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コラム

2021-03-26 10:48 追加

関西大学スポーツ界を席巻 “二刀流” 近大・フランシスがVリーグ観戦

バレーとバスケの二刀流 フランシス・ムヤカバング(近大)

SV男子 / V男子 / 大学バレー 男子

近畿大学でバスケットボール部とバレーボール部の両方に所属する、コンゴ出身のフランシス・ムヤカバング選手(1年)。3月21日、Vリーグのサントリーサンバーズ対大分三好ヴァイセアドラーの試合観戦に訪れていた。

関西の大学スポーツ界で注目の”二刀流”近畿大学1年のフランシス・ムヤカバング選手が、3月21日のサントリーサンバーズ対大分三好ヴァイセアドラーの試合観戦に訪れていた。

フランシス選手は、近畿大学の体育会バレーボール部とバスケットボール部の両方に所属している。双方の公式戦に出場して、昨年の関西の大学リーグで早速レギュラーとして活躍する。昨秋のリーグ戦では、バレーとバスケの両方でレギュラーとして出場し、どちらとも優勝という、偉業も達成し、大きな話題を呼んだ。

コンゴ民主共和国出身で宮崎・延岡学園高校に留学、バスケ部で全国大会を経験した。身長206センチ、最高到達点355センチと驚異的な高さに、近畿大学バレー部の光山秀行監督が注目し、「彼は中学の時はバレーをしていた」(光山監督)ことから、バレー部にスカウトした。

フランシス選手は同時に、近畿大学のクラブチームであるV3の近畿クラブスフィーダでも選手登録をしていて、既に出場もしている。

今回V1の試合を初めて生観戦したフランシス選手は「楽しかった。ブロックの動きとスパイクを見て刺激を受けた。アリーナの雰囲気も良かったです」と緊張気味に話してくれた。

将来は「バレーでプロ選手になること」と話したフランシス選手は、4月中旬(予定)の関西大学春期リーグ戦に向けて「今年も優勝し、インカレでも優勝します。今年の目標です」と話した。

フランシス選手は大分三好の関係者席に座っていたが、延岡学園高校の時に、大分三好へ訪問したことがあったという。

試合を観戦する近畿大学1年のフランシス・ムヤカバング選手(1年)。「見慣れない外国籍選手が、大分三好の関係者席にいるな」と目を凝らしたらフランシス選手だった。

一緒に訪れていた光山監督は「彼の性格がバレーに向いている。昨年はセンターで出場させてましたが、これって決めないで、今年はオポジットもやらせてみます」とバレー選手としての可能性を広げる。

また、延岡学園高校でアフリカ出身留学生といえば、Bリーグのレバンガ北海道に元日本代表のファイ・パプ月瑠(セネガル)がいる。くしくも、この日のVリーグの試合後にBリーグ・大阪エヴェッサ対レバンガ北海道があったが、観戦せずに光山監督と一緒に帰途に就いた。

光山監督は、日本でバレーを薦める理由として、「日本の企業スポーツでバレーすることで、万が一怪我とかしても仕事がある。また、フランシスはフランス語(コンゴの公用語)ができるし、英語の8、9割、そして日本語と、仕事の上でグローバルで活躍できるでしょう」と話した。

有り余る才能の塊に、光山監督は「レンタルでV1かV2のチームでプレーさせられるか考えています」とニヤリとした。

ちなみに、サントリーのキューバ出身デ・アルマス・ベリオ・アライン・ジュニアは宮崎の都城東高校で、共に同時期に宮崎にいたが、競技が違っていたこともあり、特に接点はなかったそうだ。ただ、今回会場で対面し「連絡先も交換しました」と話していた。

”二刀流”フランシス選手への注目はますます高まっている。経験年数を考えればバレーボーラーとしてはまだまだ原石。どう成長していくのか、また、Bリーグ界が本当に放っておかないのか、興味が尽きない。

(取材・写真:大塚淳史)

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