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会見・コメント

2021-04-01 07:00 追加

V Cup優勝の埼玉上尾・山岸あかね主将「プレッシャーが少なかったからチームが上手く回った」、佐藤優花「最後の1点は気持ちで打ち切れた」 会見コメント

SV女子

●アントニオ マルコス レルバッキ監督(以下、マルコス)

■セミファイナル・JT戦を終えて
とても難しい試合でした。 6番(田中瑞稀選手)、13番(西川有喜選手)の攻撃を止められす、相手が作戦を変えてきて、特に13番の攻撃に苦しめられました。相手はサーブも良く、なかなか拾うことが難しかったと思います。
第1セットはとれたものの、第2セットから相手のマークが厳しくなってきて、何とか2セット連取できましたが、第3セットから相手のブロックに止められ、攻撃ができなくなりました。第5セットに入る前に少しポジションの変更をして、それがいい方向に向いたのではないかと思います。何とか勝つことができましたが、簡単な試合はひとつもなく、勝つことの難しさを改めて身に沁みて感じました。

――佐藤優花選手について。埼玉上尾に移籍して3シーズン目になりますが、このV Cupではトップリーグのエースにふさわしい活躍をしていると思います。監督からの評価は?

マルコス:スバル(佐藤選手)は今シーズン成長した選手のひとりではないかと思います。身長はそれほど大きくありませんが(172cm)、ポテンシャルがあり、技術もある選手です。ブロックの高さを補うほどのポテンシャルがあります。 彼女に対しては絶対的な信頼を置いているし、今日だけではなく、他の試合も素晴らしい活躍をしてくれたと思っています。

■決勝・NEC戦を終えて
相手の攻撃がとても速く、難しい試合になりました。特に第2セット、相手のサーブがとても良かったので、攻撃にうまくつなげられず、なかなかサイドアウトが取れませんでした。 そこで戦略を少し変えて、前衛ミドルを狙うショートサーブで相手ミドルの攻撃を潰してサイドに偏らせ、それをブロックする作戦にしました。それがうまくいったのが3セット目以降で、相手は攻め込んできて苦しめられましたが、少しずつブレイクできるようになりました。NECさんはとてもいい試合をしましたし、尊敬に値する試合だったと思います。1週間前に試合をした時とは全く別のチームになっていたと思います。

――監督就任後、コロナ禍で来日が遅れましたが、チームに合流してから修正した部分は?

マルコス:自分が合流したのはリーグが始まって2戦目の時だったと思いますが、その前はオンラインでコーチに伝えていました。しかし、やはり、自分が現場で直接指導するのとは全く異なり、難しい部分がありました。合流後は少しコレクティブな練習が必要だったので、そこをやりたかったのですが、もうリーグが始まっていて、土日が2日続けて試合というスケジュールで、なかなか練習する時間がなく、やっとそれができた時は皇后杯の後半戦が始まる頃でした。そこのところで自分たちはいろいろな面で成長したと思っています。
昨年末から今年の初めにかけて、自分たちがまた成長する機会があり、そこでリーグの勝利も重ねることができました。一般的に自分たちよりも強いと言われているチームにも勝つことができ、ここまで14連勝という素晴らしい成績をおさめることができました。

成長した部分は技術的な面もそうですが、自分たちがチームとしてひとつになり、持っている作戦の中でどういうチームができるかと選手一人ひとりが考えるようになったのがいちばん大きなところです。試合の流れの中で厳しい状況があっても、何度か戦術を変えた時に選手たちが理解して、流れを変えられる、もしくは逆転できたことも多々ありました。その辺の全体のチーム力が上がったのではないかと思います。

――指導していく中で文化の違いでコミュニケーションがうまくいかなかったことはありましたか?

マルコス:いちばん難しかったのはコミュニケーションだと思っています。コーチの中にポルトガル語、英語を話す人がいなかったので、通訳を介さないとコミュニケーションが取れない難しさがありました。でも、一緒に練習を積んでいくうちに、コーチも簡単な英語だったらわかるようになり、 ジェスチャーや小さいホワイトボードで説明したりということもよくやっているので、だんだんとやり方に慣れてきていると思います。

文化の違いというのももちろんあって、日本の文化は控えめなところがあるので、そんなに多くを語らなくても選手たちは理解できる。でも、イタリアや、フランス、スペインなどでは全部を伝えて、それができなかったらもう一度最初から伝えなければ、なかなか理解できないし、練習を完全にすることができません。選手同士の関係も他の国とは違うところがあるかもしれませんが、 日本に住むようになってから少しずつ理解できるようになりました。いい方向に進み、徐々に理解度も深まってきたと思います。



写真:堀江丈

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