2021-07-02 07:04 追加
男子代表・石川祐希主将「五輪は恩返しの場。身につけてきた攻撃力を発揮し、最高のパフォーマンスをしたい」(囲み会見全文)
全日本代表 男子
――キャプテンとして最初の国際大会ということで、コート内はもちろんコート外でキャプテンとして心がけていたことは? 今後また合宿も続きますが、どういう形でキャプテンシーを発揮したいと思っていますか?
石川:キャプテンやらせていただいて、今までとメンバーが大きく変わらないので、前からいるメンバーとは変わらずにやってますけど、若いメンバーに関しては他の選手よりもコミュニケーションを取っていかないといけないなという思いを持ってやっています。また、ミーティングを頻繁に行ったり、チームの意識や認識を統一させるためになるべく時間をかけるようにしています。VNLから合流のようなものだったので、少しコミュニケーションが取れてない部分もあったので、そこを取り返すじゃないですけど、補う形でミーティングだとか自分の思っていることを伝えたり、他の選手の思っていることを聞いたりといったことをコート外ではなるべく意識しながら取り組んでいます。
――代表発表が少し早まりましたが、中垣内監督は選手たちのコンディションが上がらなかったので早めたとおっしゃっていました。その際にキャプテンとしてチームに声をかけたりしましたか? 若い選手が重圧になっていたと監督はおっしゃっていましたが、具体的にこういう声をかけたというのはありますか?
石川:選考も兼ねていたので、全員がそこに対してストレスを抱えていたのは確かかなと僕も感じています。でも、17人でまずVNLの結果を出さないといけないので、まずは目の前の試合にフォーカスすることをミーティングで話しました。そこを気にせずというのは難しいですけど、それよりもプレーのことをもっとこうした方がいいんじゃないかというアドバイスは常に積極的に言っていました。それがうまく働いたのかはわからないですけど、選考ということよりも、まずはVNLでしっかり自分のプレーを発揮するようにということは常に伝えていました。
――3年くらい前の代表の始動会見で「これからは妹に関する質問をしないでほしい」とおっしゃっていました。確か同じ年に妹の真佑選手が代表入りして、殆ど同じようなことを言っていました。真佑選手が社会人になり、独り立ちをしたためかと思いますが、その時に2人でそういうことを話し合ったのか、それとも自然にそういうふうになったのか、いきさつを教えてください。
石川:特にそういう話はしてないですね。単純に彼女は彼女で戦っていると思いますし、僕が答えることではないという考えです。妹に関しての質問は、今のところ答えようとは思っていません。
――下の年齢の選手がたくさん出てきて、若手は石川選手を目標にしてきた選手が多い中で、今の選手を見て、プレー面などでご自身のその年代の時との違いを感じることはありますか?
石川:そういうふうに見ていただいて参考にしていただいていたのはアスリートとして嬉しいことですし、そういう選手たちとトップの場でやれるのは嬉しいことです。
スキルは非常にある子たちなので、攻撃の幅を持っていたり、レシーブが良かったり、武器を持っているなという印象です。また、いろんなことを僕に聞いてきたりするので、非常に意識が高いというか、強くなりたいという気持ちが強いんだなと思います。正直、当時の僕と比べても、どっちがいいとかはわからないですね。でも、常に向上心が高いので、いいことだと思いますし、そういう若い選手が出てきたことはバレー界にとって嬉しいニュースなのかなと思っています。
――VNLでカナダに負けましたが、オリンピックでは勝たないといけない相手。アルゼンチンの敗戦もそうですが、今後1か月で最低限ここを修正しないといけないなど、世界に対して思ったことは?
石川:カナダ戦に関しては途中までは僕たちのバレーができていたんですけど、1セット目の途中からミスを連続で出してしまって、そこから流れを一気に変えられました。なので、先ほども言いましたが、1点のこだわりをもっと意識しながら戦っていくべきだと思います。カナダも非常にいいバレーをしていて、サーブがよく、そこに耐えられなかった自分たちがいたので、レセプションの安定性を図っていかないといけないと思っています。
――VNLで世界のバレーが少し変わってきたと感じたところは?
石川:やはりサーブが走っているチームが勝っているという印象で、レセプションをより頑張っていかないといけないと思っています。A・Bパスの確率が低くなるので、ハイボールの1点のとり方だとか。背が高い海外の選手はスパイクを打てば決まると思うんですけど、僕たち小さいメンバーはブロックを利用してブロックアウトをとったり、ブロックに当ててリバウンドを取って、自分たちの攻撃展開に持っていくということをしなければ、勝っていくのは難しいと感じました。それがうまくできていたのがスロベニアかなと。そこまで背が高くないけれど、リバウンドなどの細かいプレーがうまくできていた。そういうスキルを身につけることも必要ですし、その1点の取り合いで勝っていく精神力もつけていかなければならないと感じています。
――改めて東京オリンピックを前に地元である愛知県の方々にどんなプレーを見せたいかなどの思いがありましたら、お願いします。また、この1年で西田選手の成長をどのように見ていましたか?
石川:まず、東京オリンピックで僕の最高のパフォーマンスを愛知県の方や、支えてくださったすべての方々にお見せできればと思います。
西田選手に関しては、今回のVNLから一緒にプレーできると思っていたのですが、ケガをしてしまい、復帰の最中なので、まだ彼のベストパフォーマンスは見ていません。でも、彼も1年間、Vリーグで戦い、成長していると思います。精神的にチームの中心となって行動してくれているので、頼もしい頼れる存在になっていると感じています。
写真:FIVB
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