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バレーボールマガジン>インタビュー>世界を魅了するウィングスパイカー ミハウ・クビアク「石川祐希選手と柳田将洋選手へ そしてパナソニック優勝のために必要なこと」

インタビュー

2017-11-30 12:00 追加

世界を魅了するウィングスパイカー ミハウ・クビアク「石川祐希選手と柳田将洋選手へ そしてパナソニック優勝のために必要なこと」

SV男子

——2014年世界選手権での優勝について。母国での優勝、とても特別の思いがあったのでは。
クビアク:それは3年前のことで、もう終わったこと。それよりも今は、目の前に達成しなくてはいけないことがあるので、世界選手権の優勝のことは終わったことと捉えています。

——私は2007年に、ポーランドへワールドリーグファイナルを取材に行ったのですが、ポーランド国内はすごくバレーボールが人気だなと感じました。バレー人気について。
クビアク:まずポーランドと日本と比べると、日本の方が大きいし、人気のスポーツがたくさんあるので、比べるとなると難しい。もちろん大きな違いはたくさんあって、ファンの応援の仕方も違うし、(ポーランドの方が)すごく人気ではあるし、でもバレーボールが1番人気かというと、まだまだサッカーの方が人気がある。比べるというのが難しいけど、違いは自分でも感じます。

ポーランドでは(試合は)ホーム&アウェイで行われます。日本では2チーム半々くらいで客席にファンが座っていますが、ポーランドでのホームゲームになると、会場全員がホームチーム一色です。隅っこの方に何人かだけ相手チームのファンがいます。盛り上がり方が全然違います。なので、逆に相手チームのホームへ行くと会場全体と戦う感じなので、そういったところから違うと思います。

——スーパーリーグ構想というのがありまして、日本でもホームゲームを増やそうという動きがあります。
クビアク:大賛成です。試合の中でもセットごとにコートが入れ替わりますよね。そうすると、さっきまで自チームへの応援が聞こえていたのに、2セット目では相手の応援の声が聞こえます。応援している人たちにはいい部分もあると思うかもしれないけど、プレーしている側にとって、いいムードで試合が進んでいるときにさらに応援の声が聞こえてくると、みんなと一緒に戦えて勝てる試合を手助けしてくれるのです。ですから、ホームゲームを増やすのは、とてもいいと思います。

——パナソニックが優勝するのに必要なことは。
クビアク:良いプレーをすること。躊躇わずにプレーすること。少しでも躊躇ったようなプレーをすると、遅かれ早かれ負けてしまうと思っています。その考えは、チームメイトにも伝えていければと思います。そういうちょっと躊躇ったりとか、思いっきりできないプレーだったり、悪いことをイメージしてしまうと必ず負けてしまうので、それを皆にも伝えていきたいです。もし悪いことを考えてしまうと、それが現実になってしまう。本当に「勝つ」ことと、その瞬間に自分がチームメイトとのために何をしなくてはいけないかを考えながら、プレーしていきたいと思います。
(昨シーズンの)ファイナル6の初戦と第2戦は、チームの中に「プレーすることを恐れていた選手」が複数いました。スポーツにおいて、プレッシャーのかかる中でプレーすることは必要不可欠のことであり、それができないなら、スポーツ選手であることをやめるべきです。どんな状況であっても、自分がやるべきことを全うし、優勝に向けて貪欲に戦っていきたい。

――昨季は優勝候補の一角に挙げられながら、怪我人が続出して不本意な成績だったと思いますが、それを踏まえて今季にかける抱負を。
クビアク:(昨シーズンは)みんなが欲しかった結果ではありませんでした。けれども2、3人が怪我したからというのは理由にならないし、その状況でも自分たちがやらなくてはならない事と、しっかり向き合わなければいけなかったと思います。
自分の目標はいつも変わらず、できるだけたくさんのセットをとり、ゲームに勝つことだと思っています。もちろんバレーボールにおけるプレーを良くすることも大事ですが、健康状態をたもつことや、怪我をしないことも大切だと考えています。怪我に関してはなかなか自分でコントロール出来ないことではありますが、今シーズンに関しては、誰も怪我せずにしっかり乗り越えて最後の試合を迎えることができるよう願っています。

聞き手:中西美雁
写真:FIVB
ファン感謝デー写真提供:Mami
編集補助:横幕祐美

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