2013-12-18 22:14 追加
ジェイテクト特集 監督・主将・高橋和人ら
25年度天皇杯を準優勝したジェイテクトの特集記事。
SV男子
プレミアに初昇格し、25年の天皇杯を準優勝まで勝ち上がった快挙を成し遂げた、ジェイテクトスティングスの特集です。寺嶋監督、若山主将、高橋和人、高橋慎治選手のインタビューと、他チームから見たジェイテクトスティングスという構成になっています。
*このインタビューは天皇杯初日に行ったものに、大会中のコメントを補足したものになります。
寺嶋大樹監督
――監督に就任されたのは?
今年の6月から新体制とともに就任しました。昨シーズンは長井というが監督がおられて、私はヘッドコーチでした。二年前までは、監督は泉川さんでしたけど、彼が就任されたと同時にはじめて、4年間コーチをやっていました。
移籍者の多いチームですが、私は生え抜きのジェイテクトの人間です。
――初昇格を果たしたチャレンジマッチについて。
チャレンジマッチは、レギュラーラウンドが、我々はずっと外国人頼みのバレースタイルだったんですけど、ちょうどリーグ戦の半ばにつくばさんに二連敗して、そのバレーでは通じないというか、方向性を変えていかないといけないんではないかと。それでその後は徐々にシフトしていったというシーズンでした。入れ替え戦に限って言うと、二日間の試合で、1日目がやはり外国人頼みのバレーになってしまって、相手のブロック守備を上回ることができなかった。でも、それを反省して二日目の時に、上手く切り替えることができました。全員バレーでやろうと(セッターの)高橋とも話をして、結果日本人が頑張ってくれたおかげで大逆転劇になれたんだなと思います。
――創部以来の悲願だったと思いますが。
うれしいですよ。昇格が決まったときは、バレー人生の中で一番うれしかったです。選手もスタッフも全員がそこに行きたいと願っていたので。本当はプレミアでやりたかったという選手がチームにいましたから、夢の舞台と言ってはおおげさですけど、言葉に表せないくらいうれしかったですね。
監督に指名されたときは、正直に申し上げると、本当に私でいいのかなという思いでした。ジェイテクトスティングスというチームが新しい歴史の一歩を踏み出すときに、ほかのチームが外国人監督や経験の長い監督を起用している中で、若い、監督の実績のない私を今回推薦していただいたスタッフ陣、チームの方々に言われたことは、私はチームの歴史を知っているからだと。旧豊田工機という、地域リーグで戦っていた、そして地域リーグからチャレンジに昇格するときに私が内定で入ってきたのですが、そういう歴史を知っていると。
社業との両立をやっていきつつ、プレミアで戦っていこうというバレースタイル。我々がこれからもやっていこうという中で、会社とチームの立場を一番理解できるのが私だったと。
私はやり方によっては絶対勝てると思っています。午前中作業やっているということをデメリットでなくメリットに変える。社会人として選手もいろいろ得ている。バレーばっかりでないところにも、強みがあると考えています。
――プレミアに昇格してどのようなチーム作りをされたのでしょうか。
ほかのチームと比べて体格差、平均身長でもおそらく4,5センチくらい違う。最高到達点も劣る中で、自分たちの長所であるサーブ。ここに関しては相当練習を積んできて、もともと強いサーブを打てる選手が多いのですけど、ただ強いサーブだけでなく、状況判断に優れたサーブを打てる選手も多い。そこを武器にしてプレミアトップを目指します。
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ブロック力は高さがないと劣るので、そこをしっかりサーブで攻めていく、少しでも相手を崩しながら、守備から攻撃に切り替える練習をずっとやってきました。
――実際に2戦戦って。
やはり相手もパワーだったり高さだったりで、経験したことのない、あたふたしてしまった部分はありますけど、その中でも試合を通して徐々にそれに慣れていって、十分に通じるプレイが多くあった。サーブは通じるんだなという印象がありましたから。十分通じるんじゃないかと。こういう戦い方ができれば、上位を目指してやっていける力はある。
――ファンクラブを新設されましたね。
これからトップリーグを戦っていく上で、チームとしても、いろいろな方々に応援していただきたい。いろんな人たちから情報を発信してほしいということを立ち上げているんじゃないかなと思います。まだまだ会員数もこれからですけど、もっと強くなることが注目されることの手段だと思います。我々現場としては勝っていくだけです。
会社側の理解については、すごく助かりますし、我々はずっと社業をやってきたチーム。昨年までは定時でやっていた。昨年の11月に、15時までにしていただき、今年の10月からは午前中までになった。
ここまで変えていただいているということにまずは感謝していますし、その感謝に応えるために、結果を出していかなければならない。社業をやっているのは8チーム中うちとFCさんしかないと思いますけど、我々の環境でもここまでやれば、4強に入れるんだということを結果として出していきたい。
いろんなプレミアにあがった初年度のチームがありますけど、まずは、4強に入る、一戦一戦集中して、どんなチームでお勝ちにこだわるということを前面に出していきたい。
天皇杯に限ってはフェルナンドが出ますので、すごく優秀な選手ですし、天皇杯でジェイテクトというチームがここまでやれるんだと。優勝を目指しています。それくらいの力はあるというのが、開幕戦で手応えはあったので。高さはないんですけど、テクニックがある選手が多くて、高橋ダブル、この二人の力が相当大きいんで、コンビバレー、どんなところからでも攻撃ができるそんなチーム作りをしています。この二人以外にも、松原といういいサーバーもいますし、袴谷もいいジャンプサーブを打ちます。それに高橋和人、フェルナンド。彼らが今年の鍵を握っている。全員に当然期待していますけど、とりわけミドルにコンバートした袴谷がどこまでリーグを通して成長できるかですね。
――天皇杯を準優勝で終えられて。
持てる力をすべて出し切った結果だと思っています。ここでフルセットまで競り合えたのに勝ちきれなかったのが今の力と受け止めて、リーグに備えたい。
ただ、プレミアに初参戦して、ほしかったのは一勝。それが、大会は違いますが、ここまで勝ち上がることで自信には確実になった。それがリーグ戦にいい影響を及ぼすんではないかと考えています。
今年からはじめて監督をやっていて、いろんな選手が移籍してきましたけど、やはり私としても結果がほしかった。天皇杯で準優勝できたのは、半年間強化したことが成果として現れたという自信になった。
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