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インタビュー

2013-01-30 23:10 追加

堺 ゴッツ石島雄介インタビュー

堺ブレイザーズ 石島雄介選手にキャプテンとなっての今のチームについてなどを聞く。

SV男子 / 全日本代表 男子

堺ブレイザーズ・ゴッツこと石島雄介選手にお話を伺った。残念ながら出場が叶わなかったOQTなど2012年を振り返りつつ、今季のチームについても語っている。諸事情で昨年末に取材してから少し時間が経っての掲載となったが、当時話題だった髪型の秘密も少々?

1-IMG_1307――ちょっとさかのぼりますが、あまり聞かれたくはないと思うんですけど、OQT位から振り返っていただけますか。
結構気合いを持って臨んだOQTだったんですが、結果は残念ながら不出場でした。OQTそのものを振り返っていただくのと、それからどうやって自分を立て直したのか。

日本男子のバレーが出場できなかったというのは、僕自身コートに立ってたりして、チームとして戦っていく中で悔しかったです。4年間すごいもったいなかった。もったいなかったというか、北京五輪に出場できたときの4年間と、その後の4年間は、自分にとって全く180度逆。それくらい違ってしまったなと。

――後から見て結果として違ってしまった?

結果が全てといか。出場権とれていたら、自分なりにもがきながらやってきたことがむくわれるというのがあるけど、結果が出なかったときは悔しさしかないですよね。
反省点ばかりです。

――しばらくは凹んでたんですか?

凹んでいる余裕もなかったですね。

――すぐワールドリーグだったから?

はい、そうです。

――今年のワールドリーグはモチベーションを保つのが難しい大変な戦いだったと思いますが。

そうですね。大変でした。

――ご自身の中で、全日本に向けてとか、今後のオリンピックに向けての気持ちはどうなりました?

僕の考えとしては、まだまだ自分自身可能性があるし、将来ナショナルチームで戦いたいという気持ちと、オリンピックに出たいという気持ちはいくつになっても変わらないです。周りは年齢的なとか、技術とか、僕からすればくだらないことを色々言ってくると思いますが、僕自身はそんなことは思わない。いくつになってもバレーボールが上手くなりたいと思うし、先ほど言ったようにナショナルチームだとか、自分のチームでプレイして勝ちたいという気持ちは常に持ち続けています。これがなくなったときはバレーボールをやめるときだと思っています。それだけですかね。

――さらにすごく前の話なんですけど、今から振り返ってみて、ブラジル行きというのは今のゴッツさんにどんな影響を与えていると思いますか?

とてもよかったと思っています。具体的には、今その当時一緒にやっていたチームメイトのルーカスだったり、テオだったり、そういった選手達が今ナショナルチームで戦っている。彼らが若い頃にチームメイトとして一緒に戦えたことはすごくよかったし、今の彼らはその時からすごく上手になっているのに、僕は全然進歩してないという気がしてしまって。僕はもっともっとどん欲にああ言うところに飛び込んでいかなくちゃいけなかったかなと思います。もっと練習したり、いろいろやりたかったなと思います。

――今年からキャプテンを引き受けられていますが、キャプテンは大学の時以来?

はい。

――今季は若い選手の活躍が目立ちますが、キャプテンとして気をつけていることを教えてください。

話は変わりますけど、今選挙もあっていろんな政党が自分の思いやいいたいことを言って、日本をこうしていきたいとか表現していますよね。僕たちチームも同じで、一人一人がいろんな考えを持っていたりすると思うんだけど、僕はそういうのは取り外して、チームがよくなるために、みんながどれだけやれるかなというのが必要だと思う。そこがまずはよくなっていかないと、なかなかうまくいかないなと。

今もチームって生き物だから、たとえば「あいつ嫌い」「こいつ嫌い」とかいうのがあったとしてもるかもしれないけど、そんな次元の低い話では勝てないというのが毎年わかっているので、キャプテンとしてなるべくそういうのはない状態にしたい。やるからには上も下も関係ないし、勝つためにどうしたらチームがよくなるかというのを第一に考えてやっていきたいです。

――新外国人のペッパー選手は、総得点(1位)・アタック決定率(2位)・サーブ効果率(4位)と素晴らしい数字を出していますが、彼について。

エンダキ選手も5年間来てくれてすごくいい活躍をしてくれたんですけど、今年はブレイザーズにとって変化の時期。そういう意味でも、人事でもいろんな変化がありました。ペッパー選手も入って、また新しいブレイザーズの形を作っていきたい。僕としてはすごい頑張ってくれているなと思います。
練習中から、自分に妥協しない厳しいプレイを彼はやっていますから。若い選手たちも、プレイも人間的にも見習いたい選手だということをわかってきていると思います。

――堺といえば、ダブルクイックとかブロックチェンジなど他のチームにはない攻撃が魅力だと思いますが、今季はここを見て欲しいというプレイはありますか?

