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コラム

2021-03-15 12:00 追加

「特別なシーズン」を勝ち切った、V2男子覇者・富士通カワサキレッドスピリッツが灯し続ける「V2の炎」

V男子

富士通は以前から、観る者を楽しませるチームである。自らのホームゲーム(今季は2回ともリモートマッチになってしまったが)ではもちろん、他のチームのホームゲームでも存在感を示し、まるでホームゲームであるかのようにホームの観客の心を掴む場面を、これまでしばしば目にしてきた。今季初めて実現した北海道・旭川での試合においても、例外ではなかった。
富士通にとって、旭川大会は、今季わずか3開催目の有観客試合であった。富士通はリモートマッチにおいても、V.LEAGUE TVでの配信を視聴するファンの存在を意識し、「会場の熱量が伝わりにくい中で、どう画面越しに伝えるか。画面に目線を向けたり、走り回ったりして、『明るく、楽しく、そして強く』のスローガン通りの富士通が見せられたら」(#7加藤大雄選手)と心がけてプレイしていたという。


観客を目の前にしての試合というのは、選手たちにとってかなり熱が入り、力のこもるものであったようだ。20試合リベロとしてフル出場した#6小林慎平選手は、会見で観客を入れた試合の楽しさに触れ「見ている方が楽しんでいるのを見て、もっと楽しくなりました。ホームゲームの演出が良かったので、プレーしていて燃えました」と目を輝かせた。
観客を入れた試合においても、今季は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、声を出しての応援の禁止等、観客の行動には制限がかかっている。決定力のある攻撃でチームを引っ張るとともに、率先して会場を盛り上げるパフォーマンスを見せた#4栁田百織主将は「お客さんが入った時、お客さん側ができることがあまりないので、目線をお客さん側に向ける気持ちでやっていました。お客さんに、見に来た甲斐があったと思ってもらえるように、盛り上げていこうと思っていました」と話す。その根本には「スポーツというのは、見に来る人にとって娯楽でなければいけない」という思いが込められている。

#11浅野卓雅選手は「久しぶりのお客さんの入った試合でのパフォーマンスで、ホームゲームの運営、お客さんのヴォレアスへの愛を感じました。チームに帰ってこれをやりたいなと思いました」と来季へ向けての展望を口にした。早くも、来季の富士通ホームゲームが楽しみになった。

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