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インタビュー

2021-07-23 10:55 追加

元ブラジル代表アンデルソン・ロドリゲス(NECブルーロケッツにも在籍)に聞く 監督就任と東京五輪

アンデルソンのインタビュー

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1. アンデルソン・ロドリゲス監督。 広報写真:SESI Sao Paulo

アンデルソン・ロドリゲス、47歳(ポルトガル語の発音ではアンダーソンだが、日本で馴染みのある表記にさせていただく)。元ブラジル代表として、アテネ五輪金、北京五輪銀を獲得したOP。日本のNECブルーロケッツ(2009年5月より休部)で、2001/02シーズンから3シーズンVリーグに参戦し、ベスト6や得点王を獲得した。現役引退後は女子クラブチームのコーチや監督、男子代表のコーチ、軍隊代表の監督などを務めている。ブラジルのスーパーリーグの強豪SESI-Sao Paulo(セージ-サンパウロ、以下SESI)が2009年に発足した時に初代キャプテンを務めたが、今シーズン監督に就任した。監督としての思いや東京五輪について聞いてみた。

2009年、キャプテンだった時の写真。見た目が今も全然変わらない。 広報写真:SESI Sao Paulo

■戻ってきました
――初代キャプテンを務めたクラブチームのSESIに、今季から監督に就任されました。今の気持ちはいかがですか。

アンデルソン・ロドリゲス(以下、アンダーソン):そうですね、今の気持ちは、夢がかなったという感じでしょうか。自分が始めたプロジェクトのチームを率いることができるのですから。SESIという自分のやりがいを感じる場所に、この先何年も関わっていきたいと思っています。我が家の様な感じがします。

――クラブチームとしてはブラジルやスイスで女子チームの監督をされました。今回は男子チームになりますが、男女の違いはありますか。どちらがいいですか。

アンデルソン:違いはありますね。女子はよりテクニックが優れていると思います。だから毎日、技術的なことを練習します。練習量も多いです。一方、男子の方は、若い子たちに自信をつけさせて、もっと卓越したレベル、更なる高みにいけるようにすることです。私にとっては指導していくうえで、男女特に変わりはありません。

ムリロ・エンドレス選手。ツーブロックでトップを伸ばして後ろで結び、ちょっとイメチェン? 甥のエリック・エンドレス選手も同じチーム。 広報写真:SESI Sao Paulo

――長年、代表チームで一緒に戦い、SESIのチーム発足時に一緒だったムリロ・エンドレス選手はいまだ現役でチームにいます。彼との関係はいかがですか。ムリロ選手は、今シーズンはリベロでいくのですか。

アンデルソン:ムリロは素晴らしいプロフェッショナルな選手であると同時に友人でもありますが、若い選手たちにとって、豊富な経験があります。リベロかスパイカーかということはあまり関係なく、チームに必要な選手です。現時点ではリベロよりパスヒッターとしての方が多くなるように思いますが、どうなるでしょう。

――まだ新型コロナウイルスの感染の終息が見えず、選手はとてもストレスがたまる状況が続いていると思います。どのように選手のメンタルサポートをしているのですか。

アンデルソン:これは選手だけの問題ではなくて、世界中の人々に起こっていることです。普通に戻ることが必要ですね……。プロトコールに沿って間違いがないように気を付けなくてはいけません。つまずくことはできません。

■東京五輪を占う
ブラジル男子は予選グループが厳しい戦いになるが、準々決勝でポーランド、イタリアを避けるために1位通過を狙いたい。女子はグループ通過は問題ないだろうが、準々決勝はどこがきても相当厳しくなりそうだ。五輪のメダリストであり、2016年のリオ五輪では男子代表のコーチを務めたアンデルソンから見た東京五輪の代表はどうだろうか。

リオ五輪ではコーチとして金メダル。前列右から3番目がアンデルソン。   広報写真:CBV

――ネーションズリーグの試合はご覧になりましたか。7月初めにSESIの体育館で男子代表チームが合宿をしました。試合や合宿を見て、今のチームはどう思いますか?

アンデルソン:表彰台の一番高いところに焦点を当てて準備できていると思います。2016年のリオ五輪の時も、すべての局面を乗り越えることができました。

――東京五輪のメダル争いはどうでしょうか。

アンデルソン:ブラジルは男女ともにメダルを狙えるチャンスがあると思います。メダル争いは、男子はブラジル、ポーランド、ロシア。女子はブラジル、アメリカ、中国、イタリアあたりでしょうか。

――最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。五輪での活躍もそうですが、NECのアンデルソン選手とサントリーのジルソン選手との打ち合いなどを懐かしんでいるファンもいると思います。

アンデルソン:私のすべてを受け入れてくれた人たちに、心からハグを送ります。皆さんは日本のやり方で私がまるでホームタウンにいるように、また世界最高の選手であるように感じさせてくれました。日本が大好きです。いつか日本に戻って仕事をする日が来るかもしれませんね。

■強い決意と大きな責任
昨シーズンSESIはアンダーカテゴリーの若手中心に大きくメンバーを替えた。しかし、スーパーリーグの壁は厚く、惜しいところで落とす試合も多い中で、1試合ごとに成長を見せていた。ベスト8に向かう終盤に、新型コロナ感染が相次ぎ、練習や試合が中断、延期になり、最終的にベスト8に残れなかった。だからこそ今シーズンの監督就任は、大きな責任が伴う。若手といえども、既にアンダーカテゴリーの代表に名を連ねる選手も多く、ここから更なる高みを目指すことだろう。それがおのずとパリ五輪に向けての強化にもなる。選手として監督として、国際経験も豊富なアンデルソン監督の今後の手腕がますます楽しみだ。

取材:ブラジル在住 唐木田 真里子

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