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コラム

2021-07-27 19:44 追加

河野裕輔のエール! 第3回 第2戦カナダ戦を総力分析 ハイキュー!!ファンにも見てほしい盛りだくさんの見どころは

全日本代表 男子

◆出てくる出てくるスーパープレー!
ここでトリックプレーを紹介したい。石川/高橋が2本目にコート中央からバックアタックを打つと見せかけてサイドにリセット、3本目を前衛のサイドスパイカーが決めるというトリックプレーだ。カナダ戦においては高橋のこのトリックプレーがなんと石川ノーマークというシチュエーションを演出。素晴らしいトリックプレーであった。

そして河野的この日のベストプレーは4セット目終盤に起こった。
4セット目23-19の場面。カナダのMBの攻撃に対し山内がディグで引っ掛けるもアンテナの外側から相手コートへ、それを高橋が追っていき石川へアンダーでバックアタックのセット。少しコート中央に寄りすぎてしまったこのセットを石川が走り込み、なんと片足ジャンプでカナダの3枚ブロックをかわして決めるという離れ業を見せてくれた。

ひっかけた山内も以前では上がらなかったボールを上げているし、高橋もただ繋ぐのではなくセットにしようとしている。それを意地でも決めきる石川の勝負強さ。この全員が1点を取るためにベストを尽くし続ける意識が今の日本の最大の武器ではないだろうか。

◆総括して
この日はVNLの雪辱戦ということもあり非常にドキドキしながら映像を見たが、ベネズエラ戦のような素晴らしいレセプションアタック、トータルディフェンスが機能しておりコンディションも非常に良いように見えた。今の日本は選手それぞれが自分の役割を認識し、チーム戦術の効果最大化のために必要なプレーをすることが高いレベルでなされている。

今からさらに強豪国と当たっていくが、勝利へのストーリーは非常にシンプルだ。
なぜなら日本がやることの大筋は常に同じであり、サーブで殴る、トータルディフェンスを機能させるなどの「ゲームにあたってのルール」が一つだからである。
その中で狙うポイントを変える、ブロックの付き方を変える、などは「オプション」として処理される。この整理されたゲーム戦術こそが今まで日本が求めていたものなのかもしれない。

まだまだ熱戦の続くオリンピック。
1歩1歩着実に歩んでいこう。
まずは最初の目標に向かって。

文責:河野裕輔
写真:FIVB

※プロフィール 河野 裕輔(かわの ゆうすけ) 1975年8月1日生まれ ポジション OP.OH 古河4ますらおクラブ-古河2中-足利工大附高(現足利大附高)-中央大学-JTサンダーズ(現JTサンダーズ広島) 現在社業の傍ら、V.TVにて解説者、オーカバレーボールスクール埼玉校にてコーチ業を勉強中。

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