2025-11-02 06:48 追加
高松卓矢、たかまつり再び。師匠・アンディッシュの教えを胸に福岡の地で監督業に挑む Ⅴ女子
カノアラウレアーズ福岡 高松卓矢監督インタビュー
V女子
「Vリーグは何だかわかりますか?」
その言葉を記憶している読者もいるであろう。時は2018年に遡る。集客に苦戦するバレーボール界にあって、Vリーグ(当時)を盛り上げるべく、自らその旗頭として積極的に発言し、アピールを重ねた男がいた。
高松卓矢。大分県別府市出身。コートに甲高く響き渡る声、その闘志とハイテンションなパフォーマンスが見るものを惹きつけた。ついた愛称が「たかまつり」。豊田合成トレフェルサ(現、ウルフドッグス名古屋)においてアウトサイドヒッターとして活躍し、日本代表にも選出された優秀な選手である。
その彼が、女子チームの監督としてデビューした。
チームはカノアラウレアーズ福岡、田川郡福智町を拠点とする新興チームだ。
前年に福岡ウイニングスピリッツ(男子、今季はリーグに参加せず)の監督としてVリーグ指導者を経験した高松だが、チーム事情も鑑みると少し駆け足気味の1年だったと思われる。カノアでは多少なりとも腰を落ち着けて監督業に取り組めるのではないか。
高松卓矢の第2章、そこには何が待っているのだろうか。高松卓矢は女子チームを率いてどんなバレーを実現させたいのか。
10月26日、東京サンビームズとの試合後に聞いた。

――まずは今日の試合の感想をお願いします。(対東京サンビームズ3‐1で勝利)
高松:勝利できて、正直ホッとしました(笑)
シーズン始まって、今4試合が終わりました。2勝2敗ですが、思ったより厳しい結果です。
シーズンが開幕してこれまで練習で教えてきたもの、やってきたことが簡単には再現できない、パフォーマンスが発揮できないところが多々あります。
そこをどう修正していこうかなと考えていて、昨晩(GAME1で東京に敗戦した後)選手たちとミーティングをしました。
一転、今日はその結果が良く出た試合になりました。
――どういうスタイルのバレーを目指している?
高松:僕の豊田合成時代の師である、アンデッシュ・クリスティアンソン(スウェーデン男女代表、欧州各クラブ、トヨタ合成トレフェルサなどで監督を務めた世界的名将)から教えてもらったトータルディフェンス、ブロックとディフェンスの兼ね合いであったりとか、そういったところをまずしっかりチームと選手に落とし込んでいきたいですね。
「カノアはこういうバレーがしたいんだな」って誰が見てもわかるようなチームを作っていきたいと思っています。

――女子の指導者ということで、現役時代とはなかなか勝手が違うことも多いと思いますが。
高松:そうですね、今そこで四苦八苦しているというか、苦労している部分があります。でも、コーチの向野修一郎君がサポートしてくれているのでとても助かっています。彼の力が非常に大きいですね。助けてもらいつつ、うまくやっていけるのではないかと思っています。
――どういうところに男女の違いを感じますか?
高松:そうですね、女子の選手というのは、男子に比べて筋力的な部分であったりとか、スパイクの角度であったりとか高さであったりとかが異なりますので、男子と同じイメージで組み立てると難しくなってしまうのかな、と。
アウトサイドヒッターがクロス方向に打つ、打って決めるっていうのは、簡単なことではない。
ですのでブロックアウトの練習であったりとか、そういうところにも力を入れています。
その中で、自分がやってほしいと思うプレーがまだ出せていないな、と。こういうところが非常に難しい点だと感じています。
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