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インタビュー

2018-04-20 08:00 追加

久光製薬Vインタビュー 酒井新悟監督「チームを勝たせることが、監督の仕事。優勝してホッとしています」(前編)

SV女子

──「負け」はどんな意味合い、プラス面がありましたか。

酒井監督:どこのチームも、「久光製薬スプリングスをどうやって崩そうか」と工夫しながらきていたと思います。その中で、相手の戦術から自分たちが崩れていったところ……それがわかったことが収穫だったと思います。

──「サーブターゲット」などですね。

酒井監督:そうですね、両方(天皇杯皇后杯で敗れたデンソーエアリービーズ戦、「ファイナル6」で敗れたJTマーヴェラス戦)とも、サーブターゲットを変更させられた中で自分たちで崩れてしまったので、その対応に関して“自分たちはこうしていかないといけない”、“こうやってくるという可能性もある”と想定して視野に入れながら試合ができるようになったのは、負けから学んだことだったと思います。

各LEGで目標を持ってチーム作りをしました。1LEGはメンバーが揃って間もなかったので「自分たちの攻撃パターン、オフェンス面で確立していこう」とやっていて、2LEGに入ってから「トータルディフェンス」ということで、リードブロックを導入してシステムを作っていって、リーグでは勝ち続けていましたが、天皇杯皇后杯で負けて……結果、いい起点になりました。それで方向性がわかったというか、3LEGは「もう一回、オフェンスに目を向けよう」と。サーブで崩されても、この攻撃パターンで行こうと確立できたのはよかったと思います。

JT(マーヴェラス)との「ファイナル6」では、天皇杯皇后杯とはサーブターゲットを変えられてしまって、そのまま挽回できずに終わってしまったのですが、そういう場合にどうカバーしていかないといけないか、やられる前に自分たちが何をやらなければならないか、その試合で分かったので、「ファイナル3」からは修正できました。いろんなところに課題を見つけながら戦えたことはよかったと思います。

──JTに負けた後は「サーブ」という課題も克服して、ファイナルでは主導権を握っていました。

酒井監督:そうなんです。「ファイナル6」ではサーブ効果率は6チーム中、最下位でした。リードブロックは一見、ミドルブロッカーだけが相手を見て反応していくととらえられがちですが、実はサーブが重要なんです。サーブをしっかり打って相手をなるべく不利な条件にさせること。それとどちらかというとミドルブロッカーよりサイドブロッカーがキーになる。レシーブではタッチボールが増えるので、そのディグの精度をどれだけ高められるかが重要になる。そういった点では、「ファイナル3」「ファイナル」は自分たちがやろうとしていることができた4試合だったと思います。

──チームワーク、心の面ではどうでしたか。

酒井監督: 正直、勝ち続けていた分、負けたときの落ち込みは大きかったです。負けたことに対する悔しさやこだわりをすごく持っている。だからこそ強いチームなのだと思いますが、なかなか気持ちの切り替えは難しくて、それぞれの思いがぶつかりあって、選手同士で感情的になった部分もありました。

──そういうとき、酒井監督はどういったアプローチを?

酒井監督:一人ひとりと話をしました。それでもやるのは選手たち、最後は選手たち同士が話しあって……ベテランの古藤(千鶴)や座安(琴希)、岩坂(名奈)、キャプテンの栄(絵里香)が中心となってチームをよくまとめてくれました。

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