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インタビュー

2016-10-16 10:28 追加

「プルームジットとの対戦にワクワク」アジアクラブ優勝特集 大野果奈インタビュー

NECアジアクラブ優勝特集

V1リーグ 女子

OLYMPUS DIGITAL CAMERAプルームジットとの対戦にワクワク

 

――優勝おめでとうございます。ベストミドルブロッカー賞を獲得されましたが、どのような思いで受け取られましたか?

大野:中国など大きい選手も多く、圧倒される部分もありましたが、自分の持ち味のスピードに関しては絶対に負けたくないという思いがありました。準決勝で当たったタイのチームは同じようにミドルがスピードで勝負するタイプで、しかも代表のプルームジット選手が所属していたんです。彼女と戦えることは試合の前から私の中でワクワクしていた部分もあって、すごく嬉しく思いました。

――タイのクラブチームにはほかにも代表選手がいたのですか?

大野:3人くらいいました。プルームジット選手のほか、セッターとウイングスパイカーに代表選手がいました。タイ代表はもちろんですが、クラブチーム単位でもすごくレベルが高くて、つなぎもよく、圧倒される部分もありました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA――タイ戦を除き、すべての試合をストレートで勝利し、この試合のみがフルセットという結果でしたが、どんな部分で苦労されましたか?

大野:私たちは大きいチームではないので、相手は高さがある分、つなぎの部分では絶対に拾い負けたりしないとか、パスの間(ま)なども相手チームよりも絶対に気をつけてやろうという話をしていました。実は、ストレートで勝ってきた試合も相手に合わせてしまって、内容的にはよくない試合もあったんです。だから、タイ戦の前のミーティングでは速いバレーをするチームなので、相手のペースになることなく自分たちのバレーをしっかりしようという話をしました。結果的にフルセットでしたが、本当に勝ててよかったなと思いました。

――試合内容は満足できるものでしたか?

大野:いいえ、1セット目をあっという間に取られ、思った以上の速いバレーについていけてない部分があったんですが、セットを重ねるごとに徐々にスピードにも慣れ、4セット目くらいから対応でき始めてきたので、もう少し対応を早くしていかないと、終わってからじゃ遅いと思い。今後の反省点です。

――最後の中国戦はストレートで勝利していますが、相手に高さがあっても楽に勝てた試合でしたか?

大野:そうですね。高さがありましたが、粘りはタイほどではなかったので、「自分たちから簡単にミスを出さない」といったことを意識しながらプレーしました。でも、思い切り打たれたボールはもちろん拾いたいですが、「拾えなかった時は切り替えて」という話はみんなでしていました。

――中国は代表チームが五輪で金メダルを獲得しましたが、クラブチームもレベルの高さを感じましたか?

大野:確か180cm以上の身長がないとスパイカーになれないとか…。スパイカーはみんな私よりも身長が高く、リベロの選手もかなり大きかったです。選手層の厚さを感じますね。

――今回の中国のチームにも代表経験者は何人かいたのでしょうか?

大野:はい、セッターとミドルに代表経験のある選手がいました。

 

リーグに生かしたい経験

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――ワールドグランプリなど、全日本での経験が今回の大会で役に立った部分はありましたか?

大野:世界の選手は大きいので、どうやって自分が決められるかや、自分が生きるようサイドの攻撃に絡めるなど、先のことまで読んで、相手がブロックについているかどうかなど、そういうことをリーグの時よりも考えることが多くできた大会でした。

――全日本の時も同じように考えてプレーしていましたか?

大野:全日本の時は初めてだったので、まだいっぱいいっぱいだったんですけど、でも今回、NECで国際大会に出られるということで、サイドを生かしながら自分はどう動いて、自分も生きるコンビはどう入ったらいいかなど、そういうことを考えてできた大会だったので、それをリーグにつなげていきたいです。

――リーグの目標は?

大野:やはり優勝です。昨シーズンはレギュラーラウンドであと1ポイントが足りなくて、ファイナル3以上に上がれず、4位という結果に終わったので、今季はもっと上にいきたいです。

――まだ先の話になりますが、東京五輪のことは考えていますか?

大野:考えてないです(笑) 全日本のことよりも、まずはここのチームで結果を出してからじゃないと、その先のことはまだあまり考えられなくて…。

――同じポジションの先輩である島村(春世)選手からは五輪のことを聞いたりしていますか?

大野:それがまだあまり…(笑) ジョン(島村)さんが帰ってきてすぐに、チームはフィリピンに行き、試合に集中している場面が多くて、今は練習が追い込みの時期でいっぱいいっぱいなので、まだそういう話をしてないんですが、リーグが開幕したら勝つためにいろいろな話をしていくので、その中で五輪での経験についても聞きたいなと思っています。

 

双子の姉には絶対に負けたくない!

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA――双子の姉である東レの大野果歩選手とは連絡を取り合ったりしていますか? 今回の大会の話などはしていますか?

大野:姉が大会の様子を動画か何かで観ていて、「おめでとう」とLINEが来ました。

――リーグでも対戦しますが、東レと試合する時は果歩選手のことを意識したりしますか?

大野:実業団に入って6年目になりますが、私は2年目から試合に出ていて、姉の方はずっとケガで出れなくて、確か昨シーズンから試合に出始めたんですよね。昨年、初めて同じコートに立てたんですけど、「負けたくない」という気持ちと、「うわー、出てるよ」という気持ちとで複雑でしたね(笑)

――高校までずっと同じチームでやってきたから、ネットを挟んで対戦するのは不思議な気持ちだったのでは?

大野:「わー、なんかいるよ!」って…(笑) 大田区の会場の時だったか、3回マッチアップで当たる場面があって、「絶対に負けたくない!」と思って。逆に決められたくもないし、何が何でもブロックでワンタッチ取ってやろうとか思いながらやっていました。

――性格は似てるんですか?

大野:姉の方がおっとりしてるかも? 結構真逆かもしれません。

――「負けたくない」というのはお互いに思ってる感じ?

大野:多分、あっちも思ってるけど、私ほどじゃないと思います(笑) 私は1本も決めさせたくないという気持ちがあるんですよ。でも、先ほど話した試合の時に1本決められたんです。その時、メッチャ悔しくて(笑)

――今季も姉妹対決が楽しみですね。

大野:私は高校時代からミドルで、姉は元々オポジットだったのですが、両肘を手術して、サイドはレシーブもしなければならないし、それだと肘が持たないと言われ、最近、ミドルにコンバートしたんです。それもあって、このポジションでは負けられないという気持ちが強いですね。

――今日はありがとうございました。リーグも頑張ってください。

はい、頑張ります!

取材・文:高井みわ

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