2018-10-30 16:28 追加
勝利がスルリ JT悔しい逆転負けも新加入の中国代表・劉が活躍 新生V.LEAGUE開幕戦
SV男子
チャレンジ不具合に足を引っ張られたJTヴコヴィッチ監督はお冠
開幕戦で“目立った”のは試合内容だけでない。ライン判定やワンタッチの有無などを確認するために、昨シーズンから導入されたチャレンジシステムが、今シーズン開幕戦でいきなり不具合を起こした。しかも、途中で使えるように戻ったり、再び使えなくなるなど、選手や監督だけでなく、観客も混乱した。その都度、ジュリーから会場内マイクで説明されたが、ざわめきが起こった。
システムが不具合を起こしたことも問題だが、使えないと思いきや、途中で何度か使えるようになったことで、逆に公平と言えない状況になってしまった。特にJTは、山本のジャンプサーブが際どくアウトと判定された場面があったにもかかわらずチャレンジが使えなかったりするなど、サントリーと比べても明らかに影響を受けていた。
試合後、サントリーの荻野正二監督は「チャレンジを最初から使えないのはちょっと苦しかったなとは思いましたが、お互い条件は一緒なので、そこは気にせず、選手もチャレンジあるかないかで動揺するものでもなかった」と語った一方で、ヴコヴィッチ監督は「チャレンジの場面でタッチの部分で明らかにタッチだったのに不運、チャレンジが使えなかったことは残念だった。別に終わったことなんで、文句を言うつもりはないですし、蒸し返すつもりはない」と言いつつ、やはり恨めしいのか「試合の中でチャレンジシステムが作動しなくなったり、急に戻ってきたり、結局、明らかにタッチしたボールなのに、タッチをとられずにチャレンジが失敗となって、本当に残念というか、せっかくこんな良いシステムがあるのに、機能しないなんて」とやるせない様子だった。
運営関係者に原因について確認すると、会場に持ち込んだネットワークに不具合が生じ、カメラは作動していたが、映像を送れなくなってしまったらしいとのことだった。ポケットWi-Fi(ワイファイ)を使って一時的に急場をしのごうとしたようだが、最後まで不公平感は残った。
開幕戦の好勝負に水を差したドタバタ劇だが、今後の対応、説明の有無について、関係者は「確認しておきます。その辺のレギュレーションをしっかりとしないといけない。やはり機械のトラブルというのは、(機械が)100%ではないので、起こる可能性はある。観ていた皆さんも同じことを感じているでしょうし、内部の検討事項として伝えておきます」とした。
1,2点を争うゲーム展開だっただけに、単なる不具合で済ませてはいけない。新生Vリーグの運営能力の見せ所だろう。
文:大塚淳史
写真:堀江丈・大塚淳史
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