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コラム

2020-10-24 12:19 追加

王者ジェイテクトが圧巻の西田ショーで開幕V 最後は歌謡ショー  日本代表・西田有志が39得点

V1リーグ 男子

「もうひとつギア上げた」西田が東レ守備を粉砕


第3セット、ついに西田がこの試合初めてのサービスエースを決める。

しかし、西田は落ち着いていた。日本代表での合宿、コロナ禍でのトレーニングを通じて、体脂肪6、7%を保ったまま5キロ増量して、体格が一回り大きくなった西田は、出鼻をくじかれても「向こうのサーブがしっかり入ってきて、良い展開が作れなかったのは、まぁ、ある程度こんな展開になるのかなと思っていた」と冷静に見ていた。

そして、微妙に合っていなかったトスについても、

「トスが悪かったのかというと悪くないですし、打てるトスでもあった。それの処理(の責任)が自分にあっただけ。(久保山に)これがダメだからこうしてくれという要求しなかった。1セット目を取られた中でも焦りはなかった。(開幕まで)この期間にやりつづけた中の信頼関係があったのかな」

と慌てることはなかった。

第2セットから、西田の攻撃力も試合を通じていよいよ本領を発揮していく。第1セットでは低かった久保山のトスが微調整されたのか、西田のパワーを生かす高さに変わっていった。さらに西田の代名詞である必殺ジャンプサーブも第3セット頭についに突き刺さると、いよいよ”西田ショー”が始まる。

「ギアがもうひとつ上がった」西田は、東レのブロッカー陣を何度もぶち抜き、レシーバーも反応できない力強いスパイクを打ち、「本調子ではなかった。7、8割くらい」というジャンプサーブも効果を見せ始め、最終的にアタック34点、サーブ3点、ブロック2点の計39点をひとりで決めてみせた。


最後は伏見のブロックポイントで勝利を決めた

また、右肩の手術から復帰した浅野博亮もレシーバーで入ってチームを引き締めると、ベテランのMB金丸晃大はブロックで、袴谷亮介はサーブでと、交代選手たちも活躍を見せて、第2セットから3連続セットを連取して終えた。


本間の誕生日を祝い、熱唱する西田。

そして、試合直後の場内インタンビューでは、西田が「今日は本間さんの誕生日です!歌うので、皆さんは手拍子で一緒に祝ってください!」と呼びかけ、アリーナ内をステージに変え、西田ショーを締めくくった。

照れ笑いしていた本間は「コロナ前には西田とよくカラオケに行っていたので、久しぶりに歌声が聞けて良かったです」と喜んだ。


西田の歌に拍手で感謝する本間。

高橋慎治監督は「今日は選手全員が気合い入り過ぎてしまったのかもしれません」と振り返り、大活躍だった西田については「とどまることを知らない。さらに上を目指して日々取り組んでいるのでさらに成長している。見ていても楽しい」と称えた。

日本人選手だけで難敵東レを下した王者が、2連覇を目指して歩み出した。


試合後の会見の高橋監督。

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