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2021-11-14 07:00 追加

映画『東洋の魔女』をフランス映画祭で上映。半田(中島)百合子さんら魔女4人が舞台挨拶

映画『東洋の魔女』 元選手が舞台挨拶

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 1964年の東京五輪で金メダルを獲得した全日本女子バレーボールチームをフランス人映画監督のジュリアン・ファロ氏が独自の手法で映画化した『東洋の魔女』が13日、横浜市内で開催されている「フランス映画祭」で上映された。

 この作品は「鬼の大松」こと大松博文監督率いる「東洋の魔女」たちの当時の練習風景や試合の映像と現在の彼女たちの姿、そしてアニメ『アタックNo.1』(1969-71)のシーンを交えつつ、展開されていく。上映後には、半田(現姓中島)百合子さん、松村(現姓神田)好子さん、松村(現姓千葉)勝美さん、篠崎(現姓田村)洋子さんの4人の”魔女”たちが舞台挨拶を行った。

 出演者のうち、大松監督、河西(中村)昌枝主将、磯辺(丸山)サタさんがすでに亡くなっており、映画撮影に協力している谷田(井戸川)絹子さんも昨年、脳出血のため急逝した。そのため、松村好子さんは「元気で動いている4人に映画の中で会えて嬉しかったです。今日はたった4人しか参加できず、寂しくなりました。選手は本当は12人いるんです」と語り、涙ぐんだ。

 映画の中で現在の姿として、雨の中、自転車でスポーツジムに行き、筋トレをするシーンを披露した松村勝美さんは、「実はあの撮影は3日間かけて行いました。ジュリアン監督は日本茶を出してあげると気に入っていた様子で、何度もうちにお茶を飲みに来ました(笑)。私はあと3年で80歳になりますが、80歳になったらフランスに行くとジュリアン監督と約束してるので元気でいなければ」と笑顔で話した。

 撮影当時、夫の介護や自身の体調不良などから魔女たちが集まって食事をするシーンにのみ参加した半田さんは、「大松先生や河西さんは何とおっしゃるかなと思いながら、映画を鑑賞しました。私は今日のメンバーでは最年長の82歳でもう激しいバレーはできませんが、水中運動で体調が良くなりました」と近況を語った。

 最年少の篠崎さんは「先輩たちにとっていただいた金メダルだと思っています。大松先生や河西さんと過ごしたのは2年間だけでしたが、すごい方たちでした。自分たちの映像は数多く見てきましたが、今回の映画は歴史も組み込まれていて、勉強にもなり、感動しました。バレーを続けてきたおかげでこのような形になり、感謝しています」と話した。

 今回、来日できなかったジュリアン監督からは4人に花束が贈られた。
 この映画は12月11日(土)より、渋谷ユーロスペースなど全国で順次公開される予定。

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