2025-11-29 07:00 追加
信州ブリリアントアリーズ・成田郁久美監督「戦い抜けるフィジカルを準備」、高野夏輝主将「圧倒的な強さで1位を取る」 Ⅴ女子
信州ブリリアントアリーズ 試合後インタビュー
V女子
バレーボール初代Vリーグ王者に輝いた信州ブリリアントアリーズが今季も好調だ。ここまで開幕12連勝。その後に1敗でJAぎふリオレーナが続いているが、信州Ariesの圧倒的な戦力と完成度は早くも頭一つ抜けている印象がある。
ファンの興味も「どこがアリーズを止めるか」ということに傾きつつあるようだ。
リーグ連覇を目指す信州Aries。今季は前年度にコーチを務めていた成田郁久美さんが監督に就任した。
オリンピアンでもある成田郁久美監督はアルテミス北海道に続き、Vリーグにおいて2チーム目の監督となる。
成田監督はどのようなチーム作りを目指しているのであろうか。また選手たちは今季どのような目標を持って試合に臨んでいるのか。
11月23日、ブレス浜松とのGAME2後に話を聞いた。
●成田郁久美監督

――12連勝です。すごく強いアリーズを見せてくれていますが、ここまでの感想を教えてください。
成田:今シーズン、12試合を固定のメンバーではなく、いろいろな選手を起用してコートに送り出してきました。
誰が出ても力が落ちないというか、選手それぞれが自分の良いところをコートで表現してくれていて、そこに昨シーズンからのチームの成長を感じています。
――原秀治さんからバトンタッチという形になりました。どういったところを強化ポイントとして練習してきましたか?
成田:まず夏場に頑張らせたのはフィジカルの部分ですね。
長丁場のリーグの中で、昨年は後半に行くにつれて疲労から怪我人が増えたり、レギュラーの選手がベンチに入れない状況が何試合もありました。
その反省から、シーズン最後まで…ファイナルまで合わせると30試合になりますけれども、その30試合をしっかり良い形で戦っていけるだけのフィジカルを維持するトレーニングを今年はかなりやってきました。
その中でジャンプの高さが上がったり、筋力がアップしたことで動きにキレが出ています。
特に若い選手はフィジカルの数値がかなり上がっていて、それがプレーにも良い形で出てきています。
昨シーズンよりも戦力の幅が広がったところが今年の強みだと思っています。

――高野夏輝選手がキャプテンになりました。どういったことに期待していますか?
成田:まず、キャプテンは選手たちに決めてもらいました。
チームの中で年齢的には中堅になるのですけれども、彼女の良さはチームをとっても明るくしてくれるところです。
今年はリベロに挑戦してもらっています。
指示を出したりチームを盛り上げたり、キャプテンとしてだけでなくリベロとしても貢献してほしいと期待を持っています。
チームで一番声が出る選手です。
――移籍選手として田中瑠奈、目黒愛梨選手を獲得しました。2人についてはどのように見ていますか。
成田:2人ともSVリーグのチームから来てくれたんですけれども、バレーボールに対する取り組み方であったり、チームが良くない時の切り替え方であったり、そういったところも一つ上のレベルでやってきているので、他の選手にとってすごく勉強になっています。
考え方であったり取り組み方の手本になってくれる。私としても助かっています。
チームが昨年優勝して今年は連覇を目指していくわけですが、相手と戦うだけじゃなくて自分たちの中でレベルを上げていかなければいけない部分もあります。
それは難しいことで、試合に勝てばいい、結果が出ればいいということではなくて、常に自分がもっと成長するために、チームが強くなるために高いものを求められていきます。
将来的にSVリーグに上がっていくためにも彼女たちの経験はチームにとってすごくプラスになっています。
舛田紗淑選手であったり、私やスタッフ、多治見麻子さんしかトップカテゴリー経験者がいないので、彼女たちが見せてくれる姿勢は本当に大きいです。
――多治見麻子さんがチームディレクターというポジションで入っていますね。
成田:私にとっても大先輩ですし、一緒にやった仲間でもあります。チームづくりというところで現場のことは私に任されていますけれども、その中で麻子さんが経験からのアドバイスをくれたり、スカウトのこと、将来的なチームづくりについて力を尽くしてくれています。
練習も見てもらっています。ミドルとしてオリンピックに何度も出ている方です。うちのミドルは能力が高くて良い選手が揃っていますが、そのさらなる強化もお願いしています。
――少し話が変わりますが、アルテミス北海道で指導した浦山絢妃選手がSVリーグでサーブレシーブランキング1位です。教え子としてどうですか。
成田:とっても嬉しいです!(一段階声が大きくなる)
アルテミスからKUROBEアクアフェアリーズ富山に移籍して最初はなかなかレギュラーポジションが取れなかったと思いますが、今年は実力でポジションを取っています。
錚々たる日本代表の選手をおさえてランキング1位で頑張っているので、本当に頼もしいなと思っています。
――成田監督もサーブレシーブの名手でしたが、彼女にはどういうことを教えてきたのでしょうか?
成田:私が教えたことはあまりないですよ(笑)
ボールの球際の部分とか、もともと持っているものが素晴らしかった選手です。
SVリーグの高いレベルの中で、切磋琢磨してどんどん上手くなっていってるのだと思っています。
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