2023-06-28 18:00 追加
KUROBE・新主将 佐藤彩乃「ずっともがいてきたけど、道が見えてきた。活躍するために自分の強みを作る。もちろん、正セッターを狙います」
KUROBE・新主将インタビュー
V1リーグ 女子
KUROBEアクアフェアリーズ、新主将・佐藤彩乃選手のインタビューをお届けする。
佐藤彩乃主将は、日本代表の新星として期待される佐藤淑乃選手(筑波大学在学中)の姉でもある。
取材は丸善インテックアリーナ大阪にて開催された第71回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会の期間中に行った。
*取材時はKUROBEの新体制発表前であり、主将就任は後日の報。今回は次代を担うプレーヤーとしてお話を聞いている。
(取材日5月4日)
■KUROBEアクアフェアリーズ
●佐藤彩乃主将(セッター)
ーーまずは今日の試合(準々決勝・PFU戦)を終えての感想を。
佐藤:今日の試合がこのメンバーでできる、今季最後の試合になってしまいました。怪我人もいますし、チームの中でもいろいろとアクシデントがあった中での戦いでしたが、課題がすごく残るし、集大成ではあったけれど…厳しいことを言えばやるべきことができていない試合で終わってしまったのかなって少し感じています。
ーー課題とは?
佐藤:自分たちはサーブで攻めて崩す。緩いボールや相手の軟打は確実に拾ってシンプルに攻めることをやってきました。でも、緩いボールを落としてしまったりとか、相手の得意なコースを締められずに思うような攻撃させてしまったこともありました。自分たちの攻撃が通らなかったところもあると思うんですけど、そういうやるべきことができていなかったな、と。
ーーリーグではPFUに勝ち越していますね。分が良い相手という意識があった?
佐藤:ラッキーとか、そういう気持ちはないですね。相手がどこであっても、そういう気持ちにはならないと思います。
ーーこの黒鷲旗はどういうことを成し遂げたいと思っていた?
佐藤:チームにはサーブを強化中の選手が多くいます。ですので、まずは思いっきりサーブで攻めることですね。それからアウトサイドヒッターによるブロックへの対応。あと重点的に練習してきたポイントはバックアタックでした。
私個人としては、やっぱりサーブですね。サーブを武器にしていますし。監督からも「こういうサーブにしたらどう?」とアドバイスをいただいて、それを1か月ずっと磨いてきました。
ーー具体的にはどういうサーブでしょうか?
佐藤:まずはスピード。それから、球の回転です。順回転ではなく、ちょっと嫌な回転にする。これを意識してやっています。
ーー昨シーズンはルーキーイヤーでした。Vリーグで戦ってみた感触は?
佐藤:正直なところ、シーズンでは手応えみたいなものはあまり掴めていなかったんです。1年目で簡単に上手くいくほど甘くないということをすごく感じました。でも、結果をあまり出せなかったのは悔しかったんですけど、非常に学ぶものが多くありました。
まずリーグってこういうものなんだというのがわかったし、チームで活躍するにはまず自分の強みを一つ作らなきゃいけないと思いました。それがわかったので、来シーズンに向けてはしっかり準備してやっていけそうな気がします。
ーー昨年のリーグ戦前、サマーリーグではセッターとしてフル出場でしたね。
佐藤:去年のサマーリーグではセッターが私一人しかいない状況でした。実力でポジションを勝ち取ったわけじゃなかったし、自信のないままリーグを迎えてしまって。それがリーグであまり活躍できなかった一つの要因だと思っています。
ーー新シーズンに向けての手応えは?
佐藤:去年はリーグ期間中、毎日毎日一生懸命やってきて…。でも、この努力がどういう形で試合に繋がるかイメージができないままに、ひたすら頑張ることだけをしてきたんです。
でも、今年はこのトレーニングを頑張ったらこういうところに繋がるんだとか、今この練習を頑張ったらリーグではこういう場面で活躍ができるんだというイメージがついてきて。昨シーズンは1年間ずっともがいている感じでしたけれど、今はようやく道が見えてきたと思います。
ーー今日の試合、第2セット途中から出て、流れを呼び戻す働きをしましたね。
佐藤:苦しい場面で出たら、もっとガラッと展開を変えたいという思いはあります。でも、チームの雰囲気も変わったし、少し第3セットに繋がるような流れにはなったかな。セットを取りきれなかったので、そこは悔しかったです。
ーーもうすぐ今年のサマーリーグが始まります。新シーズンへ向けての抱負は?
佐藤:私は現在サーブを強みにしているので、まずはサーブでチームのピンチを救いたいです。
ピンチをチャンスに変えたいし、私のサーブをチーム全体の武器にする。そのためにも精度を上げてやっていきたいですね。
リリーフサーバーとしてではなく、セッターとしても今日みたいな場面で出ることもあると思うし、もちろん自分としては正セッターを狙っています。
毎日の練習の成果を、まずはサマーで見せたいです。サーブも、自分自身のセッターとしてのスキルも。一段成長した姿をお見せできるように頑張ります。
撮影 堀江丈
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