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会見・コメント

2021-01-21 15:50 追加

サントリー柳田将洋「感染力の強さをすごく感じた。今はさらに対策を徹底しています」山村監督「2週間の自粛の影響は大きかった。試合再開を決定し尽力してくれたV機構や関係者の方に感謝したい」V1男子会見

SV男子

●山村宏太監督 
サンバーズはかなり試合期間が空いてしまって、スタートは選手の硬さ、緊張は見られたんですが、早めに立ち直ることができた。自分たちのペースを取り戻すことができて、自分たちのバレーを早く実践することが出来たかなと思います。

 後で質問が出ると思うんですけど、スタートに関しては、やっぱり2週間の自粛期間の影響が大きくて、戻りきっていない訳ではないんですけれど、その中で今のベストを試していくに値する相手というか、今日のVC長野さんはいろんなことを試せる機会でもあると僕の中では思ったので、大きなチャレンジではあったんですけど、いつもと違うメンバーで決めました。

 その中で、スタートから行ってくれた季(ジー)、加藤は今シーズンはスタメンで行く機会がなかったんですが、彼らの持ち味を十分に発揮してくれて、活躍もしてくれたと思うので、収穫の多い試合でした。

――12月に陽性者が出て、試合が中止になって。活動再開時期は人によって違ったと思うが、全体で練習再開するまでにどれぐらい時間がかかったのか?

山村:今おっしゃられたように、段階が違って、発症のタイミングが違っていたり、移動するときに一緒にいたがゆえに延びてしまったりとかで、数名遅れて合流する形になったんですが、基本的には約2週間の完全自粛をして隔離状態にして活動を停止していました。その中で、最初に戻ったメンバーが動き始めたのが、3日間ぐらいズレていました。ただ、その後も色々あって、チーム全員が揃ったのは年が明けてからです。
 
コンディションもやっぱり2週間空いてしまうと、トレーニングもできない、外にでも出れないということで、ボール感覚的にもフィジカル的な問題でも、いきなり複合的な練習が出来るレベルではなかったので、先週試合があったら正直しんどかったと思うぐらいのコンディションだった。
 僕らにとっては、先週試合がなかったのは良かったことなんですけど、あったとしても、その時の100%のパフォーマンスを出す準備はしていたので、試合の内容どうこうより今できることやっていこうと話はしていたので、試合の勝ち負けよりも僕らが今後活動していく上で必要になることをやっていこうという話はしていた。そう意味では、試合がなかったほうが選手のモチベーションは下がったんですね。そこに向けてみんな調整していた中で、試合がなくなってしまった、緊急事態宣言が発令されたことによって、今後また試合ができなくなるんじゃないか?というダメージのほうが結構大きくて。選手たちの明らかなモチベーションダウンは、先週の中止になったタイミングは、かなり見受けられた。

 1週間ですぐ試合再開の目途を立ててくれた、Vリーグ機構・関係者の皆様には非常に感謝しています。こうやって試合ができたことを、まずは選手には楽しんでやっていこうと。できることに感謝して、自分たちのパフォーマンスを披露していこうと話した。誰が出ていてもきっと活躍してくれていたと思いますし、みんな試合に飢えていた状態だったので、出られなかった選手は悔しさをバネに更にベースアップ、スキルアップをしてほしいし、ゴールが試合に出ることじゃなくて優勝することなので、出ているメンバーは責任を持って自分の役割をこなして、チームの勝利のために貢献していくことが必要だと思います。

 本当に大変な時期、感染してからの流れではあったんですけど、チームの強化にとっては有意義な時間になったのかなと思います。

――自粛期間中のトレーニング内容は?

山村:トレーニングコーチから、部屋でできるトレーニングメニューを出してもらってるんですけど、僕らは陽性者じゃなくてホテル隔離になって、ホテルの部屋が狭かったゆえに大きな運動は出来ていないです。濃厚接触者に指定されている人は散歩などは制限されていなかったので、散歩・ウォーキングはしていましたけど、出勤時間帯、人が多く出る時間帯は避けて、人がいないところでしましょうとか。集団では何もしていないので、ほとんどトレーニングは出来ていない状態でした。
 
選手たちは基本的にホテルで、家族がいる人は自宅待機をしていました。寮生や妻帯者でも、一人になって家族と距離を空けて、自分の体調に変化がないか見たいという人は経過観察をしていました。

