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ゲームレポート

2014-01-21 17:03 追加

出耒田敬 堺デビュー戦レポート

つくばから移籍した出耒田敬のデビュー戦の様子

V1リーグ 男子

出耒田選手の加入を告知するポスター

出耒田選手の加入を告知するポスター

1レグ最終日であり、2レグの幕開けとなるVプレミアリーグ男子4週目。

その前日、1/17に堺ブレイザーズの公式Twitterから異例の「出場予告」が発信された。

『このHGが、新加入”出耒田 敬(できた たかし・筑波大4年)”選手のデビュー戦となりそうです。みんなの応援で背中を押してあげましょう』

近年、内定選手*1の出場が公式で予告された事例はないと言っていいだろう。これだけでも、チームやファンが出耒田に対して非常に高い期待を抱いていることがわかる。そんな彼の記念すべきデビュー戦となった、金岡の2日間を堺の視点から追った(文中の得点表記は全て堺が左側)。

*1出耒田敬は現在筑波大学4年生に在学中で、その意味では「内定選手」ではあるのだが、実際にはつくばユナイテッドSungaiaでのプレイ経験もあるため、Vリーグ上では「移籍選手」の扱いになることが多い。

 

1/18 vsジェイテクト戦。

予告通り、出耒田は横田に替わる形で初出場を果たした。「7番 出耒田敬」の名前がコールされる。スターティングメンバーに名を連ねることはなかったが、1セット目に早くも出場機会が与えられた。ペピチのスパイクや石島のサービスエースで18-13と堺が大きくリードしたセット中盤、前衛の今村に替わって出耒田がコートへ入る。ワンポイントブロッカーとしての起用だった。ここでサンチェスを千々木のブロックが捕える。そのまま勢いに乗った堺は25-16でセットを取る。

続く2セット目も堺が連取するが、3セット目は清野の連続サービスエースと浅野の巧打でジェイテクトが奪い返す。そして、勝負は4セット目へ。このセットからスターティングメンバーに起用された伊藤が攻守に亘って活躍を見せ、25-20で堺が5勝目をあげた。
SONY DSC

天皇杯の雪辱を晴らすと共に、全てのセットにワンポイントブロッカーで出場した出耒田の初陣を勝利で飾る、大きな白星となったことは間違いない。ヒーローインタビュー後、チームメイトの円陣に迎えられて笑顔を浮かべる彼の姿が金岡をより一層熱くした。

 

SONY DSC1/19 vsJT戦。

前日の歓喜が冷めやらぬ日曜、出耒田はスターティングメンバーとしてコートに立っていた。入ったのはセッター隣のポジション6、ミドルブロッカーの位置だ。この日、堺の初得点は出耒田の速攻だった。続く2点目も、ペピチの強打サーブで崩してダイレクトで返ってきたボールを押し込んだ出耒田。その後はサイドアウトの取り合いとなり、試合中盤では石島とスイッチした出耒田がサイドから打つという場面もあったが、これは町野にブロックされてしまう。更に競り合いが続くが、終盤で伊藤が2本連続でブロックアウトを取り、JTのミスも出て25-20で1セット目を奪う。

2セット目は越川のフェイントや井上のブロックでJTがリードする展開になる。堺はミドルの攻撃がほとんど使えず、ペピチを中心に得点を重ねていく。そして20-21、1点ビハインドの場面で内藤がピンチサーバーとしてコートへ。このサーブが奏功し、今村や松本が3連続ブロックポイント、更に内藤がサービスエースを奪い、25-22で逆転連取に成功する。

3セット目初得点は1セット目で失敗していた出耒田のサイドからのスパイクだった。その後もセンターからの速攻と併用し、このセットでは4得点をあげる活躍を見せる。普段はサイドから助走に入る石島がセンターから豪快なクイックを打ち込む場面もあり、多様な攻撃で観客を魅了した堺が18日時点で首位のJTをストレートで下した。

 

関東大学リーグ、Vチャレンジリーグ、全日本ユニバシアード・シニアと数々の実績を持つ出耒田の次の舞台、Vプレミアリーグ。2レグに突入して更に激戦が予想される中、彼の活躍には今後も注目だ。

 

文責:蒼樹まどか
写真:出口季里

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