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会見・コメント

2022-02-01 20:24 追加

山村監督「鶴田はチームのマスコットです(笑)」大宅真樹「早くまた自信を持ってトスを上げられるようになりたい」サントリー会見

SV男子

●山村監督

本当に苦しい内容だったんですけれども勝つことができて、一安心してます。今週堺さんと東レさんが直接対決しているので、一歩でも前に出るためには何よりも勝利が必要だったので、まずは勝てて良かったんですけど、試合の入りだったり、落としたセットに関しては自分たちがやらなければいけないことができずに自滅のような形で落としてしまいました。と言いながら本当にJTさんが素晴らしい内容のバレーボールを展開してましたし、うちに対して対策してきたなっていうのが見て取れるので、その辺を明日は早めに修正して、おそらく明日もタフなゲームになると思うんですけど、ますは自分たちのやらなければいけないことを徹底してやるというのを修正課題として、明日に切り替えてやっていきたいと思っています。

――サーブレシーブで苦しんでいた印象で、特にアライン選手が入ったときの柳田選手との連携がうまくいっていなかったように見えましたが、そのあたりいかがでしょうか。

山村:今日に関しては連携というよりも個人のスキルの方が問題になっていたと思います。アラインが入って我慢できてる部分、フローターに関してはオーバーで取ってアラインはよく返していたと思うんですけど、ジャンプサーブで崩されるシーンだったり、マサ(柳田)が逆にフローターで崩されるシーンがあったので、連携というよりは個人の問題だったと思います。もちろん間に落ちてエースなったボールとかに関しては連携の部分になると思うんですけど、触ってるボールを返せていないとか崩されている点に関しては、練習で返っているボールが返っていなかったので、ちょっとした精神面の不安だったり、いつものメンバーじゃないっていう不安とかそういうところで崩されてしまってたのかなと思います。アラインは逆に外国人のメンタルなので、自分で取って自分で打ちたいというまだ若くて積極的にバレーボールをしたいっていうプレーヤー。そういう意味では全然これから先も、今日の場合は劣勢で藤中のところに入ってもらってそのままいったんですけど、2セット目はそれでセットを取ることもできましたし、3セット目はパスで崩されてしまったのでちょっと流れを変えるために柳田のところに(秦)耕介入れて。ちょっと(藤中)謙也とマサをベンチで話し合いをさせる時間を作ってからもう一度コートに立たせるという選択をしました。

その点は今日はうまくいったのかなと思っています。本当に総合力で戦って、いろんな選手がコートに入って、結果が出た部分とうまくいかなかった部分、両方本当にあったと思います。色んなところが見えたのかなと思っています。

――今後また柳田選手とアライン選手が対角を組む場合、フローターは主にアライン選手が取ることになりますか。それも柳田選手も参加させるのでしょうか。

山村:狭いエリアでマサがフローターで崩されていたので、大きいエリアを取らせにいかせてアラインを抜かせてパイプという選択肢も考えたんですけど、それ以前にさっき言ったようにちょっと腰が引けていたので。ちょっと怖がってたんでしょうね今日に関しては。でも今後、マサの成長のためにはパスとというのは間違いなく欠かせないツールだと思うので、そこを積極的に取りにいかせる。またどんな形がいいのかも含めてもうちょっと時間はかかるかなと思っています。

――今週、今シーズン限りでの引退を発表された鶴田選手について。山村監督から見た鶴田選手とはどんな選手か、また今シーズンの残りの試合で鶴田選手にどんなことを期待しているか教えてください。

山村:鶴田がどんなプレーヤーかというとサンバーズのマスコット(笑)。ズバリ、マスコットです。けっこう気性が荒いところもあるんですけど、普段は温厚でみんなのお兄さん的な存在で、和みを与えてくれたり笑いを与えてくれたりと本当にいいキャラクターで助かってます。いろんな人に気を遣ってチーム内のバランスを保ってくれたりとか、そういう意味では本当に守りの中心を長くやってくれたので感謝の気持ちしかないです。正直な話、何度も何度も引き止めたんですけど、先生になるんだということで、これ以上老けてから行きたくないと(笑)。そういう話だったので、まあしょうがないねと。まだまだプレーとしてはいけると思うんですけど彼のセカンドキャリアに対して僕らも最大限送り出してあげたいという気持ちがあるので、去年の塩田も一緒なんですけど、コートの中で優勝するチャンスがある以上、自分で優勝という2文字を掴み取って引退するというのが彼にとって最高の花道だと思う。甘えることなくかつ同時に残りの2人のリベロをコートに立たせて来年来シーズン以降の準備もしていかなければいけないので、最後の大仕事として若い2人のリベロを育てるというところにも協力してもらいながら、残りのバレーボール人生を満喫してほしいと思います。

――コートインタビューでもフルセットの強さについておっしゃっていましたが、コロナ第6波の影響で今後の見通しが立たない中、勝ち点がより重要になってくると思います。その点を踏まえてフルセットの強さについてどう考えていますか。

