全日本バレー、Vリーグ、大学バレー、高校バレーの最新情報をお届けするバレーボールWebマガジン|バレーボールマガジン


バレーボールマガジン>コラム>上場雄也(つくばユナイテッドサンガイア)11シーズンぶり復帰のチームとの『変革』

コラム

2020-10-29 19:59 追加

上場雄也(つくばユナイテッドサンガイア)11シーズンぶり復帰のチームとの『変革』

V男子

一方、上場がチームを去った2010年、つくばユナイテッドサンガイアというチームにも大きな動きがあった。2005年にチームが創設された時からゼネラルマネージャーとして、のち監督として手腕を振るった松田裕雄(現Waisportsジャパン代表)がこのシーズン終了をもってチームを去り、運営母体はそれまでのNPO法人に代わり一般社団法人つくばユナイテッドサンガイア(都澤凡夫理事長=当時。都澤凡夫理事長は2015年に逝去し、現在は都澤みどり前監督が理事長を務めている)となって再出発した。
その後、つくばは2009年に加入していた加藤陽一(現JTマーヴェラス コーチ)、そして、後年日本代表に選出される出耒田敬(現堺ブレイザーズ)などの筑波大学学生を擁し、2011/12シーズンにはV・チャレンジリーグ(現V2)で優勝した。大分三好ヴァイセアドラーとのチャレンジマッチに先勝したが昇格は逃した。翌2012/13シーズンも2位でチャレンジマッチに出場したが、FC東京に敗れた。以降はリーグ戦での成績も停滞し、ここ数シーズンについては、リーグ中位~下位の成績にとどまっている。VC長野トライデンツやヴォレアス北海道など、後発のチームに圧されている状況でもある。

前回2019-20シーズン、つくばは、開幕戦で大同特殊鋼レッドスターにフルセットの惜敗後、開幕から5連敗を喫した。その後年内に6連勝し白星が先行したが、年明け初戦、2020年1月18日、東村山市で開催されたヴォレアス北海道戦に完敗。そのショックを引きずりながら当日移動、翌日須坂市で、ヴォレアス同様昇格初シーズンのヴィアティン三重と対戦し、フルセットでの逆転負けを喫した。この連敗は開幕からの連敗以上にチームに大きなダメージを与え、結果的には7位(12チーム中)でシーズンを終えた。
つくばはシーズン終了後、3月発表の3名に加え、5月になって5名の退団を発表した。チーム自体の今後の方向性を問われる状況でもあった。


そこに、上場の、11シーズンぶりの古巣への復帰、というタイミングが重なった。入団を発表するチームからの発信には、上場が2019年7月以降の謹慎の日々を過ごす中で、かねてから「引退したら何かつくばの為に行動しよう」と考えていたことから、チームに自らの競技経験を還元できないかを模索した経緯が記されていた。なお、現在のつくばには、上場が在籍していた頃のチームに関わっていた選手、スタッフはほとんどいない状況である。

参考:選手入団のお知らせ(つくばユナイテッドサンガイア公式)

上場の加入が発表された5月には、つくばは他のチームの例にもれず、新型コロナウイルスの影響で、チームとしての活動は出来ていなかった。月末にオンラインでのファン感謝祭に出席したのが、今季つくばのメンバーとして初めてのお披露目であった。
その後、つくばは6月下旬にチームとしての練習を再開した。前後してチームの新体制が発表され、上場は選手兼チームコーディネーター(トップチーム統括スタッフ)となった。五十嵐元・新監督のもと、つくばは「変革」をスローガンに掲げ、新たなスタートを切った。

>> コラムのページ一覧へ戻る

同じカテゴリの最近の記事

コメント

Sorry, the comment form is closed at this time.

トラックバック