2025-04-06 10:00 追加
優勝は信州ブリリアントアリーズ。Vリーグ初代女王の座に。主将・横田実穂が闘志とトスワークで流れを変える V女子
プレーオフ ファイナルの結果
V女子
4月6日、バレーボール女子・V.LEAGUE WOMENは船橋アリーナにて2024-25 V.LEAGUE WOMEN ファイナルを開催し、信州ブリリアントアリーズが優勝、Vリーグ初代女王の座に着いた。

ブレス浜松 2(27-29、25-22、25-17、15-25、7-15)3 信州Aries
試合は年間女王を決めるにふさわしいフルセットの熱戦となった。
第1セットを信州Ariesが、第2セットをブレス浜松が僅差で取ると、続く第3セットではサーブで優位に立ったブレス浜松が終始優位に進めてセットを奪取した。
流れはブレス浜松にあったが、途中出場の主将・横田実穂(セッター)が大きなアクションでコートに覇気をもたらし、それに応えるかのように各スパイカー陣も躍動。信州Ariesはサーブでも攻め返し、試合を押し切った。

開幕より18連勝を続け、最終的には25勝でレギュラーシーズン優勝を果たしたブレス浜松は最後の最後、勝利が手からこぼれ落ちた。
表彰式では涙を見せる選手も多く、改めてバレーボールという競技の難しさを感じさせた。
シ-ズンMVPを受賞したブレス浜松・レイレライニ・アンドラデは試合後の記者会見で
「途中まで決めることができたが、最後に力を出しきれずチームを勝たせることができなかった。バレーボールをやってきた中で一番悔しい試合だった」
と語り、ファイナルで得たものは、という質問には
「特に言葉がないです、ごめんなさい」
と頭を下げることしかできなかった。

濱田義弘監督の胸中も複雑であっただろう。今季のブレス浜松の躍進は観客動員も含め大いに称えられるべき内容であった。
「ブレスに来て六年目。少しずつやりたいことが現実化していって、今日のように良い試合ができた。最後は勝てなかったが、来シーズンこの忘れ物をもう1回みんなと一緒に取りに行きたいと思っている。ファン、関係者の皆さんには会場をブレスカラーで染めていただいた。この場をお借りして感謝申し上げたい」
と語った。
優勝の信州Aries。この試合で大きな力となったのが主将でセッターの横田実穂だった。

「今日のために全員で頑張ってきた。第1セットのような競った展開の中で勝ち切れたのも良かったし、その後セットを落としてしまったが、誰一人諦めている雰囲気はなく、全員が前を向いて戦えたことが何よりの勝因だと思う」
と勝利の感想を述べ、自身の思いについて問われると
「優勝したいという気持ちを本当に強く持っていた。最近自分自身の調子が上がらず、プレー面で上手くいかないことが多かったが、チームメイトに助けられてコートに立つことができた。どうやってスパイクを決めさせるかということだけではなく、このメンバーで戦える最後の一戦ということも噛みしめていた。(投入された苦しい場面で)何かきっかけを掴めればと、思うままに感情を出してプレーし、それが良い方向に行った。今シーズンだけではなく、今まで一緒に戦ってきた仲間たちのことも思いながら、最後までみんなを信じてここに来ることができた」
と話してくれた。
信州Aries ・原秀治監督は
「自分の現役時代、コーチ時代も含め国内で優勝したことがなかったので、個人としては正直、非常に緊張していた。相手に対しての準備はしっかりできていたので、後は選手を信じて戦うだけだった。今朝の練習が始まる前に選手たちがすごく良い顔をしていたので絶対勝つと確信していた。苦しい状況もあったが途中から入った横田が流れを変えてくれた。キャプテンという重圧もある中で、本当に良い仕事をしてくれたと思う」
と話し、最後に笑顔で記念撮影に応じた。

以下、リーダーズ表彰・個人表彰
●シーズン優勝ヘッドコーチ賞
原 秀治(信州ブリリアントアリーズ、初受賞)
●プレーオフMVP
王 美懿(信州ブリリアントアリーズ、初受賞)
●トップスコアラー(最多得点)
入江 彩水(フォレストリーヴズ熊本、初受賞)
●トップスパイカー(アタック決定率)
狩野 亜衣(ブレス浜松、初受賞)
●トップサーバー(サーブ効果率)
王 美懿(信州ブリリアントアリーズ、初受賞)
●トップブロッカー(セット当たりブロック決定本数)
上沢 沙織(リガーレ仙台、初受賞)
●トップサーブレシーバー(サーブレシーブ成功率)
西行 米(ブレス浜松、初受賞)
●レギュラーシーズンMVP
レイレライニ・アンドラデ(ブレス浜松、初受賞)
●レギュラーシーズンベスト6
若泉 佳穂(ブレス浜松、初受賞)
入江 彩水(フォレストリーヴズ熊本、初受賞)
レイレライニ・アンドラデ(ブレス浜松、初受賞)
上沢 沙織(リガーレ仙台、初受賞)
山村 涼香(信州ブリリアントアリーズ、初受賞)
坂口 莉乃(ブレス浜松、初受賞)
●レギュラーシーズンベストリベロ
清和 真奈美(リガーレ仙台、初受賞)
●最優秀新人賞
狩野 亜衣(ブレス浜松、初受賞)
●MIP賞
鈴木 音(リガーレ仙台、初受賞)
●最優秀育成クラブ賞
信州ブリリアントアリーズ(初受賞)
最優秀社会連携クラブ賞
ブレス浜松(初受賞)


撮影 堀江丈
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