2025-09-11 20:14 追加
女子日本代表・アクバシュ監督が初年度を総括。「明るい将来が見えた。来年は選手層をより厚く」
全日本代表 女子
質疑応答
――安保副委員長に。1シーズン目の評価は?
安保:相手チームと点差が接近した戦いの中でも、選手たちがその場面をポジティブに捉え、ここで何をすべきかの選択の仕方が非常にアグレッシブだった。そういったところはアクバシュ監督が来てからの効果ではないかと思う。
――アクバシュ監督に。監督がどのような声掛けをした結果、アグレッシブでポジティブな選手たちになったのか? 選手たちに接する上で心がけたことは?
アクバシュ:コミュニケーションをとる努力をした。試合中だけではコミュニケーションを促進することはできないので、準備の段階、練習の段階、ビデオミーティング等の際にもしっかりとコミュニケーションを取り、交流を図っていくことを特に重視した。一番注意していたところは、耳を傾けること。傾聴することで彼女たちのアイデアなどをよく聞く。そして、決定を下すときには私ひとりではなく、チーム全体、スタッフ、選手も含めて行う。大事な局面では、全員で解決策を見つけて、ポジティブに前向きに良い雰囲気でずっといられた。最善を尽くしているので、スコアに関係なく前向きな雰囲気を保つことができた。
――VNLと世界選手権で表彰台に一歩届かなかった理由をどのように捉えているか?
アクバシュ:(今年度は)チームをより向上させる、コアチームの選手を選択することに注力していたので、結果にはそこまでこだわっていたわけではなかった。ただ、結果として両大会とも準決勝に進むことができたので、シーズン中にチームが非常に改善でき、結果もとても良かったのではないかと思う。もちろん表彰台に立てるチャンスもあったが、世界選手権では選手のコンディション不良など大変なこともありながら、準決勝に進むことができたので、とても素晴らしい結果だったと思っている。メダルマッチでマッチポイントを取るところまで行けたことも素晴らしかった。もちろん大満足とはいえないけれど、メダルがとても近いところまであった。これからの明るい将来が見えた。
選手がどんどんレベルアップし、自分の責任とは何なのかということもよく理解できている。非常に若いチームだが、これからオリンピック出場権獲得に向けて頑張れるのではないかと思っている。
――ブロック決定本数が少なかったことについて。
アクバシュ:ブロック以外のスキルに関しては、とても良いレベルではないかと思うが、ブロックは他の強豪国より少なく、改善していく必要がある。ブロックシステムは時々機能することもあるが、ブロックの質は改善していかなければならない。
――安保副委員長に。アンダーカテゴリーの選手の国際経験を増やすというお話があったが、継続的な強化を図るために、新たな取り組みで考えていることは? また、シニアチームの強みと弱み、伸びしろを感じる部分は?
安保:具体的なことはこれからになるが、例えばSVリーグは外国籍選手の出場枠が増え、日本人の中には出場機会が少なくなる選手も出てくる。そういった選手たちの国際大会での経験の機会、学びの機会がつくれたら。客観的な検証がこれからのため主観になるが、日本は国別ベストスコアでブラジルに次いで2位で、アタック得点はブラジルより50点多い。中でも、個人ランキングで石川真佑、和田由紀子、佐藤淑乃の3人が上位に入っている。フロアディフェンスも強み。逆に先ほども指摘のあったブロックはデータを活用したシステムの構築も必要になってくる。
――アクバシュ監督に。アジア選手権など、来年度に向けて。
アクバシュ:選手層を厚くしていかなければならない。コアグループをサポートする選手の層が厚くないので、(新戦力を)見つけていかなければならない。SVリーグ、天皇杯皇后杯、春高なども全部視察し、改善していきたい。五輪出場権を得るために大事な大会もあるので、最善を尽くしたい。
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