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バレーボールマガジン>インタビュー>突破者・越川優 創部84年目の初優勝に必要だった最後のピース

インタビュー

2015-07-22 12:05 追加

突破者・越川優 創部84年目の初優勝に必要だった最後のピース

SV男子

――去年のファイナルはフルセットでしたが大味な試合でした。あの時は普段のあなたのプレイではないような気がしましたが?

越川 うちとしてはほとんどのメンバーが初めての決勝ということで、やっぱりすごく緊張感もあったしチームとして歯車がかみ合わなかったところはあります。でもそれが去年の力だった。

――あなた自身も緊張してましたよね?

越川 僕ですか? むっちゃ緊張してました。人生初めてくらい緊張してました。あまり緊張とかするタイプじゃないんですけど。

――去年と今年の違いは? 個人としてチームとして。

越川 一つ大きな違いは、全員が勝ちに対する意識が上がったという事。そこが大きな違いだと思います。

――優勝が具体的な目標になった?

越川 昨シーズンは本当に勝てるの? と思いつつ、やっていくうちに勝てていけて、勝てちゃった、決勝行けた、でも負けちゃった、みたいな。実際僕以外はそんな感じだと思うんです。でも今年は全員が「優勝」というちゃんと見えている目標があって、それを獲るために何をしなくてはいけないかというのを一人一人が考えて、オフシーズンから過ごしてきたと思うし、どんな事があっても優勝するという気持ちがあるから、そこへ向けて修正していけたシーズンだった。

天皇杯の優勝は、苦手としたパナを破ったことと合わせて、大きな自信となった

天皇杯の優勝は、苦手としたパナソニックを破ったことと合わせて、大きな自信となった

――昨季のリーグのファイナル準優勝、黒鷲で準優勝、そして今季天皇杯での優勝と自信がついた?

越川 天皇杯での優勝は大きかったと思います。自分たちのやったきた事が結果として現れた日本一になれたことで、「本当に自分たちも日本一になれるんだ」というのが分かった。天皇杯・黒鷲はトーナメントなのでリーグと全然違いますけどそれでも勝てるんだ、決勝でも勝てるんだっていうのは自信になってたと思います。

――ファイナル1セット目の10回のセットポイントをしのぎながら、何を思ってプレイしてましたか?

越川 「いつ終わるんだろうなこのセット」と思ってやってました(笑)。相手にセットポイントありましたけど、負ける気してなかったし、切羽詰った感じのデュースではなかったです。これまでで一番余裕を持ったデュースで一番楽しんでた。むっちゃ笑ってましたもん。やってる時も俺なんか笑ってるなと思ってたし、映像見ても思うし、周りの人からも言われるし。これ獲ったら勝てるんだろうなぐらいしか思って無かったです。

最後に回ってきたサーブ順。セッター深津は引退する小澤翔に上げて終わりたかったそうだが「結局優さんがとっちゃうんだ…って。もうそういう星の下に生まれているから仕方ないですよね」と苦笑い

最後に回ってきたサーブ順。セッター深津は引退する小澤翔に上げて終わりたかったそうだが「結局優さんがとっちゃうんだ…って。もうそういう星の下に生まれているから仕方ないですよね」と苦笑い

――このセットを?

越川 このセットを獲った方が勝つだろうなと。

――山場はそこだった?

越川 「たられば」ですけど、獲られてたら負けてたかどうかは正直分からない。うちはね。だから変な話獲られてもいいかなくらいにしか思ってなかった。だけどこれを獲ったら勝てるなと。これ獲ったら3-0で勝てるなと思ってました。

――最後のサーブ順がまわってきたときは負ける気はしていなかった?

越川 あの展開では負ける気しないでしょ(笑)。

――そうですね(笑)。最後もサービスエースで。

越川 まぁたまたまね。ぜんぜん獲りに行ってないですけどね。

――そうなんですか?

越川 全くもって獲りに行ってないです。それがいい具合に力が抜けたんじゃないですか。

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