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インタビュー

2019-07-17 08:00 追加

GMに聞く 東レアローズ小林敦さん「動員増加については、他競技の真似からでも努力していく」

SV男子

――少し話題を変えますが、新リーグになって、ホームゲームに人が入らないとか、Bリーグや卓球などが盛り上がっていて、バレーが少し置いていかれているような感じがありますよね。

小林:この立場になったので、その問題はより深く考えていかないといけないと思っています。盛り上がりに関しては、確かにバスケットの後塵を拝している印象があります。Bリーグの千葉ジェッツの社長さん…あの今年1億円プレーヤーを出したチームですね。あの方が去年講演されたらしいですけど、最初は力技でただで配ったと。きてくれた人たちが面白いじゃん、行ってみようとなって増えていったらしいです。

今年もプレーヤーミーティングに千葉ジェッツの別の方が来られたようですね。「どうしたら集客ができるか」、「盛り上がっていけるか」は、我々単独のチームだけではなくリーグ全体で考えて実行していかないといけない。今はまだオリンピックがあるから、スポーツ全体が盛り上がっているところがあります。問題はオリンピック後ですよね。スポーツがなくなることはないでしょうけど、その後いかに盛り上げるかは絶対的な課題ですよ。
僕もGMになりたてなので、どこにどういう問題が内在されているのか。把握するところからです。他の競技はどうしているんだろうとか。

近いところだと沼津にサッカーのJ3のチームがあるんです。アスルクラロ沼津という。ご存知ですか?

――すみません、存じ上げなかったです。

小林:大丈夫です。僕も知りませんでしたから(笑)。そのチームと、近いのでコミュニケーションをとりながら、午前中はバレー教室、午後はサッカーチームなどのコラボも考えています。
その、我々バレー界の人間が全く知らないようなJ3のチームが、ホームゲームでは5000人集めるんですよ。

――ええっ! V1より多いですね。

小林:そうなんですよ。知らないですよね。我々も知らなかったんです。だけど5000人集める。ですから、どうやって集めるのかというノウハウを教えてもらったりしようと。ホームゲームは単独チームに任されているので、どんなことをすれば動員できるのかなということを整理して、取り組もうとしている最中です。そういった草の根の行動を、我々がやっていくことでもしも動員が増やせたら、他のチームさんも「うちもこうしよう」と思っていただけたらいいなと思います。最初は我々も真似からでいいと思っているんですよ。サッカーや野球、バスケの真似でもいい。何がまだ効果的かわからないので、今は本当に手探りの状態です。

――ネーションズリーグの、FIVB推奨のDJつき演出は、高校生くらいは楽しそうにやっている人もいましたが、戸惑いの声も結構聞かれました。

小林:ターゲットをどこにするかですね。既存のコアファン、この人達は常に来てくれる。うちでいうと従業員とか会社の関係者の方たちも、ホームゲームだと来てくれる。だけど動員を伸ばすには新規のお客さんが必要。それを男性にするのか、女性にするのか、年齢層はどうするのか。そこにマーケティングしていくか。一歩一歩手探りの状態から前に進んでいくしかないですね。メディアの方にも一緒に頑張っていただきたいです。

――心します。今日はありがとうございました。

小林敦(こばやし あつし)
1974年3月10日生まれ
出身地 埼玉県深谷市
身長 194cm
所属 東レアローズ
愛称 コバ
役職 GM
全日本主将も経験し、監督としてVリーグ2016/17シーズンで優勝を果たす。

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