――ジー選手は途中合流で使いどころが難しかったと思うが、選手の起用の幅を広げるという意味には良い機会だったのか。

山村:仰る通り、ジー選手の使いどころは本当に難しくて。それだけ柳田選手も活躍してくれてましたし。今の考え方で言うと、柳田選手かジー選手かっていう使い方になっていくと思うんですけど、そういう意味で使うタイミングは難しかったです。合流が遅れて、実際パフォーマンスもなかなか上がりきっていなかった。ジー選手は今回早く戻れて練習もしっかり出来たんで、今かなり状態は 良くて、それもあって今日はスタートから起用しています。
 ただ、柳田選手もチームの軸となっていく選手なので、併用をしたり疲れのコントロールという意味では起用の幅が広がった。リスクマネジメントというか、相手にとってどっちが出てくるんだろうとか、的の絞りにくさだったり対応も変わってくると思う。ジー選手のパフォーマンスは、柳田選手にとってもいい刺激になったと思います。

――コロナの影響などもあり、今日は今年を占う重要な試合だったと思うが、本日のメンバーの理由など。

山村:加藤選手の起用に関して。我々サンバーズが頭を抱えてる大きな課題として、ミドルブロッカーの3番手というか、ミドル全体の問題なんですけど、今後を担っていく選手を早く作っていきたい、経験を積ませていく必要があるというのが僕の中の考えです。日々の6対6の練習で良いパフォーマンスをしていても、いざ試合の中で入っていったときにパフォーマンスが出来ないでは、使いにくくなってしまうので、なるべく試合には使っていきたい、機会をあげたいという思いはあった。

前回のVC長野戦でも加藤選手は途中から起用したんですが、その時は悔しい思いをさせてしまった。彼自身も納得いくパフォーマンスを発揮できずにいたので、リベンジの意味も含めて今日は加藤選手をスタートで起用しました。
 
ジー選手に関して。先ほどのコロナの話になるんですが、最後に合流出来たのが実は柳田選手で、今年に入ってから動き始めた部分があるんですね。一回戻ってきたんですが、発熱とかがあって、コロナではなかったんですが、期間が空いてしまったので、最大のパフォーマンスではないところで、ジー選手のいいチャンスだということでジー選手を起用しました。

 明日は、また違ったメンバーで戦っていくことになると思うんですが、VC長野さんもいいチームでディフェンスに定評にあるので、うちに対して対応してくるところに今度また違う選手を入れることで引っ掻き回せるのかなと思う。選手層の厚さが作れていくことはサンバーズにとって必ずプラスになると思うので、明日もゲーム展開によると思うが、思い切ったゲーム展開にしていきたいと思っています。

 誰かがさっき言ってたんですけど、今日の1点目を加藤選手がブロックで取った。しかも1本目2本目が嫌な流れで取られている中で、3本目も失点していてもおかしくない流れだったのを、加藤選手があの1本ブロックを止めたことで完全に流れを変えることが出来た。今日ここに(会見)呼ばれてましたし、VOMに選ばれたのは間違いなく彼の力だと思います。良い意味でバカになってくれていましたし、チームのために何かをしようと決めてやってくれていたので。彼がここに来ていたのは間違いじゃないと思うし、それだけここに賭けてやっきたのが見えたので、僕はそれが嬉しかったです。

――2度目の緊急事態宣言。2度目はまた状況が違って、今後どうなるか分からない状態。東日本大震災の時のようにシーズン途中で打ち切りなどもあって、あの時を見ていると勝てるときに勝っておくことが重要だと思うが。

山村:仰る通りで、今日の試合も当然負けるつもりはないですし、自分が試していきたいメンバーでやってて、勝敗の勝ち負けは僕が責任を取っていかなければならない所。
 僕は責任という言葉があまり好きではなくて。責任イコール辞めればいい、は簡単に捉えすぎなのかなと。チームで勝敗の責任を取るのは、このチームを強くするために何をしてきたか、何をしていくかを常に考えづけることが僕の責任だと思う。それを評価してクビにするのか継続するのか上が判断することだと思うので、責任を取りますと簡単には言いたくない。僕はその覚悟は持ってやっているつもりなので、選手起用に失敗して選手のせいにして選手を怒るということはしたくない。パフォーマンスを、いつもの練習のものを出してくれているかどうかで、僕は選手を評価したいと思っている。

いま練習の内容が良くて質が高いレベルで出来ているので、誰がコートに立っても活躍出来る可能性が高い選手が多いのが現状で嬉しい悲鳴。その中で一番良い状態の選手を使って、試合の勝ちに繋げていく。試合に出れない人たちの、モチベーションを下げないような声掛けをしていくのが僕の仕事だと思っている。そう意味では、まだまだ足りない部分は多々あると思うが、僕も日々成長しながら、いっぱい失敗しながら、少しずつ少しずつ成長していければ良いと思っている。決勝までに、優勝するために必要な能力を身に付けながら、選手・スタッフと話しながら、優勝できるチームになっていきたいと思っています。

写真:火野千鶴

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