2018-12-27 11:07 追加
柳田将洋「最後まで心を折りたくない」後編
Others / 全日本代表 男子
――7月6日生まれの柳田選手。全日本では福澤達哉選手と誕生日が近いですね(福澤選手は7月1日)。バレー選手は7月生まれが多いという母校(慶応義塾大学)の永野智久先生の統計がありますが…。(先生の記事を見せて)。
柳田:永野先生、僕のゼミの担当教授でした。そうですね。多いような気はしますが、あまり気にしていませんでした。
――福澤選手など誕生日の近い選手と一緒にお祝いしたりしましたか?
柳田:その頃、ちょうど全日本が解散していたので、していないです。そういえば、豊田合成の傳田(亮太)選手も誕生日が近かった(7月3日)と思います。
――柳田選手は1992年生まれですが、この年はバルセロナ五輪がありました。中垣内監督に取材させていただいた時、「自分の現役時代の話なんかしても仕方ない」とおっしゃっていましたが、当時の話を聞くことはある?
柳田:あまりそういう話をされることはないですね。
――中垣内監督とは普段、どのような会話をすることが多いのでしょうか?
柳田:バレーの話が中心ですね。コンディションのことであったり…。あまりプライベートな話をすることはないですね。それは中垣内監督だけではなく、以前の南部監督もそうでした。
――では、バレーの話で印象に残っていることは?
柳田:あまり多くを語らずに要所要所で話してくださる方なので、「今、こういう方向性でやっているから」とか。技術面の話はフィリップ(ブラン)コーチがメインで話をされるので、監督は別の角度から、例えば、7月に船橋アリーナで行われた日韓戦の時は「ファンの方がこれだけ来てくださるのだから、感謝しなければならない」とか。
――フィリップ・ブランコーチから学んだことは?
柳田:プレー面で無駄な動きを指摘してくれるので、いろいろ気づかされます。例えば、「今の状況でなぜ(コート上の)そこに立っているんだ」とか、最初の頃はよく指摘されました。ポジショニングに関して本当によく見ているので、すごいなと思います。
――英語での取材対応もこなしているそうですが、もともと英語は得意だったのですか?
柳田:英語は嫌いではないけれど、ちゃんと勉強する機会がなく…。でも、昨年ドイツに行ってから必要に迫られて勉強しました。最初は何もわからないままチームに入ったんです。
福澤さんと古賀(太一郎)さんは普通に英語を話せますけど、レベルが違いますね。僕のは文法とかあまり気にせずに、「伝わればいいや」という程度の英語なので(笑) もう少しマシになりたいなという思いはあります。伝わらなくてもどかしいという経験もたくさんしましたが、やっぱり使っていると少しは上達しているなと実感することもあるので、バレーとともに英語ももっと頑張りたいです。
――洋楽が好きと以前どこかでおっしゃっていたと思います。前に取材させていただいた時には、「ボウイ」をよく聴くとおっしゃっていましたが、デヴィッド・ボウイ? それとも、日本で80年代に一世を風靡したバンドのBOØWY?
柳田:当時聴いていたのは日本のバンドの方です。今はいろいろな洋楽を聴いて、たまにですが、勉強のために歌詞の気になる部分を訳したりしています。
――洋楽は最近のものを?
柳田:そうですね。昔の曲はあまり聴かず、最近のものを…。特定のアーティストではなく、いろいろなのを聴きます。正直、洋楽を聴いて勉強になるかどうかはわかりませんが、耳が慣れることには役立つのかなとは思います。でも、実際に現地の人と会って話すことがいちばんだなと、昨シーズン実感しました。
――現在は海外でプレーしていますが、日本では新リーグも始まりました。将来的に日本のチームでまたプレーする可能性もありますか?
柳田:ゼロではないと思います。今は海外でプレーしたいという思いが強いですが、将来的にまた状況や考え方に変化が生じるかもしれないし、その時々の自分にとって必要なことを選択していくことになるのではないかと思います。
聞き手:高井みわ
写真:松永光希
<プロフィール>
柳田将洋
1992年7月6日生まれ。東京都江戸川区出身。小岩クラブ→安田学園中→東洋高→慶應義塾大。身長:186cm、体重:79kg
2013年、日本代表メンバーに初登録。2014年6月には東京オリンピックの強化指定選手である「Team CORE」メンバーに選出される。
2015年、サントリーサンバーズ入団。2015/16シーズンのVリーグ新人賞を獲得。
2017年6月、ドイツ・ブンデスリーガ1部の「TVインガーソル・ビュール」への移籍発表と同時に、株式会社アミューズとのマネージメント契約も発表。
2018年4月、日本代表チームの主将に就任。同年7月、ポーランドリーグの「Cuprum Lubin」と正式契約を締結。
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