山村:難しい質問ですね。フルセットに強くなりたいわけではないんですけど、できれば3-0, 3-1で勝っていきたい。先週、先々週とそういう強さ、どちらかと言うと競って展開で勝ちを取ることができるチームだという認識で、別にフルセットに強いというよりもそこに持ち込めば自分たちは戦えるという自信は、昨シーズンから強く持ってると思います。それだけにちょっと抜けた時にとガタガタと行ってしまうのが今シーズンの良くないところかなと思っているので、今日の1セット目、3セット目のような展開のときにいかにシーソーゲームに持ち込んで行くか、また多少点差があってもそれができたのが昨シーズンだと思います。それが連勝の強みだったところだと思うので、早めにそれを思い出していけるような展開だったり、1つは課題としてフロントレフトの攻撃といのがどこのチームも苦しんでるところだと思うんですけど、うちのチームも間違いなくそこの数字を上げていかなければ。特に外国人選手は目の前にいるときのアウトサイドは決定力をいかにして作っていくかというのが大きな課題だと思います。

――それでもなお強い理由は。

山村:もちろんムセルスキーがいるというのも大きいんですけど、うちの強みは多少パスが崩れてもパイプが使える。謙也にしてもマサにしても他のアウトサイドにしてもパイプ、真ん中の攻撃が常にキープできてるというのは、相手のブロッカーを分散させるまたは真ん中に張り付かせるという意味ではすごく有効な攻撃だと思っています。そのパイプを使えるところにパスを持っていけている時は、かなり安定した戦い方ができていると思います。今日のように崩されてしまって自分達のバレーボールが展開できなくなったときに、ディマ(ムセルスキー)だけでは今日のような展開になってしまいます。なので今後の課題としては、いかにパスの安定を図っていくかというのがうちのチームの大きな課題かなと思っています。

――柳田選手について。海外に行く前に比べると彼の負担が減っているように思いますが、監督自身はどう考えていらっしゃいますか。

山村:マサの負担はかなり減っていると思います。フローターのレセプションはうちは謙也と鶴田で取ってもらっているので。しかし今日のようにアラインがコートに入ったときにちょっと負担がかかります。彼にとってはストレスでもあるんですけど、成長するためにはストレスが必要だと思ってるので、そこは乗り越えて欲しいなっていうところであります。かつさっき言った外国人に対するスパイク。ここはマサが海外で経験してきたところだと思います。高いブロック1枚2枚、今日のエドガー選手と小野寺選手が並んでるブロックに対してどう打ち込んでいくかというのは、うちのチームではディマの次に一番経験値が高いと思うので、そこに期待しているとこです。なので、今日の数字で言うと、マサが20本、ディマが56本。もう少しディマの本数を抑えながら両サイドの本数を上げていきたいところなのです。ちょっとここ数試合でディマの負担が大きくなってるのかなというのがあるんですけど、当然大宅も試合に勝つために決まるところを、今日で言うとミドルが決まってたんで、やはりパスで苦しんだなっていうところが浮き彫りになっていると思います。

この数字の使い方もわれわれスタッフの責任ですので、うまくリマインドしながら明日の試合に向けて修正していきたいところです。

――今日の第3セットは大差で落としたと思いますが、それからの4, 5セットに行くまでに監督からどういう声がけをされたりしましたか。

山村:もちろん、みんなには今日の試合で順位の変動があるというのは週の頭から言ってきて、ちょっと気負い過ぎだったり、先週の試合内容からうまくいってない部分の修正に手こずったのもあって、うまく気持ちの切り替えだったり今日の試合のスタートにベストを持っていくというところにちょっと注力しすぎて、逆に意識させてしまったのかなというのがあるので、そこへ僕自身の課題として取り組んでいきたいなと思います。より良い状態だったり準備をしてからコートに立たせてあげなければ、やはり勝つのが当たり前ではなくて勝つのが大変だっていうのは重々みんなも承知してくれてるんですけど、本当にメンタル1つで簡単に結果が変わってしまう、自分のやりたいことができないというのがスポーツの怖さ、特にバレーボールは流れのスポーツで1回取られてしまうと大量失点をしてしまったり、逆に大量得点取れたりということが簡単に起こるので、その準備を含め、もう一度サンバーズのいいときを、いい状態をなるべく多くの選手にその状態で試合に臨ませてあげられるような取り組みをしていきたいと思います。

声かけについては、4セット目に謙也とマサのいつものメンバーに戻したときに、内容自体は全然悪くなくてただファーストタッチやセカンドタッチ、大宅以外のセカンドのトスが安定せずに打たせきれなかったりミスにしていたことが、今まで僕らが大事にしてきたボールコントロールというところができなかったので、そこだけはもう一度注意して触るように。かつ大胆に、ちっちゃくならずに。守るんではなくて攻めながら丁寧にというちょっと矛盾したような言葉はかけています。それがうまく伝わったのかどうかはわからないですけど、大宅がノーブロックで上げに行ったシーンとかあったと思うんですけど、ああいうビックプレーが出たことで、本当に簡単に流れって変わるんだなと今日の試合でも確認できました。やはりわれわれの掲げている Play Hard を徹底していくことが今後チームの勝利には必要だと思っています。

文:堤敏樹
写真:坂本清

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