2009-04-13 00:00 追加
2008/09 V・チャレンジマッチ(2009/04/04-05)
SV女子 / SV男子 / V女子 / V男子
3度目の対決にして「山」動く
大分三好ヴァイセアドラー-FC東京。この組み合わせは3度目である。過去2回、熱戦が繰り広げられたが、いずれも大分三好に一日の長があった。
4月4日(土)
「今日は負けられない日だ」実に6回目(前身の東京ガス時代を含めると7回目)のV・プレミアリーグへの挑戦に、FC東京のテンションはかなり高まっていた。
土曜日の第1戦。第1セット、立ち上がりから競り合いが続いた。FC東京が山本の速攻でリズムをつくれば、大分三好もボールをデニスに集めて圧倒してくる。
そんな中、1回目のテクニカルタイムアウトを挟んで、FC東京が山本のブロック、山内のサービスエースなどで6連続得点し、11-7と抜け出す。大分三好はデニス、神田等の攻撃で応戦するが、このときの差を詰めることが出来ず、最後は神田のスパイクがアウトとなりFC東京が先制。
続く第2セットもFC東京がリードしての展開となるが、中盤大分三好がデニスのスパイクなどで追い上げる。デュースにもつれこんだが、FC東京は当たっている橋場が決め、山内のサービスエースで首の皮一枚逃げ切る。
第3セットに入り、大分三好の得点源であるデニスを、徐々にFC東京が捉えていった。粘り強いディグに加えて、ブロックも効いてきた。終盤には大分三好の選手交代遅延によるイエローカードもあり、FC東京がまずはストレートで先勝した。
この結果により、大分三好はあと1セットを落とすとV・チャレンジリーグへ降格という崖っぷちへ追い込まれた。逆に、FC東京にとっては、悲願達成のためにはこれ以上ない緒戦の結果となった。
FC東京 3-0 大分三好ヴァイセアドラー
スターティングメンバー
FC東京:6山内隆宏(S)→17橋場正裕(WS)→18山本雄史(MB)→12阿部篤史(OP)→9伊東克明(WS)→8大庭健裕(MB)(リベロ:3福田誉)
大分三好:22増成一志(S)→4神田聖馬(WS)→1小川貴史(MB)→10オンソム・デニス(OP)→8中村紘二(WS)→2徳丸善基(MB)(リベロ:12興梠龍司)
4月5日(日)
「FC東京昇格の瞬間を見たい」とばかりに、大和へ、チームカラーの青赤を身にまとったサポーターが続々集結してきた。サッカーJ1の試合が行なわれたのが土曜日で、この日はトップの試合がないというのも遠因と思われるが、FC東京側の応援席はかなり埋まっていた。また、ことしから登場したFC東京のマスコット「東京ドロンパ」もいた。東京ドロンパは、サッカーの応援よりも先にバレーボールの応援に駆けつけたことになる。
声による応援が体育館を揺らす、日本国内でのバレーボール試合ではあまり見られない雰囲気のもと、第2戦が始まった。
立ち上がり、「あと1セット」のFC東京がさっそく3点を先取し、大分三好が早々とタイムを取った。大分三好は、デニスが半分以上の打数であった昨日とは異なり、神田をはじめ、小川、中村などへも攻撃を散らしつつ、しばし応戦した。中盤には大分三好・小川、FC東京・橋場が立て続けにサーブの笛から8秒以内に打たなかった反則が取られる場面もあった。会場の声援が大きく、声や音が聞こえにくくなっていた可能性もある。
一時は5点差をつけたFC東京だが、23-18から大分三好が1点差まで追い上げた。この間、FC東京にコンビミスも出た。「1セット」の重さ、難しさを感じさせるには充分だった。しかし、その重圧感の中、デュース突入寸前で、阿部のバックアタックが突き刺さった。
第1セット25-23FC東京。この瞬間、V・プレミアリーグとV・チャレンジリーグの間にあった大きな「山」が動いた。
その後3セット、ようやく大分三好がV・プレミアリーグ3シーズンを経て培った、その底力を見せつけた。FC東京は選手交代などを経て応戦を図ったが、大分三好の力を止めるには至らなかった。
来シーズン、今シーズンとは異なるリーグでの戦いを迎える両チームが、それぞれにどう戦っていくのか。さらに注目していきたい。
大分三好ヴァイセアドラー 3-1 FC東京
スターティングメンバー
大分三好:22増成一志(S)→4神田聖馬(WS)→1小川貴史(MB)→10オンソム・デニス(OP)→8中村紘二(WS)→2徳丸善基(MB)(リベロ:12興梠龍司)
FC東京:6山内隆宏(S)→17橋場正裕(WS)→18山本雄史(MB)→12阿部篤史(OP)→9伊東克明(WS)→8大庭健裕(MB)(リベロ:3福田誉)
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