2019-07-11 08:00 追加
カーテンコール 北沢浩(元富士通カワサキレッドスピリッツ)
Others / V男子
高校から変わったバレー人生
――時代をさかのぼりますが、バレーを始めたきっかけは?
北沢:兄と母です。母はママさんバレーをやっていて、兄は僕の5歳上で小学生バレーをやっていたんです。ですから物心付く前からボールを触っていたようです。
小学生バレーチームに4歳から在籍しており、同期にも恵まれそのまま小6まで続けて全国大会(当時はライオンカップ)にも主将として出場しました。
――そのまま中学校もバレー部に?
北沢:町に1つの小学校と中学校のため、小バレのメンバーがそのままエスカレーター式に中学のバレー部に入部しました。当時のバレー部は生徒が自主的にメニューを考える環境でした。運が良く新人戦では県大会優勝出来ましたが、最後の夏の中体連では県大会8で敗退し引退しました。また、中学時代は思春期の真っ最中でして、良い感じにひねくれたクソガキでした。
――でも高校は名門ですよね。
北沢:ありがたいことに。僕のバレー人生はその高校に行くと決めた時点で決まったと思っています。本当は中学でバレーボールは辞めようと思っていたのですが、JOCの長野県選抜12名に選ばれて、何だかんだ続けることになり、やっているうちに今度は推薦がきて、行きたいと言うよりは、行くんだろうな…という感じで、流れですね。
――先生は怖かったですか?
北沢:それはもう…最初は怒られることが本当に怖い。それによるプレーの萎縮がありました。でもスキルが完成してくると怖いという感覚は無くなります。怒られる意味が理解出来てくるので。だいたい高2国体くらいからは理解出来ていました。
――高校時代の思い出は。
北沢:ナンバーワンは絞れないかな。いい方と悪いほうでいうと、いい方は、高校に入って初めて日本一になった高2の高知国体です。やってきたことが正しかったことが証明されたことが何より嬉しかった。一方、3年は結果に残さないといけないというプレッシャーとの戦いでした。でも3年間で日本一というタイトルを3回獲れたし、僕自身、全日本ユースに選ばれたりしたし、その辺りは良かったです。
一番悪かったことは、高1の国体。北信越の国体で負けちゃったんです。自分の中では嫌な思い出ですね。負けた日の夜がすごく長かったです。ミーティングが5時間くらいありましたね。負けたあとって大体そうなんです(苦笑)。
――そこから早稲田大に進学されたのですね。
北沢:高校2年の春高が終わったあとに、進路相談というのがあります。そこでどこに行きたいか聞かれます。当時早稲田大では高校の先輩が何人かプレーしていたので、興味がありましたし、とにかく本当に楽しそうにバレーをしていたんです。楽しそうなんだけど強い。そういうバレーに憧れてたんです。大学の知名度もありますしね。僕の同期も早稲田に決めていたので、早稲田に志望しました。
――早稲田大学時代はインカレで2年3年で3位になりましたね。
北沢:楽しかったですね。いろいろ悩んだりしましたが、自分たちで作り上げてきたチームで結果が出せて。準決勝以降はテレビ放映があり、3位決定戦は勝った試合なので、録画したDVDをしょっちゅう観て自己満足していました。
――当時の早稲田は異色でしたよね。あまり体育会っぽくない。
北沢:たしかにそうですね。楽しければいい。二部に落ちなければいい。みたいな。高校のときに思い描いていたことが、大学でそのまま展開できたのは良かったですね。
――大学時代の印象深いことは?
北沢:多分、みんな同じ試合をイメージすると思います。また、いい方と悪い方と両方言いますね。
いい方は、大学3年のときのインカレのベスト4をかけた試合。中大戦でしたね。結果的にはフルセットで勝ちましたが、先に2セット取られて「もうこれは負けるだろうな」と思いながらやっていたのですが、4年生の頑張りでひっくり返して勝利。大学の試合で唯一泣きましたね。それが一番良かった試合。
あとは3年の春季と秋季のリーグ戦でそれぞれベストセッター賞を受賞出来た事。セッターである以上は欲しかったので非常に嬉しかったです。
悪かったのは大学4年の全日本インカレ、つまり引退試合ですね。2回戦で当時関西2部の龍谷大学に負けました。もう放心状態です。あれはあれで、いい経験だったなと思います。
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