2025-09-08 17:12 追加
石川真佑主将が涙。「VNLも世界バレーもベスト4を超えられなかった悔しさはあるが、成長できるきっかけになれば」 2025世界バレー
女子日本代表・石川真佑主将 世界バレー3位決定戦コメント
全日本代表 女子

勝てば15年ぶりのメダル獲得だったバレーボール世界選手権3位決定戦はブラジルにフルセットで敗れ、惜しくも4位という結果に終わった。しかし、この大会でのベスト4入りも15年ぶりで、大健闘といえるだろう。
2セットを落とした後、第3セットは別のチームに生まれ変わったように得点を重ねた女子日本代表。石川真佑主将は試合後のインタビューで「1・2セット目は思ったようなプレーができず、この舞台で戦う中でのプレッシャーを感じたが、3セット目はやり切るしかないと思って臨んだ。メンバーも代わり、リセットして、いい入り方ができた」とこのセットを振り返った。このセットから入った中川つかさと山田二千華は2019年にメキシコで開催されたU20世界選手権で金メダルを獲得した時のチームメイトで、この時も石川が主将を務めていた。
第4セットもデュースで連取し、試合を振り出しに戻した日本は最終セットも劣勢から追い上げ、一度は逆転したが、終盤はブラジルが経験豊富なガビにボールを集め、デュースに持ち込まれ、僅差での敗戦。銅メダル獲得にあと一歩のところで及ばなかった。
最後は石川のスパイクがブロックされて試合が終了。「勝ち切れず、悔しい。自分がブロックされて負けたが、この悔しさが成長できる1本になると思わせてくれた。これまでの試合よりもやり切ったという思いはある。でも、最後に取り切るのが役割なのにシャットされた事実には変わりない…」と気丈に語っていたが、こらえきれず、涙が溢れた。
しかし、石川の今大会の最終個人成績はレシーブ部門で全選手のトップに輝き、総得点がバルガス、ガビに次いで3位、アタック決定本数ではガビを上回り、バルガスに次ぐ2位となっている。ディグ部門も2位、サーブがウゼーラッツと同率の2位(1位はバルガスら3選手)。ブロックを除いてすべて3位以内と、オールラウンダーぶりを発揮する大会となった。そして、日本からはただひとり、個人賞を受賞。ガビとともに堂々とベストアウトサイドヒッターに名を連ねた。
石川は前述のアンダーカテゴリー代表や高校時代などにもキャプテン経験があるが、言葉ではなくプレーで引っ張るタイプ。「自分はまだプレーで引っ張ることしかできていない。VNL(ネーションズリーグ)も世界バレーもベスト4を超えられなかった悔しさはあるが、成長するきっかけになれば。今年の日本代表はこれで終わるが、来年もう一度集まり、レベルアップしたチームを皆さんに見てもらいたい」と、代表キャプテン1年目を終えたばかりの石川は、早くも次を見据えていた。

写真:FIVB
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