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コラム

2020-10-29 19:59 追加

上場雄也(つくばユナイテッドサンガイア)11シーズンぶり復帰のチームとの『変革』

V男子

上場に、初めてチームに合流した際の第一印象を伺ったところ、「各選手がすごくおとなしくて、自己主張しないチームだな」ということに驚いたという。チーム間のコミュニケーションをもっと活性化したほうが良いのではないかと考え、若手の多くなったチームメイトにアプローチしていった。「自分の思いを発信するだけでは、なかなか、チームを思う方向に動かすのは難しい」という葛藤も感じながら、「各選手がやりにくさを感じず、良さを出してもらえるようなアプローチ」をテーマとして、シーズン開始までの短い準備期間の中に詰め込んでいた。それはチーム全体で仕掛ける「変革」であると同様、久しぶりのインドアシーズンに臨む上場自身にとってもひとつの「変革」であるように、見る者には感じられた。

2020-21シーズン、つくばのV2リーグ初戦は、10月17日、茨城県水戸市のアダストリアみとアリーナでのホームゲーム、埼玉アザレア戦であった。前回3位、昨シーズンは結果的に最終戦となったつくばカピオでの試合で勝利した相手であるが、つくばは第1セットを先取した後、埼玉アザレアのサーブと高さを生かした攻撃に対し後手に回り、1-3で敗戦した。上場はこの試合を「体力的な意味で課題が浮き彫りになりました。後半難しくなったと感じてますし、これは全選手共通の課題で、ここから見直す必要があるのかなと感じてます。自分のパフォーマンスが後半落ちたのを感じているので、パフォーマンスを落とさず攻め続けることにより、チームを助けられたらいいなと思っています」と振り返った。

翌18日、つくばはきんでんトリニティーブリッツと対戦し、3-1で勝利。2戦目で今季初勝利を掴んだ。
1週空いてこの週末、10月31日~11月1日は、再びホームゲームを土浦市で迎える。


[シーズン初勝利を喜ぶ (C)つくばユナイテッドサンガイア]

「最後まで戦うことを見せ続けることは、このチームにとっては大事だと思っているので、明日以降も、ビハインドのシーンでも下を向かずに、最後まで戦い抜くことを、継続していけたらと思っています」
初戦のあとの会見での上場のコメントを思い起こす。大ベテランの最前線での奮起は、つくばのほかの選手たちにも明らかに活気をもたらしている。この積み重ねによる上積みをリーグの終盤まで続けていくことが、このリーグを通じての大きなテーマになるのだろう。
つくばユナイテッドサンガイアと上場雄也の「変革」は始まったばかりである。

上場 雄也(あげば ゆうや)
背番号1
生年月日:1983年9月30日(37歳)
身長:191cm
体重:80kg
最高到達点:350cm
ポジション:オポジット
出身地:千葉県松戸市
出身校:松戸六実高校→中央学院大学

文:出口季里
写真:つくばユナイテッドサンガイア・出口季里

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