無いですね!

――え、そうなんですか。

そんな余裕無いでしょ! ただやっぱり僕が言い続けてるのは、去年3位決定戦ですごく覇気のない試合をしてしまったんです。これを絶対忘れない。どんな苦しい時でも、負けていても、あきらめない。そういう気持ちを持ち続ける。持ち続けられない選手はもううちのチームにはいないと思っています。それだけ、ほんとに。ファンのみなさんお客さんも、あんなブレイザーズだったら応援しないと言ってる。選手は多分わかってないと思うんです、正直。それを聞いて、選手一人一人が自覚しないといけない。僕自身も気持ちを引き締めなければいけない。

――今ちょっとお話しにも出ましたけど、一昨年が、途中で途切れて優勝、去年が最後の方少し失速してしまって4位。今年はもちろん優勝を目指していらっしゃると思いますが。

うん、やってる方としては、ブレイザーズの大失速は、まあパターンですからね(苦笑)。去年もね、今村君とかを中心に大ブレーキをやってしまったので……。彼もそういった意味で、今年に賭ける意気込みはすごいと思いますよ。本当に最後は一人一人が、これは小田部長がいつも言うんですけど「どれだけ勝ちたいか」。勝負に対する思いというのが必要だと思う。それは僕たち、チームではどうしようもできない部分もある。入ったら、一人一人が勝ちたいと思ってやるしかない。
まあ……大失速はね……避けないと。僕も恐れているところです。避けないとね! はい。

――今年は、フェイスブックやブレイザーズテレビ、ゴッツさん自身もブログなどファンへの発信の場が増えていますね。

そうですね。ネットっていうのは怖いからね。いろんな誹謗中傷とかもあるんでしょうが、そういう人間のちっちゃい奴はおいといて。僕らを愛してくれる人たちに充分に応えたいというか、バレーボールを応援しようとしてくれる人たちのためにやっていることです。から。温かく見て欲しいと思うし、意見があるんだったらしっかり「どうしたらいいか」を言ってくれたら僕らも対処のしようがあると思うし。だからね、目に見えないもので、何も得ないものってよくないと思うんで、お互いよくしたいと思ってやっていることですから。いい関係でいたいですよね。

――話が少し前後しますが、今季ずっと対角を組んでいる千々木選手について。

彼はすごくよく頑張っているとやってくれてると思いますよ。
大学時代からレシーブ能力も高い選手だし、すごいまじめな選手だなとわかっていたんですけど。チームメイトになってもとてもまじめにやってくれるし。顔もかっこいいんでね、堺のファンの人が千々木効果で増えてくれることを祈っています(笑)。

――怪我の調子は?

それはどうですかね? そんなによくはないですよ。

――この髪型について。(取材時はパーマヘアが話題でした)

髪型? これですか。よく言われるんですけど、僕はそんなに意識してやってるわけじゃないんですよ。常に、新しいものをというか(笑)。そんなに意識してないけどなあ。みんなが意識しすぎなんですよ。これまでもちょくちょく変えていたんですけど、みんなが気づいてくれなかっただけですよ。みなさん、いつも同じ髪型だったと言うんですけど、そうじゃないんですよ。人って見てないんですよ、これくらい変えないと!

――新たな意気込みの表れとかじゃないんですか?

全然違いますよ! もうそれまでの髪型に飽きてきて、雑誌で見てこれにしようと思っただけで。なんか他の人にも「気合い入ってるな」とか「お、反抗期か?」とかいわれるんですけど(笑)。

――今年の抱負を。

もう、去年は本当にオリンピックも出場できなかったし、自分も怪我をいっぱいしてるし、そういった意味ですごく苦しいシーズンだった。来年はこの苦しさを生かしたい。これ以上ないというほど苦しい経験をしたと思う。今度は乗り越える力もついてきているはずなので、それをチームの勝ちにつなげたりしていきたい。自分にとっても、いい年になると思います。

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