全日本バレー、Vリーグ、大学バレー、高校バレーの最新情報をお届けするバレーボールWebマガジン|バレーボールマガジン


バレーボールマガジン>会見・コメント>V Cup準優勝のNEC・山内美咲主将「選手の発信力や広い視野が身についたシーズンだった」、金子隆行監督「この大会を経験だけに終わらせず、次につなげたい」 会見コメント

会見・コメント

2021-04-02 13:04 追加

V Cup準優勝のNEC・山内美咲主将「選手の発信力や広い視野が身についたシーズンだった」、金子隆行監督「この大会を経験だけに終わらせず、次につなげたい」 会見コメント

V1リーグ 女子

■3月28日 決勝・埼玉上尾戦を終えて

Vリーグ、V Cupと終えて、(コロナの影響で)試合数にバラつきがあったものの、何とか日程を消化できたことに非常に感謝しています。こうしていろいろな方々に携わっていただいたおかげで我々スポーツチームがバレーボールをできたという喜びでいっぱいです。そういった中でVリーグ3位、V Cup2位と、本来目指している優勝にたどり着かなかった悔しさは残っています。ただ、V Cupに関しては、若い選手の活躍もあり、可能性が見えた大会にでもあったので、これを黒鷲旗、そして来シーズンのリーグ戦につなげていきたいと思います。

今日の試合に関しては、相手チームの監督さんも最後に謝罪していましたが、僕自身の未熟さというところでチームに迷惑を掛けてしまった。本来、選手が気持ちよくプレーするために我々スタッフがいるのですが、そこに対して水を差してしまったというところが残念だったところなので、この場を借りてお詫びしたいと思います。

――山内選手が今季はコミュニケーションの部分でうまくいったというお話をされていましたが、監督が選手たちのコミュニケーションの部分で気をつけていたことは?

金子:正直、僕は何もしていないというか、黙っていることが僕の仕事かなと。チームの方向性などはしっかり話しますが、やるのは選手たちであって、やりたいバレーを掲げた上で、選手たちがどうやっていくかということだと思います。その辺は山内が中心となってミーティングをしたり、それも小さなグループでしっかり意見を出し合うところから始めたりということを考えてやってくれました。そういったことがコート上でもしっかり出たのかなと思います。やはり、考えて何かをやる時は自分の意思を発しなければならないので、そういうことのできる選手が徐々にではあるけれど増えているのは事実です。それを今度は組織的にどうマインドを固めてくかというのが今後いちばん必要なことかなと思っています。

――今大会の収穫、発見したことは?

金子:選手個人の名前を挙げるとしたら、吉田がこれだけ高い数字を出せたことです。上背はないけれどテクニック等のある選手なのはわかってはいましたが、ここまでやるとは思っていなかったので、すごい収穫でもありました。安田もまだまだの部分が多いですが、ネット際のトスの高さなどは、うちのチームとしては今後につながる収穫だったなと。この2点はそう感じます。

――浮き彫りになった課題は?

金子:個々の技量、テクニックをもう1、2段階上げていかないと、最後の1、2点が取り切れない。組織的なオフェンスだけでなく、個々で打破できるシーンも25点の中にはあると思うので、そこをいかに個々で打破できる技術力、精神力をつけるかというところは次に向けての大きな課題になるかと。それもチームでどうするのか、考え方を明確にした上で、個々の引き出しを増やす取り組みをしていくべきかなと思います。

――今大会は若手の育成、Vリーグで出場機会の少なかった選手を活かすなど、監督の選手起用に関するマネジメントが素晴らしかったと思いますが、起用に対しての考え方を教えてください。

金子:V Cup前半はキャリアのある選手は極力出さずに、Vリーグの出場機会が少なかった選手を積極的に起用しました。これは実戦の中で若い選手たちが成長していく過程を見たかったというのもあります。勝ち負けも大事ですが、試合のステージで能力をどれだけ発揮できるかというところは練習ではわからない部分なので。
本来であればこのV Cupはなく、リーグが続いていて、その後黒鷲旗、サマーリーグと進んだはずですが、幸い、V Cupができたので、一人ひとりの可能性を見てみようと思いました。とはいえ、澤田、曽我、柳田(光綺)なども悔しい思いをしていますし、柳田はリーグ中にベンチを外れるケースもありましたので、その悔しさを晴らす場所を用意してあげないと彼女たちのためにもならないというところで、セミファイナル以降は彼女たちの経験値をうまく融合させて戦っていきたいと考えました。その点で経験値を出してくれたことには感謝しています。

ただ、もう少し個々の中でチームに対する思いやり、愛情というのでしょうか。一人ひとりが「NECレッドロケッツ愛」をコート上で表現してもいいのかなと。個人個人では頑張っていますが、それをいかにコート上の6人だったり、7人にポジティブな影響を与えて、ひとつにしていくかというところが今回のV Cupでは少なかったかなという気がします。最後の曽我が何かにトライしながら、決まってはいなかったですけど、ああいうふうにもがくことがチームにとってはすごくプラスになると思うので、もう少し前半から入っているメンバーはそういうところを出すと、より強くて愛されるチームになっていくのかなとは思います。この大会を経験を積ませることで終わらないように、チームのレベルアップにつなげていきたいと思います。


写真:堀江丈

>> 会見・コメントのページ一覧へ戻る

同じカテゴリの最近の記事

コメント

Sorry, the comment form is closed at this time.

トラックバック