(笑)
――大丈夫ですか? 李選手ちょっと怯えてないですか?
一同:(笑)
――ミドルブロッカーとして自身の強みやプレースタイルは?
李:強みはブロックと幅広い攻撃です。
――クイックとブロードの使い分けは?
李:どっちも打てます。自分が一番得意なのはAクイックですね。
――今後どうチームに貢献していきたい?
(李選手を両サイドから森田、小泉選手がじっと見つめる)
李:自分は選手としてまだ足りない部分もあります。仕事をしながら練習でそこを補って、チームの力になれるように頑張りたいと思います。
取材・文・撮影 堀江丈
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