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2015-08-04 20:52 追加

レゼンデが目指したバレーボールの姿 第5回

レゼンデバレー解説第5回

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TheheadcoachofBrazilBernardinhoduringthematchofBrazilandFrancefortheFIVBWorldLeague2015Group1Final(1)-s5章

ロンドンオリンピックの決勝戦。ブラジル対ロシアの試合では、まるで北京オリンピックの決勝戦でブラジルがアメリカにやられたことをそのままロシアに再現しているようであった。北京オリンピックでは、試合の序盤にブラジルのOPのアンドレを潰すことに成功したアメリカが以後、主導権を握りゲームを優位に進め、金メダルを獲得した。

ロンドンオリンピックでは、ブラジルのWS(特にムーリオ)は序盤からスイングブロックを用いて相手のOPのミハイロフにコミットして見事に封じ込めていた。OPやMBの攻撃が機能しないロシアはなすすべもなく2セット目まで終わり、ブラジルが2セット連取。ブラジルの優勝は間違いないと多くのバレーボールファンが思ったはずだ。

しかし、第3セットの序盤に大きな違和感を覚えたのを今でも筆者は忘れられない。第3セットの1つ目のプレーで、それまでMBだったムセルスキーがライト側から攻撃をしていたのである。数プレーを経てムセルスキーがOPを、それまでOPだったミハイロフがWSをやっていることが分かった。その後は御存知の通り、ロシアが大逆転の末、勝利し、金メダルを獲得した。

では、決勝戦を通じてどのようなバレーボールが展開され、そのような結果になったのか。今までの記事の総括も兼ねて振り返ってみよう。

 

 ロシアの攻撃戦術

2011年のワールドカップにおいて、Bickよりも前衛MBのクイックが決め球として用いられたことは以前の記事で書いたとおりである。そうした中でロシアのMBは1枚目の写真のように返球位置がネットから離れていても比較的ネットに近くで踏み切っている事がわかる。2012年の段階では、まだロシアのMBは返球がネットから離れている局面で有効なクイックを繰り出すようには「アップデート」されておらず、両サイドに頼っていた。ロンドンオリンピック決勝においては、後衛WSがBickをあまり打っておらず、結果的に両サイドにセットは偏っていたという事実がある。

ブラジルのブロック戦術

冒頭で述べたように、ブラジルは序盤から190cmのムーリオ(WS)がスイングブロックを利用し、203cmのミハイロフ(OP)を2セット目まで見事なほどに抑えこんでいたと言える。さらに、ロシアのMBの攻撃が「アップデート」されていなかったことで返球がネットから離れた局面で前衛MBの攻撃はほぼ無視し、両サイドをほぼコミットで抑えこむというブロック戦術は見事に成功した。

004-s

ブラジルの攻撃戦術

「アップデート」されていないロシアのMBに対して、ブラジルは返球位置がネットから離れた局面では、MBもネットから離れて踏み切り、攻撃参加をしていることが写真から理解できる。

02s またブラジルの攻撃には「コミットしても止まらない高いクイック」もたくさん見られた。

003-s このように、ブラジルは、北京オリンピックでの課題はすべて克服しており、戦術としては完成度を増していたと言っても過言ではなかった。

しかし、3セット目からムセルスキーがOPとなってから、ブラジルはロシアのライト側からの攻撃を止めることができなかった。

 

 
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