2021-11-30 17:30 追加
山内晶大(パナソニック)「東京オリンピックで戦った楽しさで、もう一回やりたいというのが生まれました。それをパリオリンピックでもう一回経験したい」
山内晶大インタビュー
SV男子 / 全日本代表 男子
バレーボールV.LEAGUE DIVISION1MENのパナソニックパンサーズの新主将となった山内晶大に、東京オリンピックでの経験や、新主将を指名されたときのことなどを聞いた。チームをベテランの力を借りてまとめつつ、パリへの意気込みも語ってくれた。山内選手は本日11月30日に28歳の誕生日を迎え、ますます円熟味を増すプレーが期待される。
――五輪12名選出のときにサーブに力を入れたと言われました。実際に五輪でもサーブがミドルの中でよくきいていたと思います。ご自身のプレーを振り返って。
山内:やっぱり特別な舞台でしたし、そのためにずっと一つの目標として頑張ってきたので、そこで中途半端なプレーはしたくないというのはありました。ですから1点1点全力で取りましたし、思い切りやっていましたね。考えすぎず、消極的にならずにやっていました。¬¬
――どんな人も言われるのですが、やっぱりオリンピックと他の大会は違いましたか。
山内:違いましたね。
他の国も、1点1点の大事さ、必死さが全く違っていました。自分たちももちろん前々からオリンピックに向けてそれを目標にしていました。それは選手であったりスタッフであったり支えてくれるファンの方であったり家族であったりすべての方への恩返しだったし、そこで頑張ってる、感動を与えるという意味では、やはり違う大会。他の大会もリモートだったり、観客が入ってとかを経験しましたが、無観客でオリンピックを経験した今、スケールのデカさが違ったなと思います。すべての競技が一つのところで競うわけですからね。残念ながら他競技の応援にはいけなかったんですけど、それでもそのスケールの大きさは感じました。
――オリンピックで初めての試合でコートに立ったときの気持ち。
山内:ベネズエラ戦ですね。無観客だったんで、観客が入ってたらめちゃくちゃ緊張したと思うんですけど、思っていた以上に緊張はしなかったんです。でも、試合を見てくださった方、大学の先生とかからは「めちゃくちゃ顔がひきつっていたぞ」みたいに言われました(笑)。僕的には全然そんな感じはなかったです。ベネズエラが格上じゃなかったというのも大きかったかな。いい緊張感がありつつ、1戦目がスタートできました。
――ベネズエラ戦の1セット目は日本チームが結構硬くて、点数を離されかけた時に山内さんの3連続ブロックで追いつきましたよね。
山内:さっき言ったように緊張しなくていられたので、いつもどおりの練習でできたことができたのかな。変に気合いが空回りせずにできたのかなと。
――29年ぶりの勝利を上げたときの実感。
山内:その試合を勝って29年ぶりの勝利というのを知りましたし、全然勝ってないとか何年ぶりとか全く知りませんでした。29年前って僕まだ生まれてませんし(笑)。言われても特に「そうなんだ」って。ただ、それだけオリンピックで勝つことは難しいということを、改めて実感することができたのかなと思います。
――日本がもっと強くなるためには。
山内:もっと個々の力が1つでも2つでも上がったら、¬¬プレーの幅が広がったらとか、得意なところが伸ばせたりとか。シーズンを通して各々一人ひとりがレベルアップしたから、最後ブラジルに3-0で負けちゃいましたけど、毎セット毎セット競ることができて、同じ土俵に立てたと思います。
――五輪前にパナソニックでの主将就任が決まっていましたが、それを聞いたときの気持ちは。
山内:驚きですかね。人生で初めてキャプテンを経験するということで、どうすればいいのかなと。オリンピック前だったので、「そうなのか」という感じでしたけど、オリンピックが終わってからは、「今シーズン¬¬頑張ろう!」という気持ちになりました。キャプテンになると聞いたのはネーションズリーグの頭くらいだったので、なんならこれから選考がシビアになっていくというところで、プレッシャーもあり、いっぱいいっぱいでした。でもそれは帰ってから考えればいいやと思って。パンサーズのキャプテンになったから、オリンピックでああしようこうしようとは全く考えなくて、ネーションズリーグとオリンピックに集中しました。
帰ってきてからちょっとずつ考えてという感じですね。
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