2021-03-17 17:14 追加
アメリカ女子バレー、プロリーグ開幕 AUのバレーをもっと楽しもう!
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■緻密なシミュレーションから作られたポイントシステム
そしてリーグの生命線ともいえるのがポイントシステムだ。事前に世界のナショナルチームやクラブチームの試合データを何百と分析し、ポジションごとのボールに触れる回数や決定失敗の確率などを洗い出した。そこで全てのポジションの選手が平等にポイントを競っていくにはどうしたらいいかという考えをもとに試行錯誤を繰り返し、ポイント数が決定している。各セット・試合の勝利ポイント、MVPポイント、個人成績のポイントの合計でランキングが決まる。個人スキルは成功ポイントだけではなく、エラーした時のマイナスポイントもある。(写真参照)下のリンクのポイントシステムの記事は大変興味深い。
https://auprosports.com/read/athletes-unlimited-volleyball-scoring-simulations/
リーグが始まる前はこの計算はスパイカーに有利で、セッターや特に後衛のみのリベロには不利ではないかと思っていたが、その心配はなかった。セッターもリベロも上位4人のキャプテンになるほどポイントを獲得している。Sブリー・キング選手はトス回しだけでなく、ディグの活躍も目が離せない。
試合中に刻々と変わるポイントとランキング。リアルタイムで全て放送されるのは視聴者にすればおもしろいが、選手の側からすればプレッシャーに感じたり、なかなかポイントできなくて落ち込んだりしないのだろうか。選手に聞いてみると、「ポイントは毎週どんどん変わります。個人成績が伸びなくても、チームのセット獲得や試合の勝利で稼ぐポイントも大きいです。だから逆転もあり得ると思います。みんなが上位に行くチャンスがあると思います。」(テイラー・サンドボス選手)、「全員がコミュニケーションをしっかりとることが第一です。私はセッターとしてそれぞれを生かす方法を知っていますし、ベンチワークもうまくいっています。ゲームプランなどをしっかり把握して共有することで控えの選手もコートに入った時にいい働きができるし、プレッシャーも乗り越えられると思います」(ブリー・キング選手)と、みんな意欲的に前向きにとらえているようだ。
試合は3セット制で2-0となっても、3セット目も戦う。それは試合の勝敗が全ての得点の合計で決まるからだ。2週目の試合では、チーム・エドモンド2(25-22、19-25、25-23)1チーム・ラーソンとなった。普通なら2-1でエドモンドの勝ちとなるが、AUのルールでは総得点でエドモンド69-70ラーソンとなり、1セットだけ取ったチーム・ラーソンが勝ちになる。セットと試合の勝利ポイントで勝ったチーム・ラーソンの方は各選手100ポイント、負けた方は80ポイントとなる。1、2セットに大差がなければ最後まで勝敗はわからず、3セット目に逆転勝利か? という展開になればより盛り上がる。
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