2021-09-08 17:56 追加
男子代表・石川祐希主将「五輪のベストプレーはイラン戦での2本のサービスエース。アジア選手権に向けて、チームとしてブロックの強化に取り組んでいます」(全文)
全日本代表 男子
――オリンピックを終えて、 これまでの上位チームと大きく変わった部分もありました。 スキルアップなどのお話もありましたが、日本代表がパリに向けて必要な技術、メンタリティはどういうものだとお考えですか?
石川:まずひとつは日本チームは身長が海外に比べて高くないので、ブレイクチャンスがなかなか取れない。ブロックが強みではないので、ブレイクチャンスが減ってしまう。だから、いかにサイドアウトを効果的にとるのかが必要になってきます。高確率でサイドアウトを取るためにはサーブレシーブがまずは重要だと思います。オリンピックの返球率は相手のサービスエースの本数も少なかったと思うので、これを継続していくと同時に、もっともっとA・Bパスの本数を増やしていくことが必要だと思います。
あとは特に負けている試合は被ブロックが多かったと思うので、アタッカーのスキル、高いブロックを相手にどう点数をとるか、どうシャットされないようにするかというところをもっと考えなければいけない。高いブロックは日本ではなかなか経験できないので、海外と対戦して慣れていく、その感覚をベースにしていくことが必要になると僕自身、感じているところです。
また、ブロックが強みではないと言いましたが、強みにしていけば、どのチームにも今以上に高確率で勝てるチャンスが巡ってくると思います。現在もアジア選手権に向けて、この合宿期間でブロックの強化に取り組んでいるところです。ブロックは目に見えて海外の選手に劣っていると選手だけではなくスタッフも感じているからこそ、今、課題に取り組んでいるので、そこの強化がより重要になってくると感じています。
――ご自身にとって初の五輪で得たものを精神面、技術面で教えてください。
石川:オリンピックという、とても大きな特別な舞台でプレーできたことは、とても幸せなことでした。どのチームも本気で、他の大会とは違う姿勢で臨んできていたので、やはりオリンピックという舞台は特別なんだなと改めて感じることができました。その中で勝つチームというのはやはり世界を知っているチームだと感じたので、いろんなチーム、世界を知るということは僕たちにとってもっと必要なことだと実感しました。
苦しいところだったり、 ここ1本というところで結果を出す、点をとることのできるチーム、特にフランスなんかはここで1点がほしいという時にとれていました。フルセットは多かったですが、逃さないというか、ここというところでの得点能力があった。技術はどの選手にもあると感じていますが、そういったところで得点できるメンタルというものは改めて必要だと感じました。
技術面では、日本チームとしてレセプションだったり、ディフェンスが強みだと今大会でも思いました。ディフェンスが通用すればラリーになって勝つチャンスは上がると思いましたし、先ほどのお話と重なる部分がありますが、ブロックで点やワンタッチがとれているチームというのも上位に進めていると感じたので、ブロックの強化もこれから必要になると思います。
写真提供:FIVB
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