2019-04-18 08:00 追加
支える人々 元全日本 PFUブルーキャッツ事務局 広報 坂下麻衣子さん「笑顔とか良いプレーの写真を撮ることができるとすごく嬉しいんです」
坂下麻衣子さんインタビュー
Others / SV女子
理知的な方である。そして現役時代のパワフルさは「芯」の強さに。言葉によどみがなく、意思の強さを感じさせる。
一眼レフカメラを携えてコートサイドに赴き、チームメイトの躍動する姿を記録。記者会見やインタビューの現場を取り仕切り、時には試合の解説もこなすPFUブルーキャッツのスーパー広報、坂下麻衣子さん。かつては全日本でもプレーしたことのある元選手である。
現在のお仕事について、チームについてお話を伺った。
なお、このインタビューは3月31日、PFUブルーキャッツがV1残留を決めたチャレンジマッチの記者会見後に行ったものである。メディア対応で極めて忙しい中、唐突、かつ無理なリクエストに快く応じていただいた。完璧な時間管理に「できる」広報のスキルの一端を見た思いである。
――スタッフでもありチームの先輩でもある坂下さんは今年のチームをどのように見ていらっしゃいましたか?
坂下:広報という立場で、コーチや現場のスタッフとはまた違う形でチームを見ていました。結果が出ないと、どうしても気持ちも沈むしテンションも下がる。そんな中でキャプテンの清水(眞衣)を中心に毎試合いい意味で切り替えて挑んでいたな、と。こういうところは本当に彼女たちの素晴らしい才能だと感じました。
(コーチングスタッフではない)私が技術的なことをどうこう言うのは(職務とは)違う事なんですが、苦しくなった時にチームとしてもうひと踏ん張り…もちろん私も含めてですけど、できたら良かったなっていうのは反省として感じています。
――会社の先輩、社会人としてアドバイスを求められたりしたことは?
坂下:そうですね(笑)例えばキャプテンの清水や副キャプテンの宇田(沙織)などは、ちょうど中堅の世代で。(周囲に対する)気苦労もあるだろうし、自分のプレーもしなければいけないっていうところもあって。私自身も前のチーム(JTマーヴェラス)で中堅の位置でキャプテンをしたこともあったので…私はこうだったよ、とかそういう話はしたことがありますね。
――なるほど。ところで坂下さんは広報として精力的に写真も撮られています。ファインダー越しに選手はどのように写りますか?
坂下:この仕事をさせていただくようになって(気がついたのですが)やっぱり選手の表情、笑顔とか良いプレーの写真を撮ることができるとすごく嬉しいんですよね(笑)(選手として)好きになっちゃう気持ちがわかるというか。良い写真を撮れたことを通じてその選手のファンになってしまうな、と。
皆さん試合観戦の楽しみの一つとして選手の表情やプレーの写真を撮っているんだろうなと思いました。
――先日は引退された新井(祐喜子)さんも会場でお見掛けいたしました。
坂下:彼女は(引退後も)会社に在籍していますのでちょっとお手伝いをしてもらおうと。応援に来てくれるというので受付を手伝ってもらったりしました。
私が広報の仕事に就いたのは…もちろん自分がこの仕事をやりたかったというのもあるんですけど、それだけじゃなくてこういう仕事こそバレーのOGにやって欲しいと思っているんですよね。裏方で大変なことも多いですけど選手時代の経験から当日の進行とかもわかりますから。
男女問わず、他のチームも含めて、バレー界では選手を卒業した人が裏方をする。そんな風潮になって欲しいなっていう思いもすごくあります。
他のチームでも何人かスタッフをなさっている方がいらっしゃいますけど、やっぱりそういう流れってすごく大事だと思うんです。スタッフに進む人が増えて欲しい。PFUも会社にOGが多いですし、もっとそういう雰囲気になっていけばいいなと思っています。
チームのオフィシャルホームページにて坂下広報の撮影した写真が公開されている。
また現在チーム公式Twitterでは「シンカメラマン」のベストショットに加えてファンの皆さんが撮影したナイスショットを募集中だ。
「撮影したけど公開する場所がない」「自分の写真を見てもらいたい」「ぜひ腕試しをしたい」というファンはこの機会にハッシュタグ「#シンカメラマンに負けない」をつけてTwitterに投稿していただきたい。
【プロフィール】
坂下麻衣子
夙川学院高校から武庫川女子大学を経てJTマーヴェラスに入団。パワフルなアウトサイドヒッター、オポジットとして頭角を現し、日本代表でも活躍。所属チームではキャプテンも務める。コートネームはシン。その後、PFUブルーキャッツに移籍し、経験豊富なベテランとしてチームを牽引。2016年に引退後はスタッフ、広報としてチームと日本バレー界のために日々奔走中。
(文・写真 堀江丈)
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