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インタビュー

2018-02-07 12:00 追加

新監督に聞く デンソー・川北元監督 「選手たちにはバレーボールができる今の環境に感謝の気持ちを持ち、社会性も身につけてほしい」

デンソー・川北元監督インタビュー

SV女子

リオ五輪まで全日本女子の戦術・戦略担当コーチを務めていた川北元氏がデンソーの監督に就任したのが昨年6月。チームは皇后杯準優勝、V・プレミアリーグもファイナル6に進出するなど、着実に力をつけてきている。川北監督のチーム作りについて話を聞いた。

選手の社会的視野を養うための取り組み

――今シーズンから監督に就任されましたが、実際にチームに着任して、選手たちを見て、思ったことは?

川北:吸収しようという意識が高く、とても明るい。若いチームですが、とても積極的なので、これから伸びていって、1人でも2人でも全日本に入れるような選手になってほしいなと思っています。私自身、ずっと代表チームに携わらせていただいてきたので、今度は違う角度から日本代表チームのためにどのようなことができるのかということが大事なことのひとつと感じています。ですので、選手を育てて送り出す形で代表チームに貢献できれば嬉しいと思っています。そのためにはチームを強くしなければならないので、責任をもって頑張りたいと思っています。Vリーグというのは、日本の代表を強くする為、強化のためにも重要なリーグだと思います。プレミアにいるチームがすべきことは、高いレベルでのバレーボールを目指して、代表チームに貢献できる選手を輩出することも大事な任務だと感じています。

――就任後、今までにない新しい取り組みを始めたりはされていますか?

川北:我々は好きなバレーボールをさせていただいている立場なので、デンソーエアリービーズとして、会社や地域のためにどんなことができるのかを考えています。また、選手たちにはバレーボールをさせてもらえている現状と、会社に対する感謝も含め、自分たちがどれだけ幸せかということを改めて認識してもらいたいなと思っています。これは私自身も含めてです。
今年、西尾市とパートナーシップ契約を結んだので、市のいくつかの保育園にお願いして、交流の機会を設けました。選手たちが子どもたちとコミュニケーションを取ったり、先生方がどういうコミュニケーションの取り方で子どもたちと接しているのかなどを学ぶことが目的です。選手たちが社会的な部分での視野を広げるための研修のような意味合いがあります。

――選手たちがボールを使って、子どもたちと遊ぶのでしょうか? 以前、弊誌でも日本バレーボール・オリンピアンの会が幼稚園、保育園の子どもたちにバレーボールを教えるイベントを取材させていただきましたが…。

川北:今回は、教える立場ではなく、先生のお手伝いという形で、我々が勉強をしにいきました。こういった機会で学ばせていただくことにより、自分たちがバレーボールをプレーし、地域の皆さんに見てもらう立場になった時に、どのように発信できるのかを考えることができるようになると思っています。

――こうした経験が将来、引退後のセカンドキャリアの形成にも役立ちそうですね。

川北:選手たちがバレーボール選手という立場でどう社会性を身につけていくか? そのためには自分たちから外に出て、いろいろな状況や今ある環境のありがたみを知ることが第一と考えます。毎日体育館でバレーボールだけをしていると、視野が狭くなってしまうことがあるので、時期は限られてきますが、少しでも外に行き、いろいろな人と交流を持った上で発信力や社会性を身につけてもらえたらと思っています。私も含め、チーム全体で考えていきたいですね。

――恵まれた環境という意味では、選手の皆さんはチャレンジリーグを経験して感じるところもあったかもしれないですね。

川北:そうですね。しかも、デンソーという会社がスポーツチームに対してとても熱心にサポートして下さるので、そんな環境はなかなかないということも知ってもらいたいですし、タフな環境でも戦い抜ける強さも身につけてもらいたいなと思っています。
とにかくいろいろな経験値を高めていってもらいたいです。

――西尾市のほかにセカンドホームも決定しましたが…?

川北:はい、福島に決定しました。田村市に「デンソー福島」という工場があり、とても素晴らしい環境ですので、今年一度合宿をさせていただき、セカンドホームにさせていただくことになりました。

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