2017-08-22 08:00 追加
アジア選手権優勝インタビュー 中田久美監督「みんなにMVPをあげたいです」
中田久美監督 アジア選手権優勝インタビュー
全日本代表 女子
アジア選手権で10年ぶり5回目の優勝を果たした全日本女子。監督として、国際大会では初の金メダルを獲得した中田久美監督に話を聞いた。
――優勝おめでとうございます。今の気持ちを教えてください。
中田:まあ、ホッとしました(笑) よかったです。
――大会を終えての感想としてはどうですか?
中田:ワールドグランプリを終えてすぐにアジア選手権に入ったので、選手たちのコンディションのことをまず第一に考えていて、2試合やって2日間空けての5連戦だったので、その中2日をどうやって有効に使うかということを考えていました。いい結果になったかなと思います。
――5大会ぶり、10年ぶりのアジアNo.1ということですが、それに関してはどうですか?
中田:今シーズン、このアジア選手権優勝ということをチームのひとつ目標に掲げていたので、目標が達成できたということはよかったと思います。
――監督としては国際大会初めての金メダルになりますが…?
中田:とにかくチームが集合してから時間のない中で公式戦をやりながら選手起用を考え、選手を見て、チームを作ってきているので、どうしてもこの大会で何かひとつ結果を残したいというふうに思っていましたし、何とか選手たちに一番高い表彰台の上に上がってもらいたいという思いがあったので、すごく嬉しかったです。
――決勝が終わり、勝った瞬間に涙を浮かべていましたが、その時の感情を改めて教えてください。
中田:私のメンタルもいっぱいいっぱいで(笑)。何でしょうね? 「終わった」っていう感じはしました。
――ホッとしたような感じ?
中田:もちろん。力が抜けました(笑)
――アジア選手権では荒木絵里香選手も復帰し、活躍していましたが、荒木選手はチームの中でどのような存在でしたか?
中田:振り返ってみると、オリンピックメンバーがこのチームを支えてくれたんだなっていうことは、映像を見返しても、改めて思いました。
――今回は新鍋理沙選手がMVPを取りましたが、中田監督から見て、この選手がこの大会はよかったなという選手はいましたか?
中田:まんべんなく起用しているので、「誰がいい」という特別が逆にないんです。セッターも佐藤(美弥)を先発で起用し、ちょっと躓いて、冨永(こよみ)がまた頑張るといった、そういう繰り返しなので、みんなにMVPをあげたいと思います。
――決勝で2セットを取られてから、また取り返しましたが、今季はフルセットの試合で負けていない、その逞しさ、粘り強さはどのように培いましたか?
中田:でも、いつかは敗れることなので、あんまりそこを取り上げることは、私たちの中ではないです。ただ、諦めないということはすごく大事なことだと思うし、それで結果を残してきてるので、そこは大事にしたいと思います。
――決勝戦に古賀(紗理那)選手が出場していませんでしたが、コンディションがよくなかったのでしょうか?
中田:……。(※編集部注:明言せず、次の質問に)
――キャプテンの岩坂選手の活躍ぶりをどう評価されていますか?
中田:すごい気迫でしたね。立場とか、責任ということで、人ってすごく成長するんだなと改めて思いました。
――キャプテンシーというものが成長させたと?
中田:間違いないと思います。
――4か月間合宿を積み重ねて、いちばん練習してきた部分というのはどこになりますか?
中田:「世界基準」の意識だと思います。世界で勝つために何をしなければいけないのかということをずっと選手たちに伝え続けているので、そこがいちばん大きく変わったところではないかと思います。
――休む間もなくグラチャンバレーがやってきますが、この2週間という間をどのように過ごしていきたいと考えていますか?
中田:現在、18名で合宿を行っていますが、14名に絞らなければならないので、そういう意味では選手選考を兼ねた大事な練習期間となります。選手たちにとってはまた新たな戦いが始まりますね。
――選手選考は今の段階では横一線でしょうか?
中田:秘密です(笑)
――グラチャンのメンバーは、アジア選手権の登録メンバー14名と帯同した3名の選手(石井優希、松本亜弥華、堀川真理)の計17名の中から選ばれる可能性が高いのでしょうか?
中田:うーん、それはどうですかね?(笑) 今の選手が中心になるとは思います。
――改めて、グラチャンバレーの意気込みをお願いします。
中田:今シーズン最後の国際大会になりますので、アジア選手権で優勝した、いい勢いを持って、且つ、気持ちを切り替えて、しっかりと皆さんに応援してもらえるような大会にしたいなと思っています。
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