全日本バレー、Vリーグ、大学バレー、高校バレーの最新情報をお届けするバレーボールWebマガジン|バレーボールマガジン


バレーボールマガジン>インタビュー>優勝記念特集 高松卓矢「やることは変わらない」

インタビュー

2016-07-03 09:58 追加

優勝記念特集 高松卓矢「やることは変わらない」

V1リーグ 男子

20151226豊田合成トレフェルサ高松卓矢選手1-s――アンディッシュバレーとは。

これはもういろんな人に聞かれるんですけど、自分の中ではバレーの固定概念をぶっ壊してくれた人であるし、その人が考えてくれたバレーなので、本当にいろんな事が常に新鮮で楽しいって感じですよね。

――具体的には。

僕らが常識だと思っていた事が常識じゃなかったみたいな。僕らからするとこんなんダメだろうっていうことを普通にやっちゃう。練習方法でシートレシーブってあるじゃないですか。ネット際に2人いて、レシーブ3人入ってスリーメンとも言いますよね。小中高校生にシートレシーブって言ったら、まず知らない子はいないほど基本的な練習。うちのチームで今シートレシーブってどう思いますか?って聞いたら全員いらない練習だと言うと思います。それをアンディッシュが教えてくれた。

別にシートレシーブが全く無駄とは言わないけど、効率が悪い練習ですよね。アンディッシュの考え方とかバレーへの姿勢は、基本的に確率と効率。確率と効率で、基本的にバレーボールの練習とかバレーボールに対しての試合の組み立て方とかブロックシステムとかいろいろやってるんです。

「シートレシーブなんで無駄なの」ということになった時に、前に大学生とかを受け入れてシートレシーブやってポンポンやって飛びついたりしたりしているじゃないですか、「なんだあのクレイジーな練習は」みたいな、「何がクレイジーなんだ?」って聞くと「あんな練習をして何の意味があるんだ」みたいな「あれは結構日本の学生レベルがよくやる練習だよ」と言ったら「あんな練習意味がない。まずあんなところがらボールは飛んでこない。スパイカーはあんなところからボール打つのか? ネットの下から打ってんじゃないか」みたいな。「ネットの下どころかアンテナの外から打って、アンテナの外からあんな位置に打ったらアウトでミスじゃないか、あんなシチュエーションでボール飛んでこないんだからあんな練習してなんの意味があるんだ」みたいな。

ごもっともですよ。こんな角度で飛んでくるボールなんてほぼないですよ。女子のネットでもないですよ。それじゃ意味ないし「あんなに外に飛ばしに行って、あいつらウォーミングアップがしたいのか?」みたいな、「ウォーミングアップがしたいならもっとスプリント入れたりだとか、他のウォーミングアップがあるからそれをやったほうがいい」みたいな「ウォーミングアップやってるていうならなおのことおかしいのが、なんであんなに周りに選手が突っ立ってボール拾いしてるんだ、効率悪いんじゃいか」「それだったら他の連中使って練習できるだろ、なんであんなことやってるんだ?!」って。いやまぁ昔からある練習だから……っていうと。「こんなこと基本的な練習でもなんでもない、ただの無駄だ。あいつら馬鹿だ」って言って。僕らからしたら当たり前じゃないですか。それが基本であって日常的な、あっちからすると全く当たり前じゃないし日常的でもない、みたいな。こんな効率が悪くて無駄な練習はするべきじゃないって。もちろん僕らの段階だから言えるのかもしれないけど、小学生中学生とかだと、もしかしたら必要かもしれないけど、いま話を聞くと無駄じゃないかなと思う事が多いと思うんですよ。

僕ももしかしたらこの先に指導者になる可能性がありますが、その時にシートレシーブさせるかというとちょっとうーんっていう感じですよね。それだったら他の練習させたいなぁと思います。いま一例あげただけですけど、そういうところから根本的からバレーに対する考え方を変えてくれた人でありそういうバレーボールを教えてくれている。

20160220Vプレミアリーグ男子ファイナル6 426-s――アンディッシュ監督との3年間を振り返って、自分はどう変わりましたか?

それはもうプレイを見てもらったらわかるんじゃないですか? 歴然だと思いますよ。昨シーズンはちょっと腰を痛めてそこからずっと不調が続いて思うようなプレイができなかったから、チームは3位でしたけど個人的にはそうとう低いレベルでしたよ。でも1年目と今年は。1年目に関しては序盤はいろんなスパイクとかも打ってたと思うし、個人的にもすごく成長したなと思いますけど、でも荒さが目立ったシーズンだったなというのはありますし、最後失速して試合に出ていない事もあったし。

でもやっぱり、3年前のシーズンから記者の質問も変わりました。「今年は全日本に入ったらどうしますか?」とか言われた事なかったし、あとプレスに呼ばれる回数も増えたし、「今年の調子のいい要因は何ですか?」とかいままでなら「今日調子良かったね」みたいな今日で終わるみたいな。「調子のいい要因はなんなの?」って気になるようなプレイを見せたわけじゃないですか、記者さんたちみてる人が一番わかると思うんですよ。

それが何が違うのかと言ったら、安定性とか決定率であったりとかプレイスタイルとか、見ていていろんな変わっている部分があるから、そういう風な質問が出るわけで、今年のシーズンとかは特に顕著に出たシーズンじゃなかったのかなと。決定率、効果率、自分の今までだったら苦手だった安定性というのが今までのシーズンよりかはだいぶ上がってきたんじゃないかなと。

それもあって形的には最後までスタメンで行けたので、それが一番形成されていたのが今年だったんじゃないのかな、今までのシーズンと比べて。何が変わったかって言われたら。

――社会人になって今までを振り返っても?

自分が6年の中で一番いい形のバレーができたなと思います。

――小満足ではあるけど過去の6年間を振り返れば一番良かった?

そりゃそうですよ。優勝してますからね一応(笑)

いままでのレベルがここ(と言って下の方をさす)くらいだとしたら大満足はここ(頭の上を指す)だったら、ここ(といって胸の当たりをさす)くらいのレベルにはいるわけですよ中くらい。

>> インタビューのページ一覧へ戻る

同じカテゴリの最近の記事

コメント

Sorry, the comment form is closed at this time.

トラックバック