2021-05-17 16:51 追加
高橋藍「東京五輪開催が決まった年は小6。卒業文集に出場の夢を書いた時から、ずっとそこを目標にして、言葉に出し続けようと思っていた」 囲み会見コメント
全日本代表 男子
――改めての質問になりますが、バレーを始めた年齢ときっかけ、リベロは中学時代だったと思いますが、どういう経緯で何年間やっていたのか? 今までのバレー人生でのターニングポイントは?
高橋:バレーを始めたのは小学2年生の7歳です。2歳上の兄が先に始めて、ずっと兄の練習や試合を観に行っていて、他に特にやりたいこともなかったので、親から「とりあえずバレーボールをやってみたら?」と言われて始めたことがきっかけです。
小学生の頃は最初は基本、レシーブメインでレシーバーとして入っていて、小4くらいからスパイカーになり始めましたが、身長がそこまで大きくありませんでした。中学に入った時は兄ともう1人エースがいて、僕は158cmくらいしか身長がなかったので、監督から言われてリベロを1年間やりました。
兄がやっていたことがきっかけでバレーボールを始めたので、小5になると兄が中学に進学したため自分だけになってしまい、自分が何のためにバレーをしているのかわからなくなった時期がありました。その時に当時の監督や親がすごく支えてくれて、もしスポーツをやってなければ家でぐうたらしていたというか(笑)、そういう人生だったと思うので…。その時に親が「スポーツは絶対にやりなさい」と強く背中を押してくれたので、今バレーボールができているのも、その時に支えてくれたおかげだと思っています。そこが自分にとってはいちばんのバレーボールを続けられたきっかけであり、ターニングポイントだったのかなと思っています。
――先ほどのお話にあった清水選手、福澤選手について。どんなプレーにいちばん影響を受けましたか?
高橋:中国戦の初戦の時、自分がサーブレシーブを乱されて、福澤選手が交代で入って、1本をしっかりレシーブして悪い流れが切れたこともそうですし、清水選手が2枚替えで入ると確実に1点をとる、トスが上がれば必ず得点につなげるというメンタル。また、第2戦の4セット目、拮抗した場面での清水選手のブロックアウトでスパイクを決めた時であったりとか、1点がほしい場面での得点は経験してきたからこそで、自信もそうですけど、メンタルの強さをすごく感じました。もし自分にトスが上がってたら、そこで決められていたという自信もないので、1点ほしい場面での勝負強さというか、そこが自分にないところだな、今まで両選手が経験されてきたことってすごいことなんだなと感じました。
――練習中に感じることは?
高橋:練習ではチーム全体の雰囲気というか、集中力に欠ける場面があったりするんですけど、そういう時に清水選手、福澤選手はコミュニケーションを欠かさないので、そういう時にチームを引っ張る姿が印象に残っています。チーム最年少として、自分自身にはまだまだ足りない部分ですが、お二方のチーム状況が悪い時にチームを鼓舞する力を練習で感じ取っています。
――ご自身がレシーブで心がけていることや、レシーブの調子のバロメーターをどう捉えていますか? また、小学校の卒業文集でオリンピックに出たいと綴ったそうですが、オリンピックを意識し始めたのはいつ頃ですか?
高橋:レシーブについては、ミスをしないというのが一番ですが、自分自身レシーブが期待されているということもあって、レシーブをしてからスパイクに入らなければならない場面でも、レシーブを丁寧に返すということは心がけてやっています。ブランコーチから「まずはレシーブ。スパイクはそのあとだ」と言われているので、レシーブを丁寧にということはすごく心がけています。
僕が小6の時に東京オリンピックが決定したので、その時からバレーボールをやっているということで、一番の目標がそこだと感じて、東京オリンピックに向けて頑張ろうという気持ちがあり、卒業文集に書きました。その時は7年後という、まだ遠い先のことだったので、書いてはいましたが、実感というか、本当に行けるかわからない状態でした。それでも、そこを目標にして、ずっと言葉に出し続けようと思っていたので、小6からオリンピックを目指して頑張っていました。
――その思いは中学、高校、大学とカテゴリーが変わっても、ずっと持ち続けていましたか? そして、それが現実のものとして実感できたのは中国戦に出場した時?
高橋:はい、持っていました。中国戦が自信にもつながりましたし、そこが一番大きいところなのかなと思っています。
――来週から始まるネーションズリーグ、海外の強豪と連戦で戦うことは初めての経験になると思いますが、この大会のイメージは? また、メンバー争いという意味で大事な大会になりますが、どのような思いでこの大会に臨みますか?
高橋:まずは自分の持っている力を出すことが優先ですが、中国戦で通用した部分も多くあったので、通用した部分はどんどん試していきたいです。そして、中国よりさらに強い相手と当たることになるので、自分がどれだけできるのかというのがスタートというか、わかるきっかけにもなるので、1試合ずつ課題も出していきたいと思います。ここが足りないという部分をネーションズリーグの間に修正して、どんどん自分自身の成長というか、オリンピックを戦える力をつけることにつなげていきたいなと思っています。
写真:縞茉未
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