流れを変えた柳澤

第4セット、柳澤がサーブポイントを取り、このガッツポーズ。

第1セットの悪い流れを断ち切ったのが、「久しぶりのVリーグの出場だった」という柳澤広平の堅実なプレーだった。

東レから狙われてミスを重ねてしまった郡と交代で、第2セットから柳澤がコートに登場すると、サーブレシーブ、スパイクをそつなくこなしてジェイテクトのリズムを取り戻していった。

また、効果的なフローターサーブを打ち続け、第4セットではサーブポイントを奪って、力強いガッツポーズをみせていた。

「本間さんや西田のように円滑にゲームを回すことはできていないが、プレーでミスを出さなかったり、サーブレシーブの返球率を上げたり。後半はあまりトスは上がっていないが、スパイクもトスが上がった時にどう処理するか、ミスをせずに効果的に決めていくか」（柳澤）

謙遜していたが、WSでスタメンだった郡や藤中優斗に負けず劣らず、自分の役割をしっかりこなして存在感を示した。

本間、五輪延期でモチベ低下もチームの頑張りに復活

試合後、チームの輪の中心で勝利を喜ぶ本間。

本間は第1セットに、大きく崩れたチームのサーブレシーブを、第2セット以降、守備の要としてコート上で立て直した。

「アグレッシブなフローターが多いので、常に2枚（2人でサーブレシーブする）というのはリスクが高い。その中で（東レのサーバーと）駆け引きをやりながら、自分の方にくるように、特に李（博）選手のフローターと藤井（直伸）選手のハイブリッドサーブをなるべく自分が取るように真ん中に打たせたり、一本は柳澤と連携がとれなくてエースを取られたが、最小限には抑えられたのかなと思う」

新型コロナは選手たちへのモチベーションに大きく影響を与えた。本間も例外ではなかったが、チームの仲間たちの頑張りがモチベーションを取り戻させていったという。

「本当に僕個人としても難しかった。五輪を目指していたので。代表合宿中、五輪が延期になると聞いて、モチベーションは下がった時もありましたけど、個人的に自分のやることをしっかりやるしかない。その中でチームに帰って、コロナの状況下で大変な中でも、僕と西田がいない間でも、（チームの皆が）モチベーションを高く、頑張ってくれていた。僕が特別に何かしたというのはないのですが、こうして開幕戦勝てたことがチームのモチベーションになるのかな」

西田からは歌をプレゼントされて笑顔を見せていた本間。今シーズンも主将としてチームを引っ張っていく。

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