2018-10-23 18:55 追加
「日の丸に人生を賭け、100㌫自らを表現」 低迷期を知る福沢達哉の自責
福澤達哉ミニインタビュー
全日本代表 男子
世界選手権1次ラウンド最終戦のアルゼンチン戦後のコメント
――今日の試合を振り返って。
福澤達哉(以下、福澤):結果的には2次リーグにはいけなかったのでやはり悔しい気持ちが強いです。3−0、3−1で勝ち点3を取って、そこから上に行きたい気持ちは皆強かった。ただ、そこから気持ちを切らすことなく、最後の戦いを勝ちで終えられたのは、最低限、僕たちの次に繋がる1勝にはなったのかなとは思う。負けには当然理由があるし、この大会を通してできなかったことはたくさんありますけど、それも踏まえて、きっちりチームにつなげていこうかなと思います。
――ベルギー戦と違って、1セット目からちょっと違うなという雰囲気をコート上の選手たちから漂わせていました。試合前にどういった話し合いをしたのですか。
福澤:僕たちは後がなかったですし、前日にアルゼンチンがスロベニアに勝ちましたが、幸い勝ち点3を取ればまだ上にいける状況が残っている中で、是が非でもそこをチームでまとまって勝ちにいかないとの思いが強かったです。別にそれが、ベルギー戦とアルゼンチン戦で気持ちが違うかと言われると、そうではないんですけど、ただまあ最後、自分たちのやれることを出し切って勝ちにいくんだという、そこのまとまりといのはスタートからあったと思うし、終盤の粘りというのは出ていたんじゃないかなと思う。そのあたりは、チームとしてコンスタントに出していけたらと思う。
――今大会を通じて、福澤選手自身が得たもの、今後課題していきたいものとは何ですか。
福澤:コートの中に日の丸を背負って立つ以上は、当然結果が求められます。結果が全てだと思います。その結果が出せなかったというのは、僕自身、真摯に受け止めないといけない。チームの中で色んなパターンがあって、そのパターンを試合を通して作っていく中で、少し後手後手に回ってしまうケースが当然ありました、怪我でのアクシデントも含めてですが。その中で、僕自身、やっぱり何ができたのかなというのは正直、これができました、あれができません、というのはもう少し整理しないとわからない点がある。ただ、何回も言うように、ここで僕が何を言おうが、どれだけ言おうが、僕たち選手、アスリートにとって、結果が全て。結果が良ければ、それが良いとなりますし、悪ければ、何か問題があったことになりますし。その中で僕自身、年齢が上ということで、気持ちの部分であったりとか、自分のできることを見失わないように、少しでもチームにとってプラスになれるような選手になりたいなと思います。
――ネーションズリーグから通して、やはり年長者として引っ張っていく難しさというのはあったのですか。
福澤:僕はあまり年齢のことは気にしていないですし、最年少の西田をはじめ非常に若いチームでもありますけど、僕は彼らのことを一人のアスリートとしてすごく尊敬しています。だから、年齢が上だから彼らに対して何かアクションを起こすというよりかは、僕ができることを100%コートの中で表現していく、そういう集団であり続けることが僕は大事だと思います。そのチームの中の一プレーヤーとして、人より少し経験をしている分、そこから見える部分であったりとか、そこから感じるものを、プレーで表現していければと思います。
――改めて、福澤選手にとって日本代表とはどんな存在ですか。
福澤:僕自身、北京五輪に出てから、ロンドン、リオと実際に日本の低迷期にプレーしている選手なんで、その責任は当然僕にあります。ただ、こうしてまた日の丸に呼んでもらって、こういう大きな舞台に立たせてもらって、僕はそれだけの人生を賭けるべき場所だと思っていますし、誰もがここに立てる舞台ではないので、だから、自分が求められるものを100%きっちり表現していくということを大事にして、そうですね、いつ現役が終わるかわからない、アクシデントがあるかもしれない中で日の丸をつけられているという、その部分に誰よりもこだわりを持ち続けたい。
写真・文:大塚淳史
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